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2005年10月の27件の記事

2005年10月31日 (月)

冬時間始まるが・・・

4/6に夏時間の記事を書いたが、北半球で夏時間を採用している国では、今日10/31から通常時間に戻ったようだ。それぞれの国では、人々が時計の針を一時間遅らせたのだろう。一時間余計に寝坊ができたということだろうか?そしてこれで、日本とイギリス(標準時)との時差は9時間に戻った。(南半球では、ニュージランドの夏時間は10/2から翌年の3月19日まで?、オーストラリアでは10/30から翌年の3月26日までのようでややこしい、南アメリカでもブラジルやチリなど、開始と終了がまちまちのようだ)。

夏時間は、それを採用している国にとっては、day-light-saving-timeで、日の光をたっぷりと使えるという意味があるのだろうが、ヨーロッパの北緯40度以北の高緯度地方では、夏になるととにかく朝が早く昼間が長く夜が短い(最極端は、白夜だ)ので、一時間だけ時間を早めることにそれほど意味があるのだろうかと、部外者は考えてしまう。

ヨーロッパ、アメリカでは開始と終了が微妙に異なるし、切り替え時には、相当混乱も起こるらしい。今のように世界中との往来や取引が日常化している時代、主に欧米だけが気ままに夏時間を使うのは、どうも独善のように思えてならないのだが、どういうものだろうか?

wikipedia の 夏時間 を読めば、弊害の方が多いように思える。また歴史的にも新しい制度だ。

p.s. ところで、今日は11/1の万聖節の前夜祭 Halloween のお祭りだそうで、この英米風の年中行事も、次第に日本に浸透してきたようなことを朝日新聞が取り上げていたが、どういう意図があるのか少々疑問に思った。まだ欧米の風俗をありがたがる風潮があるのだろうか?これは、いわゆる日本のお盆と趣旨を同じくする行事ではないか?続く11/2は万霊節(祭)として、すべての死者のために祈る日ということだ。

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2005年10月30日 (日)

グールドのアンサンブル

gould_beethoven gould_bach_concerto またもやブックオフによい出物があり購入した。左の写真は、「グレン・グールド・プレイズ・ベートーヴェン」。グールドがピアノパートをつとめた珍しい室内楽。一曲目は、シュムスキーのVnとローズのVcによるベートーヴェンの「幽霊」トリオOp.70-1。二曲目は、同じくローズのVcによるベートーヴェンのチェロソナタ第3番。そしてアンサンブルではないが、ピアノソナタ第31番。いずれもライヴでモノラル。右の写真は、グールドが録音したバッハのクラヴィーア協奏曲集と、イタリア協奏曲、それにグールドのオルガン演奏による「フーガの技法」。

この中では、先日も聞き比べ記事をアップしたチェロソナタが一番面白さを感じた。グールドといえば、独創的なテンポ設定、ノンレガートというイメージがあるが、チェロソナタではそのような特徴はあまり聞こえず、第一楽章が少し早めなのをのぞき(提示部のリピートをしていないので他の演奏よりもその分は短い)テンポは一般的だし、レガートも美しい。ただ、彼ならではの刻印としては、先の聞き比べのピアニスト、グルダ、リヒテル、インマーゼールからは聞こえなかった独特の声部の取り出しが聞こえる。普通はチェロの陰に隠れてあまりピアノを強調しない部分で、ピアノパートを浮き出させることにより、非常に新鮮な演奏になっている部分がある。やはり彼は対位法の音楽家だった。(モノで音質的にも歪が多いので普通の鑑賞用にはつらいが、はつらつとしたグールドのピアノは味わえる。いわゆる「エキセントリックな」演奏だけではヨーロッパ楽旅が成功したはずがないと思っていたが、「正統的な」演奏スタイルで聞くと余計グールドのすごさが分かる)

ちなみに、先日の三種のタイミングと今回のローズ&グールドのそれを並べてみよう。

フルニエ&グルダ <59年> 12:56 5:22 8:38

ロストロポーヴィチ&リヒテル<61年> 12:05 5:34 8:35

ビルスマ&インマーゼール <99年?> 12:15 5:33 1:38+7:05

ローズ&グールド <62年 ライヴ> 8:52(提示部は約2:58なので単純に加えて上記3種と合わせると11:50) 5:18 8:17

クラヴィア協奏曲は、現代ではハープシコードによる演奏が普通のため、聞きなれたピノックのハープシコードと指揮によるARCHIV盤と比べると、ピアノによる演奏は少々違和感があるのだが、グールドのピアノはさすがに退屈させてくれない。モダンオケも悪くない。イタリア協奏曲はすでに他のCDで聞いたことのあるもの。フーガの技法は9曲のみだが、オルガン盤で聴くのが初めてでありオケ版(リステンパルト/ザール室内、ゲーベル/ムジカ・アンティクヮ・ケルン)との違いが面白かった。

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2005年10月28日 (金)

五嶋みどり パガニーニ カプリース全曲

midori_paganini 昨日はニコロ・パガニーニの誕生日だった(1782年10月27日 イタリアの作曲家パガニーニ(Paganini.Nicolo)誕生 とされる)。

(その前の日は、チェンバロのドメニコ・スカルラッティの誕生日だったが、例のホロヴィッツのソナタを聞きそびれてしまった)。

このCDは、MIDORI(五嶋みどり)が17歳のとき、1988年に録音されたもの。1989年発売のレギュラープライス盤。

パガニーニの誕生日を記念して、久しぶりにラックから取り出して聞いてみた。弟の五嶋龍も先日DGからデビューアルバムを出した期待の新鋭だが、ミドリの場合、デビュー盤ではないが、17歳にしてヴァイオリンの中でも最難関とされるカプリスの全曲というのだから恐れ入る。よほどの技巧派かアッカルドのようなパガニーニの権威でなければ、この曲を録音しようなどとは思わないのだそうだ。それもそのはず、ヴァイオリニストがどれほどの技巧の冴えと安定性を持っているのかが一目瞭然にわかってしまう恐ろしい曲集なのだから。

手元の名曲名盤300には、1.ミドリ、2.リッチ、3.ツェートマイヤー、3.レビン、5.アッカルド、5.ミンツ、7.パールマンの名前が挙がっている。

解説によると、楽器は、グァルネリ・デル・ジュス「X・デイヴィッド」(1735年)とのこと。この曲集はこれしかもっていないので比較の対象はほとんどないのだが、ヴァイオリンの緻密な冴えた音と楽器の振動までを捉えた録音もよい。第9番の「狩」のフラジオレットや、有名な第24番(パガニーニの主題)など聞き応えがある。

