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2005年2月22日 (火)

「のだめカンタービレ」第7、8巻

昨夜、読破。段々、スポ根的な熱血路線に転換か?絵柄も微妙に変化しているような。ただ、展開的に面白いことは面白かった。

第7巻

P.10 「キラキラ星」第4巻P.153を参照。この変奏曲のことだと思うが、どうだろう。

P.21 名なしのオーケストラの演奏曲目候補
ベートーヴェン
ドヴォルザーク「新世界」
モーツァルト
シベリウス
メンデルスゾーン
チャイコフスキー
ショスタコヴィチ
ドビュッシー
マーラー「千人の交響曲」
チェロ協奏曲
フルート協奏曲
ホルン協奏曲
ヒンデミット「ヴィオラ協奏曲」
ヴァイオリン協奏曲
オーボエ協奏曲

P.39 モーツァルト オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
ザルツブルクで作曲されたこのオーボエ協奏曲をニ長調に移調したものが、フルート協奏曲第2番になる。ケッヘル番号は同じ番号。モーツァルトのフルート協奏曲のオリジナルは、第1番ト長調のみ。なお、モーツァルト時代のフルート(ピリオド楽器演奏で使用されている本当の木管)は、音程が悪かったらしく、彼の嫌いな楽器だったと手紙に書かれている。しかし、このほかに、フルートとハープのための協奏曲や、4曲のフルート四重奏曲などが作曲されている。

P.54 バッハの無伴奏ソナタ
J.S.バッハ作曲の「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」ソナタ3曲、パルティータ3曲のうちのどれかだと思われる。なお、パルティータ第2番ニ短調の終曲が超絶的な傑作「シャコンヌ」。

P.90 ブラームス 交響曲第1番 ハ短調 Op.68
千秋が、第4巻P.9で練習していたブラームスが1番だったことがようやくここでわかった。 P.114でシュトレーゼマンがベルリンフィルを指揮して演奏しているのもこの曲だろう。

P.135 モーツァルトとR.シュトラウスの(オーボエ)コンチェルト
新オーケストラのオーボエ奏者 黒木の押コン課題曲。モーツァルトは上記の曲。R.シュトラウスのは、オーボエ協奏曲ニ長調AV.144(1945~46/1946初演/1948出版)[3楽章]というものがあるらしい。未聴。

第8巻

R☆Sオーケストラ演奏曲目

P.12 シューマン 「マンフレッド」序曲 Op.115

P.23 モーツァルト オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
「作品314」となっている。K.はケッヘルによる年代順の作品番号のことだが、作品と訳すのはあまり一般的ではない。残念!

P.36 ブラームス 交響曲第1番 ハ短調 Op.68
第4楽章の覚えやすい長調のメロディーは、ベートーヴェンの第九の第4楽章の歓喜の歌のメロディーに似ている。ある時期まで、メロディーの盗作というような指摘があったようだが、ベートーヴェンの引用、ベートーヴェンへのオマージュなどという言い方もある。なお、この二つのメロディーはあまり似ていないという解説を読んだ記憶もある。

P.85 シューベルト ピアノ・ソナタ第16番イ短調D.845,Op.42(1825)[4楽章]
D.はドイチュによる年代順の作品番号。未聴。

P.96 リストの曲。P.140で出てくる「鬼火」か?

P.123
P.85の曲をのだめがマラドーナコンクールの1次予選で弾き、大物審査員らしい意人物(オークレール氏)が注目する。

P.132 サン・サーンス チェロ協奏曲 下記の2曲があるが、演奏されるのはもっぱら第1番の方。サン・サーンスは、交響曲やヴァイオリン協奏曲でも演奏されるのはもっぱら3番だけというように、作品の出来や人気に大きなムラがあるようだ。

チェロ協奏曲第1番イ短調Op.33
チェロ協奏曲第2番ニ短調Op.119

P.139 のだめ 2次予選曲。
J.S.バッハ 平均律クラーヴィーア曲集第2巻より第16番ト短調BWV.885
BWVとはシュミーダーによる体系的(楽器編成別)の作品番号のこと。
もともとはチェンバロのためにかかれた曲だが、現在のピアニストもこのピアノの「旧約聖書」(ハンス・フォン・ビューロー)に積極的に取り組み、2/24付けの朝日新聞朝刊に、来日中のバレンボイムのリサイタルの音楽評が載っていた。オクターブを重ねて弾くなど変更(編曲)も加えているらしい。ピアノによる録音では、グールド、グルダ、リヒテルのものが有名。

P.140 には演奏曲リスト
2次では、ほかに ショパンのエチュードOP.10-4嬰ハ短調
リスト 超絶技巧練習曲第5番変ロ長調「鬼火」

3次 海老原大作 ロンド・トッカータ(作者の友人の作曲家が実際に作曲したもの)
ドビュッシー 喜びの島

本選
モーツァルト ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310(300d)
シューマン ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22
ストラヴィンスキー ペトルーシュカからの3楽章

P.152
メンデルスゾーン、フォーレ のだめの同窓 坪井君が弾く。

P.162
ブラームス パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 Op.35-1
もう一曲 同名のOp.35-2がある。

P.163
ラヴェル 「夜のガスパール」より第3曲「スカルボ」

のだめのマラドーナコンクール課題曲は、多彩だった。

ちょっと気になったのが、ベルリンフィルのコンサートマスターだった人が、ヴィーンで教鞭を取るケースがあるのだろうかということ。ベルリンフィルではなくて、ヴィーンフィルのコンサートマスターという設定ならより自然だったと思うが。

カバー折り返しや扉の楽譜は両巻とも降参。

 

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