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2005年10月17日 (月)

ベートーヴェンのチェロソナタ第3番を聴く

fournier_gulda rostro_richter bylsma_immerseel ベートーヴェンのチェロソナタ(ピアノとチェロのためのソナタ)第三番は好きな曲のひとつだ。以前から、写真の真ん中のロストロポーヴィチとリヒテルのデュオのものを聞いてきたが、中国の出張の折に、クレンペラーの「大地の歌」と一緒に旅の友に持っていき、現地駐在のチェロの愛好家の人に世話になったお礼にプレゼントしてきたので、しばらく聞いていなかった。その後、フルニエとグルダ盤、ビルスマとインマーゼール盤に親しみ、つい最近Philipsの廉価盤で再発売されたのを機にまた手元に置くようになった。

この曲は、実演を聴いたことのある数少ない名曲のうちの一曲で、以前のビルスマ70歳記念限定盤の記事でも書いたが、かつて住んでいた地方の町の音楽ホールで、当のビルスマと渡辺順生のデュオで間近で聴いたことがある。そのときには、すでにこのチェロソナタは何度も聴いたことがあったのだが、この曲がまるで今そこで誕生しているかのような雰囲気で聴いたことを思い出す。そのとき以来この曲は自分にとって特別な曲になった。

先日、大フーガ(アルバン・ベルク・カルテット)を家族と聴いたおりに、なぜか急にこの曲が聞きたくなり、ロストロ盤、フルニエ盤、ビルスマ盤の順に聴いてみた。

現在、一番しっくりするのが、フルニエとグルダの演奏だ。フルニエのチェロは、ロストロポーヴィチほど壮大でもなく、ビルスマほどおしゃべりかつ親しみやすくはないが、ともすればうるさくなり勝ちナベートーヴェン壮年期のこの充実した傑作を、グルダの明快なピアノともどもサラッとしかし説得力をもって聞かせてくれるのがいい。もちろんロストロやビルスマが悪いというわけではないが。

ところで、フルニエは、この後、ケンプとも全曲録音を果たしている。こちらはまだ聞く機会がないのだが、ウィッシュリストには載せてある。グルダの達者さもいいが、ケンプの繊細なニュアンスもというところだろうか。

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コメント

はじめまして。「丘」と申します。
フルニエとケンプの全集は30数年前に買い
ました。店にロストロポービッチとリヒテルの
盤もありましたが、ケンプの方を選んだのでした。
当時は3番と5番を好んで聞いていました。
引越しで、今そのアルバムが見当たらない
のですが。
また、時々お邪魔しますのでよろしくお願い
いたします。

投稿: | 2005年10月19日 (水) 21:17

丘さん、初めまして。コメントありがとうございます。30数年前というとLPですね。当時のLPは高価でしたから、私なども本当に迷いに迷って購入したことを記憶しております。そのLPをそれこそ大切に何度も何度も聞いたので、その頃縁があって購入したLPの音楽が、リファレンスとなっていることが多いように思います。

その当時の1セットの値段で、現在はフルニエの2種類の全集も、ロストロポーヴィチも、と買えてしまうのですからいい時代といえばそうなのですが、貴重さが薄れたといいますか、複雑な心境です。

こちらこそよろしくお願いします。

投稿: 望 岳人 | 2005年10月19日 (水) 22:37

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