それにしても、ヴァイオリンの超絶技巧の教科書のようなこの曲集の模範的な演奏をもって世界デビューするとは・・・

最相葉月の「絶対音感」は、絶対音感を扱った部分には首をかしげるような不十分な記述が多いと感じたが、ミドリのこの録音後の苦闘を扱ったルポの部分は非常によくかけていた。いうなれば、脱皮したミドリが現在のミドリなのだろう。

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2005年10月25日 (火)

ブラームス Op.120-1, 2

brahms_op120 ブラームスの室内楽は秋の夜長に聞くのにふさわしいということで、「クラシックのひとりごと」blogのクラリネットトリオの記事に刺激されて室内楽のCDを聞いてみた。

左のCDは、今井信子のヴィオラ、ゴールドスミスのピアノによるヴィオラ・ソナタ第1番Op.120-1と第2番Op.120-2。1989年6月ニューヨーク録音(長野県松本市で毎夏開かれているサイトウ記念フェスティバルに今井信子氏がジュリアードカルテットと共演したコンサートを聞いた際に記念に求めたCD。今井氏は、モーツァルトのハ長調の弦楽五重奏曲のヴィオラパートを担当)。 ちょっとピアノの音色に癖があるが、非常に渋い音楽になっている。

右のCDは、ヴィーンフィルのクラリネット首席だったアルフレート・プリンツのクラリネット、マリア・プリンツのピアノによる演奏。1988年4月、くしくも私が上記の今井信子らの演奏を聴いた「松本市のハーモニーホール」での録音。同じくOp.120-1とOp.120-2だが、こちらがオリジナル。ブラームスは、晩年にクラリネットを中心にした三重奏曲、五重奏曲を書いてきて、最後にこの二曲をものしたという。そして、三重奏曲とこの二曲は、クラリネットのパートをヴィオラで演奏するバージョンをブラームス自身が書いた(編曲した)とのことだ。ヴィオラソナタには、クラリネットでは出せない重音のパッセージなどが出てくる。

最初、ヴィオラソナタとして親しんできたが、今日購入したクラリネットソナタをCDでじっくり聴いてみると、多弁なピアノに少々甲高いクラリネットの音色があいまって、色彩的な華やかさが醸し出され大変面白い。とても晩年の創作力の衰えを嘆く風情には聞こえない。まだ初秋の、天高く馬肥ゆる秋の明るさがイメージされる。

それがヴィオラソナタとなると同じ曲なのにまったくイメージが変わる。晩秋の、落ち葉に霜を置くの風情だ。

p.s.2006/11/15  yurikamomeさんのブログで1番のソナタを拝見しTBを送らせてもらった。

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2005年10月22日 (土)

ショパンコンクール 結果発表

現地時間の昨夜2005年10月21日、第15回ショパンコンクールの本選が終了した。その公式ページにファイナルオーディションの順位と各賞が掲載されていた。

第1位と各賞(ポロネーズ、マズルカ、協奏曲)はポーランドのブレハッチ(と表記するのだろうか、ブレチャク?)が独占という結果になった。

第1位
Mr Rafał Blechacz – Poland

第2位
Not awarded 授与されず

第3位
Mr Dong Hyek Lim - South Korea
Mr Dong Min Lim - South Korea  

(Lim 兄弟)

第4位
山本貴志 日本(長野県)

関本昌平 日本(大阪府)

第5位
Not awarded 授与されず

第6位

Ms Ka Ling Colleen Lee - China-Hong Kong

and six equivqlent mentions (そして6人の同順位者)

Mr Jacek Kortus - Poland
Ms Rachel Naomi Kudo - USA
Ms Rieko Nezu - Japan
Ms Yuma Osaki - Japan
Ms Yeol Eum Son - South Korea
Mr Andrey Yaroshinskiy - Russia

(ファミリーネームのアルファベット順のようだ)

Special Prizes have been awarded

for the best performance of polonaise:
Mr Rafał Blechacz – Poland

for the best performance of mazurkas:
Mr Rafał Blechacz – Poland

for the best performance of a concerto:
  Mr Rafał Blechacz – Poland

ショパンの命日の関係で、そういえばと思いつき、いろいろ調べたら、オフィシャルサイトで実況中継をやっていることがわかり、本選第一日目と三日目のみだったが、朝方の4時ごろまで鑑賞してしまった。

全部で12人のファイナリストだったが、半分の6人しか聞けなかった。その中で一番気に入った山本と香港のリーが4位と6位の入賞を果たしたので、自分なりには納得した感じだ。2位なしで、韓国のLim兄弟が3位。4位が日本の男性二人。5位がなく、6位に香港の女性が一人という結果だった。空位が2位、5位で、同順位が2組も出た審査結果は珍しいのではないだろうか。普通に考えると、1位はダントツで圧倒的だったが、3位、4位はあまり差がなく、そこと大きく差がついて6位一人ということなのだろう。残念ながら1位と韓国の二人は実況では聞けなかった。

さて、今回は書類審査ではなく、予備予選からの勝ち抜き戦で、出場者が多かったとはいえファイナリストを12名としたのは多すぎたのではなかろうか?というのもオーケストラ的には難しい曲でなないとは言っても楽団員にとっては集中力の維持が大変だったと思うからだ。ライヴで6人聞いた中でも、ソリストの出来に影響されることもあったのだろうがオケ自体の演奏にも結構ムラがあったように聞こえた。アントニ・ヴィトは、私が所有しているNAXOSスのブラームスの第1ピアノ協奏曲の指揮者で、オケもカトヴィツの表記がないが、ポーランド放送交響楽団なので同一の団体かも知れない。ヴィトはカラヤンコンクールで優勝し、タングルウッドで小澤やスクロヴァチェフスキ(ポーランド出身)にも指導を受けたようで、それなりの経歴の持ち主だが、今回通して聞いてみると、協奏曲指揮者としてはあまり上手ではないように感じた。世界的に名を上げるチャンスだったのに、オケともども惜しい。(ただ、PCのスピーカではなく、きちんとステレオで聞いてみるとオケも結構健闘していたように聞こえたことを付け足しておきたい)

ここ数回のショパンコンクールについてはそのレベルの低下が憂慮されているようだ。今回のWinnerのポーランド人の男性(ブレハッチ)も、どのようなピアニストになるだろうか?数十年に一人の才能という大げさな評もあるようだが、あのツィメルマンもショパンコンクール後しばらくしてから、ポリーニがコンクール直後に失踪したかのように研鑽したのと同様に、ショパン弾きの枠に留まるまいと求道者的にその音楽を磨き上げて大成したようだが、その先例に倣うことができるだろうか。前回の優勝者の中国人の李やかのブーニンのように消費されてしまわないことが肝心だろう。

