昨日買ったCD ハルサイ、カサドシュ&セルのモーツァルト
昨夕会社帰りに横浜駅まで出てタワーレコードでCDを選んだ。
ほしいものはいくつもあったが、購入したのは次の2点。
◎カサドシュとセルのモーツァルトの23,24番(併録にカサドシュ夫妻とオーマンディによる2台のピアノのための協奏曲)輸入盤。790円
セルとカサドシュの組合せによるモーツァルトのピアノ協奏曲は、吉田秀和氏の推奨などもあり以前から是非聞きたいものでLP時代には結構出回っていたのを見かけたが、CD時代になってからあまり見かけなくなっていた(セルのハイドンもそうだ)。ネットショップで入手すれば何のことはないのだが、どうも現物主義なのであまり通販は好きになれないでいる。(通販や小口宅配便は便利だが、これが都市部の渋滞や深夜トラック便の速度超過などにに及ぼす影響はどの程度なのだろう?)
セルのモーツァルトはまさに楷書だ。第23番のイ長調の優美さと闊達さ、その平行短調の嬰へ短調の第2楽章を一点一画ゆるがせにせずに演奏している。また、24番は特に木管が大活躍する曲で、かつて名盤とされたハスキル、マルケビッチの共演盤より昔ラインスドルフの指揮とグルダの共演をFMで聴いたときにその真価に触れたと思ったが、オケの面ではセルとクリーヴランドはさすがにすごい。
期待のカサドシュのピアノは玲瓏たる粒の揃った音色を期待していたのだが、期待が大きすぎたのか、あまり美しさは感じられなかった。
カサドシュ夫妻のピアノデュオは音楽界の名物だったようだが、オーマンディとのモーツァルトはセルとの厳しい演奏とは違い、寛いだ気分がただよう。(先入観かも知れないが)
◎ドラティとデトロイト響による「ハルサイ」「ペトルーシュカ」のカップリング。国内盤。1200円。
1980年代初めのクラシック音楽界が活気のあった頃の録音。ドラティと言えば、フィルハーモニア・フンガリカとのハイドンの交響曲全集という偉業を思い出すが、著名楽団の常任をあまり務めなかったようで、その他には散漫な印象が強かった。しかし、この「春の祭典」は、発売当時録音の明瞭さと演奏の迫力で有名になったもので、いつか聞きたいと思っていたもの。ハルサイ歴だが、以前はエアチェックしたブーレーズとクリーヴランドのCBS盤を聞いたり、LPのコリン・デイヴィス指揮を聞いたり、雑誌プレゼントで当たったフェドセーエフ盤を聞いたりしてきたが、最近は小澤とゲルギエフだけだった。長男がこの曲の演奏の違いを指摘するほどファンになって来たので、いわゆるスタンダード系の演奏として購入した。「ペトルーシュカ」はこれまでなぜか録音を入手する機会がなかったので、今回のドラティ盤がマイ・ファースト・ペトルーシュカだ。
デトロイト響は今はどうなっているのか分からないが、晩年のドラティとデッカにより結構の数の録音をしていたように思う。この「春の祭典」の演奏、フルートが日本の祭囃子的な非西欧を感じさせる吹き方をしていたのが特に印象深い。小澤録音も結構達者な演奏なので、オーケストラの機能面で特別な巧さを感じることがなかったが、楽器のバランスによりメロディーが浮かんだり消えたりの細部での比較が面白かった。
「ペトルーシュカ」は、これまでたびたびFM放送では聴く機会があったが、CDでじっくり聞いたのはこれが初めて。非常に耳なじみのよい民謡風メロディーが頻出する曲なのでどの演奏でもあまり差を感じられない(ような気がする)。
なお、ハルサイでは、欲しかった、モントゥー盤、ブーレーズのフランス国立放送管版は見つからなかった。ティルソン=トーマス盤、サロネン盤、シャイー盤なども聴いてみたい。作曲者指揮の自作自演盤は店頭にあった。なお、先日記事に書いたビルスマ70歳アニバーサリーセットが再入荷ということで大量に陳列してあった。
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コメント
おはようございます。当方もTBさせていただきました。
有り難うございます。
ハルサイは1970年代後半から1980年代に次々に名録音が出ましたね。
アバド、デイヴィス、ドラティ、デュトワ、シャイー・・・フェドセーエフもよかったですね。
投稿: mozart1889 | 2006年2月12日 (日) 04:14