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2004年9月 5日 (日)

CD購入

2004年 9月 5日(日)
◎ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団 
1983年11月7日 バイエルン国立歌劇場 ライヴ録音 
(ORFEO C 600 031 B MADE IN GERMANY 2003年初出) \1324(税抜き)
 今から20年前の録音。リリアン・クライバー(カルロスの娘)のライナーノートによると、この演奏は、カルロスのキャリアで唯一の「田園」の指揮だという。このオーケストラのアーカイブによってその際ライヴ録音され保管されていたが、長年の保管のため、音楽は聞き取れるがステレオ効果や雰囲気が失われてしまっていた。しかし、カルロスの息子のために録音されたカセットテープがあり、注意深く保管されたマスターテープより音質が優れていたため、カセットテープを元にこのCDが作成されたという。

C.クライバー Ⅰ 8'16 Ⅱ 12'02 Ⅲ 2'48 Ⅳ3'30 Ⅴ8'26

2004年7月 カルロス・クライバー逝去。このCDは昨年HMVなどのネット情報では話題になっていたのだが、昨日9月4日 久しぶりに横浜駅周辺にCDなどを買出しに出たおりに、購入した。音質は、カセットテープから起こしたとは思えないほどバランスが取れている。少々気になるのは、音質に多少潤いが欠けることくらいか。演奏は、カルロスの唯一の指揮というのが惜しいほどの出来栄えだ。みずみずしい表情、感情が汲み取れる。木管や金管のソロの音色、表現が多彩で巧みだ。そのため、全体に室内オーケストラ的な軽やかさが感じられる。ただ、レコ芸の海外レコード評などにもあったが、第3楽章のスケルツォが反復を省略しているためあまりにも短過ぎる。農民たちの喜びの踊りがまるで序奏部であるかのようにあっけなく、凄まじい雷雨に襲われてしまうのは、違和感を覚えた。また小さい傷だが感謝の歌の冒頭、ホルンのエコー音型の出が少し遅れたのにはドキっとさせられた。

◎ブラームス 交響曲第2番ニ長調 Op.73 同第3番へ長調 Op.90
ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団
No.2 1967年1月6日、No.3 1964年10月16日・17日
(SONY CLASSICAL SBK91170  MADE IN AUSTRIA 2002年)\1390(税抜き)

長い間の念願だった セルのブラ3をようやく聞くことができた。何と言っても各パートが克明に誠実に演奏され、非常に透明であることに満足する。また、ブラ1で感じたテンポの揺れの違和感はなかった。第3番が名盤とされているが、第2番の演奏、特に第1楽章のモットーを克明に生かしながら伸びやかで平和な音楽になっているのが非常に気に入った。ステレオとしての広がりは、No.3の方が大きい。

◎バルトーク ピアノ作品集
 ミシェル・ベロフ 1976年4月,6月
 (EMI CLASSICS TOCE-3525 MADE IN JAPAN) \1650(税抜き)
愛読書の吉田秀和「私の好きな曲」にバルトークの「夜の音楽」があり、それを聞きたくて購入。ちょうど、吉田氏推薦のベロフ盤が購入できた。すでにNAXOS盤のソコライの演奏で、15のハンガリー農民歌と6つのブルガリア舞曲は所有しているが、この「夜の音楽」を含む「戸外にて」とソナタ、ポピュラーの6つのルーマニア民族舞曲が収録されている。ベロフの演奏は、非常にクリアな音色とわかりやすい解釈で、ソコライのものより聞きやすい。「夜の音楽」は、本当に不思議な音楽である。虫や鳥の鳴き声、聖歌?が交錯する。

◎シゲティ&バルトーク ライヴ・リサイタル
 ヨゼフ・シゲティ(Vn)、ベラ・バルトーク(Pf) 1940年4月13日、ワシントン国会図書館でのライヴ録音 (VANGUARD CLASSICS COCQ-83796 MADE IN JAPAN) \1200(税抜き)
 ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」
 バルトーク ラプソディ第1番 Sz.86
 ドビュッシー ヴァイオリン・ソナタ
 バルトーク ヴァイオリン・ソナタ 第2番 Sz.76