私が最も感心した日本の山本貴志のコンチェルトは、ときどき危なっかしい部分もあったが、これが日本人の演奏かと思うほど、完全に音楽と一体になった(齟齬がない)そして表現意欲のあるものだった。後で調べると、日本音楽コンクール第3位を獲得した頃からすでに彼のことを評価していたピアニストや愛好家もいたようだが、普通の愛好家にとっては新たなピアニストの発見だ。インターネットで聞くことのできた彼の一次、二次予選のソロも大層面白かった。コンクール用に慎重に誠実に弾くというのではなく、挑戦的なテンポを取り、多彩な表情や感情をその見事なタッチにより表現している。指捌きがいいのかペダリングの上手さか音色も透明で鮮烈だ。

やはりピアノはプレーヤーによって大きく音が違う楽器だということを今回のコンクールで認識を新たにした。ヤマハのピアノでもファイナリストの日系アメリカ人のレイチェル工藤と山本ではまったく違う楽器に聞こえた。赤ん坊や猫が弾いても同じ音というのはまったくの冗談としかいえない。音響的には同じだろうが、音楽というメッセージとなればまったく次元の違う話ではないか。山本はまだ22歳と若い。研鑽を重ね、その見事な音楽を発信してもらいたい。ここで気になるのは、現地レポートの評論家が触れた独特の姿勢のことで、コンクールの時には音楽とは無関係だからその指摘は言いがかりに近いのではないかと反発を覚えたが、今後レパートリーを広げていく上での足かせにならなければいいだろうと心配になる。しかし、ネットの記事で見事なシューマンを弾いていたことを読み、杞憂かも知れないと思った。

今回のネットによる生中継は、まったく画期的だった。遠い国で行なわれ、めったにその演奏に触れることのできないコンクールを全世界の多くの愛好家が同時に視聴して、感想をライブで述べ合えるというのだから。同じ演奏を聞いた批評家やピアニストの評論・感想をすぐに読めて、自分の感想と比較できるのも大変刺激的だった。プロにはプロなりの見方、聞き方、批評のし方、採点方法があることは理解しないではないが、プロならではのしがらみや先入観により、バイアスがかからざるをえないということもあるのだろうということが想像された。

芸術活動自体、大雑把に言って主観の表現であるが、クラシック音楽の場合には、作曲者の残した楽譜、作曲者直伝の演奏の伝統、民族的な感覚(ショパンの場合、ポロネーズやマズルカのリズムなど)というものが、ある種客観性の基準として用いられるようで、他のコンテストのように審査員の恣意的な主観にゆだねられることは比較的少ないだろうが、主観や様々な思惑の占める要素は非常に大きいのではないか。それは非常に知性的だったピアニストの故 園田高弘氏のコンクールの審査員としての記録を読んでも実感される。

参考:故 園田高広氏のコンクール審査員としてのメッセージ

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追記:山本貴志氏を含む 入賞者記念コンサートが日本各地で開かれており、みなとみらいにも来たので聴きに行きたかったのだが、残念ながらいけなかった。その後、ネット検索をしたところ、地元長野での公演が盛況だった模様がBLOGで詳しく読めて参考になった。ここここ (TBをお送りした)。やはり同じピアノを同じ会場で聞き比べても、山本氏の音色は美しいようなのだ。ネットの貧しいオーディオ環境でもその違いは感じられたように思ったのだが、それが必ずしも錯覚や思い込みではなかったようだ。(ちなみに県民文化会館の駐車場の問題は10年前と変わりないのが嘆かわしかった。駐車場整理もいないとは。)

また、某掲示板の「応援する」サイトにも「みなとみらい」や東京での演奏会の感想が載っていた。

ところで、1/18に長野に出張したその帰りの新幹線の自由席の隣に、ネットで見た山本氏と似た容貌の小柄な青年が、大きい黒い平べったいかばんと普通の旅行カバンを持って座ってきた。その青年は長野駅で買った駅弁を平らげると、携帯音楽プレーヤーで音楽を聞き始め、東京駅で下車した。ショパンコンクールの時の長いもみ上げがあれば確信をもてたのだが、あのトレードマークがなかった。後でスケジュールを調べてみたら翌日が和歌山公演のはずだったから時間的には長野の実家に帰省していざ出陣ということも考えられるのだが・・・(少々妄想モード)。

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2005年10月18日 (火)

私の座右の書 吉田秀和「世界の指揮者」など

yoshida_lp300 yoshida_conductors yoshida_pianists yoshida_favourites

文庫版「LP300選」は1981年(初出の単行本は1961年、父が当時「藝術新潮」を購読しており、蔵書で保管してあるのを高校・大学のころよく読んだ。確かこれも連載されていたように記憶する)。

同じく「世界の指揮者」は1982年(初出の単行本は1973年)。「世界のピアニスト」は1983年(同じく1976年)。最後の「私の好きな曲」は1985年(同じく1977年)。現在はどれも白水社の吉田秀和全集に納められている。

該博な知識や語学力を背景に、鋭い感性と克明な記憶力を駆使し、音楽の喜びを生き生きと伝える類まれな文章力を持つ評論家が、吉田秀和氏である。

大学の図書館には、吉田秀和全集もそろっており、本業の勉強の合間に、どれほど全集を読むのに時間を費やしたことか。つつましい学生として、アパートには小型のステレオラジカセしかなく、吉田秀和全集を読んで普段の音楽への渇望を癒していた。

その折、ちょうど新潮文庫から上記の著作が発売され、現在まで20年以上自分の座右の書となっている。読むたびに新たな発見があり(自分の記憶力の悪いせいもあるが)、まだまだ十分汲み尽くしていない感を抱く。そのため、なかなかここから先に進めないという憾みがあるのも否定しきれないが。

とにかく、自分と音楽との付き合いにおいて指針となっている本たちだ。

「私の好きな曲」で取り上げられたのは26曲だが、その26曲のエッセイの中になんと多くの曲が登場することか。この本を読みながら音楽を聴くことは無上の楽しみの一つである。

現在、残念なことにこれらの文庫はどうやら絶版のようだ。(カラー版大作曲家シリーズという文庫も同じ新潮文庫から出ていたが、それらも最近あまり見かけない。)

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2005年10月17日 (月)

ショパンとフンメルの命日

10/17/1837 フンメル(Hummel.Johann Nepomuk)没58歳(誕生:1778/11/14)ドイツの作曲家でピアニスト
10/17/1849 ショパン(Chopin.Feyderyk)没39歳(誕生:1810/03/01)ポーランドの作曲家

フンメルは、W.A.モーツァルト(1756-1791)の弟子。師匠が亡くなった時にわずか12,3才だったことになる。古典派時代のピアノの名手の一人。フィールドと並びショパンが影響を受けたピアノ曲の作曲家でもあったという。

5年に一度のショパンコンクールが今ポーランドのワルシャワで開催中。二次予選通過者(本選進出者)たちが今日の156回目のショパンの命日の儀式に参加し、明日からの本選に備える。日本からの参加者は多かったが、それでもファイナリスト12名中4名が日本国籍、アメリカ国籍の女性も日系人のようだ。その他韓国から3名(うち2名は兄弟!)、香港から1名、ポーランド2名、ロシア1名。なんと極東から8名ものファイナリスト!また日本からは審査委員として今回も中村紘子女史が参加している。

horowitz_chopin ショパンの命日にちなんで、彼のソナタ第2番を、初めてホロヴィッツの演奏でじっくり聞いてみた。


dang_thai_so_chopin ノクターンを、ダン・タイソンの演奏で。


kissin_chopin そしてキーシン12歳の時のピアノ協奏曲第2番を。

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ベートーヴェンのチェロソナタ第3番を聴く

fournier_gulda rostro_richter bylsma_immerseel ベートーヴェンのチェロソナタ(ピアノとチェロのためのソナタ)第三番は好きな曲のひとつだ。以前から、写真の真ん中のロストロポーヴィチとリヒテルのデュオのものを聞いてきたが、中国の出張の折に、クレンペラーの「大地の歌」と一緒に旅の友に持っていき、現地駐在のチェロの愛好家の人に世話になったお礼にプレゼントしてきたので、しばらく聞いていなかった。その後、フルニエとグルダ盤、ビルスマとインマーゼール盤に親しみ、つい最近Philipsの廉価盤で再発売されたのを機にまた手元に置くようになった。

この曲は、実演を聴いたことのある数少ない名曲のうちの一曲で、以前のビルスマ70歳記念限定盤の記事でも書いたが、かつて住んでいた地方の町の音楽ホールで、当のビルスマと渡辺順生のデュオで間近で聴いたことがある。そのときには、すでにこのチェロソナタは何度も聴いたことがあったのだが、この曲がまるで今そこで誕生しているかのような雰囲気で聴いたことを思い出す。そのとき以来この曲は自分にとって特別な曲になった。

先日、大フーガ(アルバン・ベルク・カルテット)を家族と聴いたおりに、なぜか急にこの曲が聞きたくなり、ロストロ盤、フルニエ盤、ビルスマ盤の順に聴いてみた。

現在、一番しっくりするのが、フルニエとグルダの演奏だ。フルニエのチェロは、ロストロポーヴィチほど壮大でもなく、ビルスマほどおしゃべりかつ親しみやすくはないが、ともすればうるさくなり勝ちナベートーヴェン壮年期のこの充実した傑作を、グルダの明快なピアノともどもサラッとしかし説得力をもって聞かせてくれるのがいい。もちろんロストロやビルスマが悪いというわけではないが。

ところで、フルニエは、この後、ケンプとも全曲録音を果たしている。こちらはまだ聞く機会がないのだが、ウィッシュリストには載せてある。グルダの達者さもいいが、ケンプの繊細なニュアンスもというところだろうか。

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2005年10月15日 (土)

童門冬二「小説 上杉鷹山」

domon_fuyuji_yozan 先日藤沢周平の「漆の実の実る国」 を読み、改めてさらに平明に上杉鷹山の業績を描いたと評判の、童門冬二(どうもんふゆじ、東京都庁の公務員だったようだ)による「小説 上杉鷹山」を購入し、読んだ。

藤沢周平による上杉鷹山と藩政改革、関係者たちの叙述の方がより詳細だったが、大筋では一致している。七家騒動および執政竹俣当綱(たけのまた まさつな)の業績と非行と免職、莅戸善政(のぞき よしまさ)の復職、藩校興譲館の設立、細井平洲の招聘など(大学時代 確か米沢興譲館高校の出身者が同じクラスに居た記憶がある)。この小説の特徴は、東京都庁という地方自治体の幹部を務めた作者が、その行政家、組織人としての感想をところどころ「講演」的にはさむところにあるようだ。(その点が面白くもあり、一方で小説としては少々「なま」過ぎる点でもあろう)

藤沢周平の絶筆でもこの小説でも、上杉治憲(鷹山)の傑出した徳性とその改革への気力、持続力が賞賛されていたが、そのよって来る源については明瞭にはされていない。前にも触れたが、いわゆる素質なのか、儒教(主として孟子による性善説、仁政徳治、王道政治)教育なのか、それを含めた環境なのか。(藤沢の小説では、鷹山の弱さにも触れているが、童門の方は少々理想化しすぎているように思う)

童門冬二は、人民への「愛」の心を基礎にした改革ゆえに、鷹山による藩政改革は、幕府による寛政の改革(松平定信)、天保の改革(水野忠邦)とは異なり、成功したとしている。

現代の視点からも、彼がその跡継ぎ(養子)治広に伝えた「伝国の辞」は、おそらく孟子の影響を受けているのだろうが、単なる美辞麗句ではなく、実績と関連して考えるとき、その開明性、啓蒙性は時代を大きく先んじている。

一.国家は、先祖から子孫に伝えられるもので、決して私すべきものではないこと

一.人民は国家に属するもので決して私してはならないこと

一.国家人民のために立ちたる君であって、君のために人民があるのではないこと

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2005年10月14日 (金)

ベートーヴェンの「大フーガ」自筆譜が再発見

grosse_fuge 夕刊に出ていた。http://www.asahi.com/culture/update/1014/014.html

それを記念して、この難曲を二種類のバージョンで聴きなおしてみた。

まずは写真右側のオーケストラ(弦楽合奏)版。フルトヴェングラー指揮のベルリン・フィルハーモニカーによる1952年2月10日 ベルリン、ティタニア・パラストでのライヴ録音。(18'22")戦後のベルリンというわけではないが、重戦車の爆走をイメージするような猛烈な音楽だ。

ピアノソナタ第29番(ハンマークラフィーア)のフィナーレのフーガも難曲だが、こちらの大フーガはさらに難曲だ。しかし、巨大な音楽ゆえ、かえって大オーケストラによる合奏で聴く方がなんとなくわかったような気になることができるのではなかろうか?そういう意味で、ヴァインガルトナーが編曲したという「ハンマークラフィーア」のオーケストラ版を一度聴いてみたいと思っている。