バルトークのピアニストとしてのぬきんでた実力を実証する貴重なライヴ録音で、盟友シゲティとのデュオというのも凄い。これは以前参加していたBBSで話題になっていたもの。「夜の音楽」のCDを探していて偶然見つけた。ライナーノートによると、バルトークがファシズムを避けてヨーロッパからアメリカに亡命する直前の慌しい時期に訪米した際のリサイタルの記録だという。アセテート盤録音からの復刻だが、雑音も少なく、シゲティとバルトークの緊張感に満ちた音楽を味わうことができる。聞きなれた「クロイツェル」やドビュッシーのソナタで比較すると、バルトークの腕の冴えがよく分かる。シゲティも壮年期であり、技術的にも間然とするところが無い。ラプソディはハンガリー風の聞きやすい曲。バルトークの2番のソナタは相当の難曲。

◎ドヴォルザーク、エルガー チェロ協奏曲
 ピエール・フルニエ(Vc)、ジョージ・セル指揮(ドヴォルザーク)、アルフレド・ウォーレンスタイン指揮(エルガー)ベルリン・フィルハーモニック管弦楽団
 ドヴォルザーク:1962年? エルガー:1967年?
(DEUTSCHE GRAMMOPHON 423881-2 MADE IN FRANCE, PRINTED IN WEST GERMANY)
以前から名盤の誉れの高かったもの。セルは戦前、チェコフィルを指揮して、あのカザルスと同じ曲を録音しており、その録音は以前エアチェックしたことがあった。LPではロストロポーヴィチとジュリーニ指揮、CDではロストロポーヴィチと小澤指揮のものを所有しているが、どちらもあまり感心したことがなかったが、このCDの録音は凄い。誠実、克明な演奏であり、オーケストラの充実度が比べ物にならない。これまで聞こえなかったような細かく微妙なフレーズがオーケストラから聞こえてくる。木管の冴え(ニコレやコッホ、ライスター達だろうか)も素晴らしい。このセルとベルリンフィルの細密で充実した造型と競うように、フルニエの雄弁で美しいソロがドヴォルザークを歌う。ちょうどフルニエ、セルの「ドン・キホーテ」に驚愕したときに、それまで聞いていたマと小澤のそれがすっかり影を薄くしたのと同じだ。

エルガーの曲は、あのジャクリーヌ・デュプレの名前と一心同体のように語られ、他の演奏家の影が薄い。この曲をじっくり聞くのはこれが初めて。20世紀初め第一次大戦後に作曲されたものだが、ロマン派に分類される曲だろう。(そう言えば、吉田秀和氏の「LP300選」には、エルガーやディーリアス、ブリテン等英国人は無視されているようだ)。やはり同時代のラフマニノフと同様、こなれたロマン派の音楽として人気があるのも分かる気がした。

◎ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番(ピアノとトランペット、弦のための)Op.35
同第2番ヘ長調Op.102
交響曲第1番Op.10
ミハイル・ルディ(Pf)、マリス・ヤンソンス指揮ベルリンフィル、ロンドン・フィル(ピアノ協奏曲第2番のみ)
ピアノ協奏曲No.1&交響曲No.1:1994年6月、ピアノ協奏曲No.2:1997年4月
(EMI CLASSICS 7243 5 75886 2 MADE IN THE EU) \990(税抜き)