ベートーヴェンが1827年の死の直前1825,1826年に、最後に完成させた弦楽四重奏曲群。その中に含まれている。もとは作品130の弦楽四重奏曲第13番のフィナーレ(第6楽章)として作曲されたが、すぐに独立曲として作品133が与えられ、新たな第6楽章が作曲されたといういきさつがある。上記の写真、アルバン・ベルク・カルテットの1980年代の録音では、この大フーガが作品130の6楽章目に入れられ、その後に現在の第6楽章が続いている。CDの操作によって、オリジナルの作品130と、改版された現在の作品130が聞けるという寸法だ。こちらの所要時間は、15'32"とフルトヴェングラー指揮の録音よりも3分ほど短いが、逆に長く感じられる。この大フーガという音楽が、弦楽四重奏というフォーマットに収まりきらないためではないかと想像する。

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「ベートーヴェン 大フーガ」でGOOGLEしたら、FCLAでコメントを拝見したことのある「炎のコンティヌオ」さんのページがヒットして、拝見したところ、丁寧な楽曲解説がありMIDIファイルで聴けるようになっていた。今でも活動されているようだ。

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2005年10月13日 (木)

ショルティ/シカゴ響のブラームス 交響曲第1番

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かつてベルリン・フィルやヴィーン・フィルをもしのぐと言われた世界最高のヴィルトゥオーゾオーケストラ、シカゴ・シンフォニー・オーケストラによるブラームスの1番。1979年1月シカゴのメディナ・テンプルでの録音。彼らによるブラームス全集はUSAのグラミー賞を受賞している。(しかし、ショルティの録音は、その逝去後、急速に忘れられているような気がする。)

特にサー・ジョージのファンではないので、彼の音盤はあまり聞いてこなかった。このような名曲で彼のCDを持っているのは、例によってブック・オフで廉価で入手できたから。これと前後して、ザンデルリンク/シュターツ・カペレ・ドレスデン、バーンスタイン/VPOのCDも購入できた。

例の「のだめ」関係で、千秋真一指揮R☆Sオーケストラによるブラ1が相当注目されているようで、それには批判的な意見を持っているのだが、それならいわゆる硬派で鳴るショルティとシカゴがどんな演奏をしていたかを再度聴いてみた次第。

先入観の通り、非常に明快なブラームスになっている。ブラームスは、言葉の発声で言えば、口ごもりの多い陰翳だらけのような作曲家だと思うが、そのような照れ性のニュアンスは意識的に避けられ、明るく輝かしい鳴りのよい音楽になっている。もちろん一本調子な単純な演奏ではなく、誠実で丁寧な仕上がりになってはいるが。ロマン派中の古典派ブラームスを再提示した演奏といえるかもしれない。

それは、ブラームスの演奏で慣用的に用いられる、アッチェレランドやラレタンドなどのテンポの変化をほとんど使わないで、ほぼ楽譜に忠実に、インテンポでガッチリと演奏していることによってもたらされるのだと思う。それにより第四楽章はラプソディックな勝利の音楽というよりも、円満な幸福な音楽に変化しているように聞こえる。それは反面、音楽的な興奮をもたらすことを避けていることにもつながり、むしろこれがブラームスの本音かも知れないという感をいだかせる。

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「伊達でございます!」blogから 千秋真一指揮R☆Sオーケストラのブラ1関連でTBをいただいた。訪問させてもらったら、ブラ1の聞き比べをされており、このショルティ盤へのコメントも書かれていた。まさにブラスセクションが活躍する明るい響きのブラームスだ。

「ブラームスの交響曲第1番、音盤あれこれ」http://blog.livedoor.jp/date1964/archives/50114253.html

この記事からTBさせてもらった。

p.s. 2006/10/8  クラシック音楽のひとりごと の同じ音源のCDからトラックバックをいただき、こちらからもTBさせてもらった。

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F700i 時期遅れレビュー 「CDのデータをケータイに入れて楽しむ」

PCの環境が整ったので、F700iの機能「CDのデータをケータイに入れて楽しむ」 にチャレンジしてみた。(前記事はこれです。http://kniitsu.cocolog-nifty.com/zauber/2005/08/foma_f700i914__b1e9.html

このマニュアルでは、USBコードを使って携帯電話とPCをつなぐ方式だが、miniSDメモリーカードに書き込めればいいので、アダプタでPCに外部メモリとしてつなげて、後はデータをコピーするだけで完了。

携帯側で情報更新に少々時間がかかったが、音楽は簡単に再生できた。

難点は、音楽ファイル名を指定通りにしなくてはならないので、曲名などが確認できなくなることくらいか。(専用のデータ連携ソフトを使えば、曲名などもそのまま使えるようだ。このBLOGでF700iでも使えることがわかった。)

小さい携帯ながらスピーカーから音割れもせずに結構いい音で楽しめる。ただ、イヤフォンで楽しむためにはケータイ専用のものが必要になる。

ちなみに、曲目はマリナーのCDから「バーバーのアダージョ」「ヴォカリーズ」「グリーンスリーヴズ」。

なお、兄弟機 F901iCのレビューはこれ。ここに著作権関連の懸念が書かれている。

F700iのレビューもあり。

参考:自分の記事 (バルトークとiPodとSACD)

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2005年10月12日 (水)

ヴォーン=ウィリアムズの誕生日に「グリーン・スリーヴズによる幻想曲」を聴く

marriner 10/9/1835 サン=サーンス(Saint-Saens.Charles Camille) 誕生
10/10/1813 イタリアの作曲家ヴェルディ(Verdi.Giuseppe Foutunio Francesco)誕生
10/11/1896 ブルックナー(Bruckner.Joseph Anton)没72歳(誕生:1824/09/04)オーストリアの作曲家

と三日続きで大音楽家の記念日が連続したが、今日は一般的にはあまり知られてない(中学高校の音楽の教科書には登場しない)ヴォーン=ウィリアムズの誕生日だという。(10/12/1872 ヴォーン・ウィリアムズ(Vaughan Williams.Ralph) 誕生 作曲家「海の交響曲」を作曲した)

この作曲家は、上記の「海の交響曲」のほかにも「南極交響曲」などでも知られており、母国イギリスでは盛んに演奏、録音されているようだが、これまで縁があまりなくまともに聴いたことのない人だ。

たた、この「グリーン・スリーヴズによる幻想曲」は、エリザベス一世時代(というと、シェークスピアの活躍した時代でもあるが)の有名な民謡 "Green sleeves" (「緑の袖」)をそのままテーマとしたオーケストラ曲で、そのテーマ自体の美しさもあって人気曲になっている。先日アップしたホームミュージック集(「花のワルツ」)にも、マリナー/ASMF(アカデミー室内管弦楽団)の1970年代の録音が聞けるし、この写真のCDにも1980年代の同じコンビによる録音が収められている。

「緑の袖」の歌詞は、16世紀エリザベス朝の恋歌。シェークスピアもこのメロディーを耳にしたことがあったかも知れない。

ヴォーン=ウィリアムズのこの曲は、彼の歌劇「恋するジョン」の間奏曲として作曲されたものだと解説にはあった。編曲(オーケストレーション)は、非常に慎ましやかで、美しい。

なお、このCDはおそらく「アダージョ・カラヤン」や「グレゴリアン・チャント」のヒーリングブームに影響された企画だと思うが、マリナーらしく中庸で上品な演奏が楽しめるもの。

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2005年10月11日 (火)

トスカニーニのモーツァルト 交響曲第39、40、41番

toscanini 帰宅時にブックオフに立ち寄ったらワルター/VPOとトスカニーニ/NBC響のモーツァルトの交響曲が新入荷していた。ワルターの方は同じ録音のCDを持っているので、これまで聴いたことのなかったトスカニーニの方を求めた。

高名なトスカニーニの録音はFM放送でもあまり聴いたことがなかったし、音盤としてもそれほど所有していない。父所蔵のSPの「悲愴」とベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(ハイフェッツ)は別格として、LPでは「英雄」、CDでは「第九」、「ローマ三部作」、ホロヴィッツとのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番しかない。

これまで聞くことができたトスカニーニの録音は、音響的に潤いがないためハーモニーが醸し出す倍音的な艶が聞こえず、またその楽曲解釈では短いフレージングと前のめりのリズムが自分に合わないという印象をもっていた。また、よく rigorism (厳格主義)といわれるが、頑固親父的な短気な融通の利かぬ印象、さらに酷薄な印象まであり、音楽への愛情が感じられないようでつい敬遠してきた。

今晩は、そんなトスカニーニとは相性の悪いと思われるモーツァルトの後期の交響曲だ。

第39番は、1948年3月6日 NBCのスタジオ8-Hでの放送用録音。

第40番は、同じ場所で1950年3月12日の録音。

第41番は、カーネギーホールでの録音だが、第2楽章以外は1945年の6月22日、第2楽章のみ1946年の3月11日で、どうやら録音をし直したらしい。

同時代のフルトヴェングラーのモーツァルトは第40番はエアチェックして何度も耳にしたことがあるが、トスカニーニのモーツァルトは今回がおそらく初めてだと思う。どんな演奏だろうかと、聞く前に結構緊張した。

第39番は、ハイドン風の歯切れのよさで演奏。

第40番は、管楽器の溶け合いは洗練されていないが、ベートーヴェンやチャイコフスキーで感じた頑固親父風の融通の効かなさはあまり感じられず、フレージングもぶつ切れではなく意外によい演奏だった。特に第1楽章はモルト・アレグロのテンポで疾走しながらレガートが効いた歌うモーツァルトになっていた。(ただ気になったのが展開部冒頭での音程が他の多くの演奏と少々違っているような違和感があったこと)。結構気に入った。

第41番はこの中で一番録音年代が古いものだが、演奏スタイル的はまったく古さを感じさせないもので、これもトスカニーニ臭のない柔軟な演奏に聞こえた。特にフィナーレがcon brio, con fuocoな Mozart! 素晴らしい!

評判の悪いNBCスタジオでの録音だが、今回のリマスタリングはそれほど聞き苦しくはなかった。やはり音質のデッドさがトスカニーニへの印象をしばっているようだ。

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2005年10月10日 (月)

ヤナーチェク 弦楽四重奏曲 クロイツェル・ソナタ、内緒の手紙

janacek_smetanaq ヤナーチェクヘの入門は、「シンフォニエッタ」の不可思議なファンファーレからだった。学生時代は、ラジカセで聞くNHKのFM放送が音楽への窓口で、特に海外音楽祭特集などはむさぼるようにして聞いた。ザルツブルク、シュヴェチンゲン、ルツェルン(はあったか?)、バイロイトなどなど。このシンフォニエッタも、ノイマンとチェコフィルがザルツブルク音楽祭に出演したときにたまたまエアチェックしており、録音をそれこそ何度も聞いたものだった。

その後、吉田秀和氏の「私の好きな曲」の「利口な女狐の物語」への絶賛を読み、例のマッケラスとVPO、ルチア・ポップ(チェコ出身!)の主演によるCDを偶然入手し、ターリヒ編曲のオーケストラ組曲ともどもそれこそ何度もその世界を堪能した。

ヤナーチェクの弦楽四重奏曲は、毎夏長野の松本で行われている、サイトウキネンフェスティバルに、ロバート・マンが率いるジュリアードカルテットがゲスト出演した際に、今井信子と共演したモーツァルトの弦楽五重奏曲と同じプログラムで聴いたのが初めだった。第一番「クロイツェル・ソナタ」だった。そのときは予習もせずにぶっつけ本番で聞いたのだが、ヤナーチェク独特の語るような表現と、短いひらめくようなモチーフの登場、突発的な民謡風表現の切り替えが自由自在で面白く、モーツァルトよりもはるかに楽しめたことを覚えている。

この「クロイツェル・ソナタ」だが、正確には 「トルストイの小説『クロイツェル・ソナタ』を読んで」というのが副題らしい。トルストイは、この小説によって、ベートーヴェン批判を繰り広げ、ヤナーチェクは、その小説を読んで、不倫に陥ったヒロインに同情を寄せてこの曲を作ったという。

スメタナ四重奏団のこの録音は1979年のドヴォルザークホールでのライヴ録音だが、非常に興が乗っている演奏だと思う。

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新パソコンにもSpybot Search & Destroy を導入

4月にも書いたが、Spybot Search & Destroy という spybot(spywear)を探し駆除するソフトウェアを導入した。

大手のソフトウェア会社もこのスパイボット退治に乗り出し始めたようだが、このフリーソフトが未だにもっともポピュラーなようだ。

最新の定義ファイルや規則ファイルをダウンロードするのに非常に時間がかかったが(というのもダウンロードサイトがヨーロッパやオーストラリアにしかないようだ)、最新のファイルをセットアップして、スキャンしてみたところ、今のところでは幸いにして侵入されていないようだ。

今日も一日雨模様で(太平洋側の南岸以外は晴れていたようだが)、お昼を食べに出かけたくらいで、一日家で過ごした。

読書とパソコンの設定やネットサーフィンでこの三連休も終わってしまった。

PCは非常に便利ではあるが、設定がこれでいいという段階がないので、どうも時間を費やし勝ちで、悩みの種になっている。新しいソフトをインストールするとそれを使いこなすまで時間もかかるし、そうこうする内に設定が思い通りでなくなり、再度調整しなくてはならないしで、常に宙ぶらりんな状態に置かれているかのようだ。どこかでケジメをつけなければならないのだろうが、当分面白くてやめられないというのが本音かもしれない。