ディズニー映画「ファンタジア2000」の中でアンデルセン原作の「錫の兵隊」がアニメーション化されており、その音楽がショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番だということで、子ども達が原曲を聞きたがり、廉価盤を探して購入した。ただ、指揮者はマリス・ヤンソンス、オケはベルリンフィルで、おまけに交響曲の第1番もついており、お徳盤だった。ルディ(ラディ?)は、ソ連生まれで、ロンティボーで優勝したのち、フランスに亡命したのだという。アニメ化された曲は耳馴染みになったが、ピアノ協奏曲はこれからだ。交響曲第1番は、バルシャイ盤との比較をしてみよう。

◎DVD モーツァルト 「魔笛」K.620
ジェイムズ・レヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場、バトル(パミーナ)、セッラ(夜の女王)、タミーノ(アライサ)、ザラストロ(モル)など。1991年2月ライヴ
(DEUTSCHE GRAMMOPHON UCBG-9008 072 524-9 MADE IN JAPAN 日本市場向け 日本語字幕)
\2800(税抜き)

レヴァインとメトロポリタンの公演のDVDが廉価でいくつか出ているがそのうちの1枚。以前朝の教育テレビで子供向けに「魔笛」のお話を音楽付きで放送しており、子どもたちも馴染めるかと思い、購入。舞台美術はホックニーという著名な美術家らしいが、キッチュというのだろうか、横尾忠則を連想させる少々素人的な色使いなどはあまり感心しなかった。着ぐるみの動物たちも、これがメルヒェンだということを理解していても、少々チープだ。衣装はそれなりに見られるが、タミーノが日本の狩衣でないのは残念だ。

追記2008/03/28  

 電脳郊外散歩道さんの バルトーク「ルーマニア民俗舞曲」を聴くにトラックバックさせてもらった。

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コメント

当方の「ルーマニア民俗舞曲を聴く」にトラックバックをありがとうございました。民俗か民族か、プロデューサーの考えの反映かと思います。たぶん、民「俗」には川口氏のこだわりがあるのではないか、と推測しています。
ところで、ブログでは一度記事にしてしまうと、何度も聴いているのに再び記事にはしにくいものですね。フルニエとセルのドヴォルザーク、何度聴いてもいいものです。このたびの転勤で、お世話になったクラシックファンの同僚に、セルとフルニエのドヴォルザークの協奏曲をプレゼントしたら、大感激で喜ばれました。本当にいい演奏というのは、普遍性をもつようですね。

投稿: narkejp | 2008年3月29日 (土) 15:43

narkejpさん、こめんといただきながら返事が遅くなり申し訳ありませんでした。

民族と民俗は、使いわけが難しいように思います。英語では、nation と folk は明確に分けられるようですが、日本語では歴史的にその区別が明確ではないようですね。ルーマニア民族(というものがあるとして)の舞曲なのか、ルーマニア国(地方)の民俗的な舞曲なのか。folk danceなので、曲想からも民俗舞踊の方が適していると思います。

また、仰る通り、ブログでは一度発信した情報はしっかり残ってしまうので、再び発言しようとするとそれを確認した上での発言という縛りができてしまうような気がします。私などそれでも、同じディスクについて何度も相互矛盾するような記事を書いたりしてはおりますが。

フルニエ、セルのこのドヴォルザークは、ソリスト・指揮者・オーケストラの演奏、録音ともに本当に素晴らしいですね。

投稿: 望 岳人 | 2008年3月31日 (月) 12:34

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ラフマニノフ交響曲というメランコリックで濃厚な音楽をしばらく聴いた後では、素朴で生命力あふれる音楽を聴きたくなります。ここ数日、通勤の音楽に聴いているのは、バルトークの「ルーマニア民俗舞曲」Sz.56です。全部で6曲からなる魅力的な小品は、作曲者34歳の1915年、トランシルヴァニア地方のルーマニア人の民族音楽を素材とした作品なのだとか。 I. ジョク・ク・バータ (1'03") II. プラウル (0'29") III. ぺ・ロック (1'01") IV. ブチュメアーナ (1'23") V. ... [続きを読む]

受信: 2008年3月29日 (土) 15:38

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