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2005年10月 9日 (日)

藤沢周平 「漆の実のみのる国」(上)

fujisawa_urusi1 映画「蝉しぐれ」が公開されたこともあり、藤沢周平の遺した作品への興味が再燃している。最初に読んだのは、学生時代父親の本棚で見つけた「用心棒日月抄」か「三屋清左衛門残日録」だったと思う。その後、評伝的な小説「一茶」を読んでみた。「蝉しぐれ」も読んだ。

先日来、司馬遼太郎の「関ヶ原」で、家康の会津の上杉攻めの前後、上杉景勝と直江兼続のことを読んでいたが、その関ヶ原の戦い後、上杉氏は、山形県の米沢に移封された。よく取り潰しに合わなかったものだと思う。この、「漆の実・・・」にあるように、120万石から30万石に大幅に減らされながら、家臣全員で国替えに応じたのも、いざとなれば戦に訴える気概があったことを示すのかもしれない、などと考えた。なお、その後、15万石までに減封されるのだから、ひどい。

さて、この小説だが、名君とされる上杉鷹山を描いた、藤沢周平の絶筆である。鷹山といえば、例のJ.F.Kが尊敬する人物としてインタビューで名前を挙げ、日本の人々が、Who is Yozan? と言ったエピソードがあったと思う。(藩政改革者としては、松代真田藩の「日暮硯」の恩田木工のことも思い出される。こちらは池波正太郎の小説で読むことができる)

また、確か数年前のNHKの正月時代劇で筒井道隆が上杉鷹山を主演したが、その原作がこれではなかったか?

司馬遼太郎の小説と違い、一行の文字数が非常に多いので気軽に読み進めるというふうには行かないが、それでも非常に面白く読み始めている。

今日は関東地方は秋雨前線のために朝から小雨で、せっかくの三連休も行楽には向かず家族ともどもごろごろして一日を過ごしたが、それとはまったく逆の内容の小説を読み進めるというのも面白い。

明日も天気はぐずつきそうだ。

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2005年10月 8日 (土)

武満徹の誕生日

takemitsu_ozawa 今日10月8日は 作曲家武満徹の誕生日だという。1930年生まれなので、今年が生誕75年になる。

武満といえば、その世界的出世作「ノヴェンバー・ステップス」があまりにも有名で、このCDはその初演指揮者小澤征爾(バーンスタインのもとでニューヨークフィルハーモニックの副指揮者を務めていた折に小澤征爾とそのニューヨークフィルにより初演)が、N響事件後、初めて海外のオケの常任に就任したカナダのトロント交響楽団を指揮したもの。琵琶は鶴田錦史、尺八横山勝也という初演以来の二人のソリスト。ステップスとは階段、つまり邦楽の段を示すのだという。「霜月の段」とでも訳せようか?(「11月の階梯」という訳はどこかで読んだことがある)

録音は1967年12月8日 トロントのマッシーホール。

この曲のほかに、2:アステリズム ピアノと管弦楽のための (ピアノ:高橋悠治!)、3:グリーン、4:弦楽のためのレクイエム、5:地平線のドーリア つまり、武満の初期のオーケストラ作品が収録されている。このうち、弦楽のためのレクイエムは、ストラヴィンスキーが来日のおりに激賞したことでも知られているようだ。

子どもたちにノヴェンバー・ステップスを聞かせたら、予想通り「幽霊が出そう」という反応がかえってきた。尺八や琵琶にはそのような不気味な超自然的な印象をもたらす要素があるのだろうか?

人は生まれながらに(物心つくと)蛇を怖がるとか、いわゆる先祖たちの感情反応が遺伝子の中に本能のように残るという説があるようだが、これなどはどうなのだろうか?もちろん西洋人に同じような反応を期待することは難しいだろうが、これらの日本伝統の独奏楽器とフルオーケストラの対峙がこの曲の生命を長からしめているのだろう。

月並みながら東洋と西洋の対峙と融合ということ考えさせられる曲だ。(なお、この楽器の編成、管楽器と発弦楽器とオーケストラのための協奏交響曲的なもので有名なのは、モーツァルトによる「フルートとハープのための協奏曲」がある。編成上のヒントになったものだろうか?)

この曲は、小澤以外に、岩城宏之、若杉弘などの演奏を(FM放送で)聞いたことがあるが、小澤の演奏は初演者のものであり作曲者直伝ということもあり、迷いのない演奏だ。その後、例のサイトウキネンなどとも新録音を入れているが、まさに昇り竜の時代の小澤の演奏としてその価値は薄れるものではないと思う。

p.s. yurikamome122さんのblogに11月にちなんでこの演奏が取り上げられていたのを読み、TBをお送りした。

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iTunes をインストール

遅まきながら Apple の iTunes をインスートルした。

すると、すでにコンピュータ内にある音楽データをライブラリに入れるかというようなことを聞いてきたので、何気なしに OK すると、なんと膨大なリストができあがってしまった。疑問に思って調べたところ、先に Phillips の CD で デイヴィスの「春の祭典」と、ロストロポーヴィチ&リヒテルのベートーヴェンチェロソナタ集を買ったときにショップからオマケにもらった フィリップスのスーパー・ベスト100 カタログCD-R(オーディオデータ入り)を丸ごとコピーしたことがあり(こうするとCD-Rドライブの猛烈な回転音に邪魔されずにカタログを参照できる)、そのデータを読み込んでいることがわかった。

100枚のCDから数トラックの聴き所を30秒程度ずつ抽出した MP3データが234個も入っていたものを、iTunesがライブラリ化したのだった。曲名、演奏者データは入っていないため、どの曲のさわりを聴こうかという風には使えないが、シャッフル機能を使って次々に連続演奏するのは結構面白い。これを書きながらBGMとして流している。ショパンの次がグリーグで、今度はバッハなどとまことにめまぐるしい。それでもほとんどの曲を知っていることに我ながら呆れる。

音質は、この Compaq nx6120のスピーカーからはまったく低音が出ないので、少々さみしいものがあるが、BGMとしては問題ない。

それでもこうして200トラック以上のクラシックの名曲を次々に聴いてくると、モーツァルトの音楽の訴えかける力の強さに驚かされる。グッと心をつかまれるかのような経験を何度かした。

書斎派としては、当面iPodを購入する予定はないが、別記事で書いたHDDタイプの音楽プレーヤーについては適当なものが入手できるのなら考えてみたい。

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2005年10月 7日 (金)

オタクについての市場調査(野村総研)

2004年マニア層市場はアニメ・コミックなど12分野で172万人、4110億円規模、野村総研調査

http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20051006/113785/

野村総研の調査のオリジナルはこちら。

http://www.nri.co.jp/news/2005/051006_1.html

クラシック音楽オタク(クラオタ)は調査にはリストアップされていなかった。やはり市場規模的には弱小勢力なのだろう。

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2005年10月 6日 (木)

10月の音楽史カレンダー

歴史データベース on the Web のデータによる

10/1/1865 デュカ(Dukas.Paul) 誕生 フランスの作曲家
10/1/1907 作曲家・服部良一誕生
10/1/1930 ドリゴ(Drigo.Ricardo)没84歳(誕生:1846/06/30)イタリアの作曲家で指揮者
10/3/1882 シマノフスキー(Szymanowski.Karol) 誕生 ポーランドの作曲家
10/3/1912 米山正夫 誕生 作曲家
10/3/1931 ニールセン(Nielsen.Carl August)没66歳(誕生:1865/06/09)作曲家
10/3/1941 キーンツェル(Kienzl.Wilhelm)没84歳(誕生:1857/01/17)作曲家で評論家「遺言」を作った
10/4/1749 デュポール(Duport.Jean-Louis) 誕生 チェロ奏者で作曲家
10/4/1784 マルティーニ(Martini.Giovanni Battissa)没78歳(誕生:1706/04/24)作曲家「対位法譜例集」を著した
10/5/1762 ウィーンで、ドイツの作曲家グルックのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」が上演される
10/5/1880 オッフェンバック(Offenbach.Jacques)没61歳(誕生:1819/06/20)「天国と地獄」を作曲したフランスの作曲家
10/6/1786 サッキーニ(Sacchini.Antonio)没56歳(誕生:1730/06/14)作曲家でオペラの作曲を行った
10/8/1930 武満徹 誕生「弦楽のためのレクイエム」などの現代音楽の作曲家
10/9/1835 サン=サーンス(Saint-Saens.Charles Camille) 誕生
10/10/1813 イタリアの作曲家ヴェルディ(Verdi.Giuseppe Foutunio Francesco)誕生
10/11/1896 ブルックナー(Bruckner.Joseph Anton)没72歳(誕生:1824/09/04)オーストリアの作曲家
10/12/1872 ヴォーン・ウィリアムズ(Vaughan Williams.Ralph) 誕生 作曲家「海の交響曲」を作曲した
10/15/1905 ヴィレーン(Wiren.Dag) 誕生 作曲家
10/17/1837 フンメル(Hummel.Johann Nepomuk)没58歳(誕生:1778/11/14)ドイツの作曲家でピアニスト
10/17/1849 ショパン(Chopin.Feyderyk)没39歳(誕生:1810/03/01)ポーランドの作曲家
10/18/1706 ガルッピ(Galuppi.Baldassare) 誕生 作曲家「捨てられたディドーネ」を作曲した
10/18/1893 グノー(Gounod.Charles-Francios)没75歳(誕生:1818/06/17)フランスの作曲家
10/20/1874 アイヴス(Ives.Charles Edward) 誕生 アメリカの革新的作曲家
10/20/1920 ブルッフ(Bruch.Max)没82歳(誕生:1838/01/06)作曲家「フリトヨフ」を作曲した
10/21/1885 ヴェレス(Wellesz.Egon) 誕生 音楽学者で作曲家
10/22/1725 アレサンドロ・スカルラッティ(Scarlatti.Alessandro)没65歳(誕生:1660/05/02)イタリアの作曲家
10/22/1765 シュタイベルト(Steibelt.Daniel) 誕生ドイツの作曲家、ピアニスト
10/22/1811 ハンガリーの作曲家リスト(Liszt.Franz)誕生
10/22/1859 シュポーア(Spohr.Louis)没75歳(誕生:1784/04/05)「イェッソンダ」を作曲した作曲家
10/23/1801 ナウマン(Naumann.Johann Gottlieb)没60歳(誕生:1741/04/17)作曲家で指揮者
10/23/1801 ロルツィング(Loetzing.Albert) 誕生 ドイツの作曲家
10/24/1799 ディッタースドルフ(Dittersdorf.Karl Ditters von)没59歳(誕生:1739/11/02)ヴァイオリニストで作曲家「医者と薬剤師」を作曲
10/24/1882 カールマーン(Kalman.Imre) 誕生 作曲家「令嬢スジー」を作曲した
10/24/1892 フランツ(Franz.Robert)没77歳(誕生:1815/06/28)作曲家「ドイツ民謡による歌」を作曲した
10/25/1825 ヨハン・シュトラウス2世(Strauss.Johann) 誕生 作曲家でワルツ王といわれた
10/25/1838 フランスの作曲家ビゼー(Bizet.Georg)誕生
10/25/1864 グレチャニーノフ(Grechaninov.Alexander Tikhonovich) 誕生 作曲家 交響曲や童謡を作曲した
10/26/1564 ハッスラー(Hassler.Hans Leo)誕生 ヴェネツィア派のドイツの作曲家
10/26/1685 イタリアの作曲家ドメニコ・スカルラッティ(Scarlatti.Domenico)誕生
10/27/1782 イタリアの作曲家パガニーニ(Paganini.Nicolo)誕生
10/28/1896 ハワード・ハンソン(Hanson.Howard) 誕生「ベオウルフの哀歌」を作曲したロマン主義的傾向のアメリカの作曲家
10/29/1945 成田為三、没53歳(誕生:明治26(1893)/12/15)「歌を忘れたカナリア」の作曲家
10/31/1291 ヴィトリ(Vitry.Philippe de)誕生 詩人で作曲家、理論家「Ars nova」を著した

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日経エンタテイメントの「電車男」プロデューサー話

日経BPのメールマガジンを読んでいたら、 [ライフスタイル]ドラマ『電車男』、ヒットまでの道のり
http://nikkeibp.jp/wcs/j/lifestyle/401822 が目にとまった。

先週まで、あの義経の郎党(キサンタ役)の俳優伊藤淳史と、少し前の「タイガー・アンド・ドラゴン」での一風変わった美女役が印象に残っている伊東美咲が主演したもの。

「電車男」は、今更ネットの世界では紹介する必要のない、ネットの生んだ都市伝説のようなラブストーリーで、あの文芸出版の老舗新潮社が出版したことで、一般世間の知るところとなり、いまや複数の漫画家がコミックに仕立て、映画に続いて上記のドラマもヒットしたというもの。

このBLOGを始めたのが2004年6月だが、その少し前にちょうどリアルタイムでの「電車男」スレが終了したようで、まとめログを読んで楽しませてもらったことを記事としてアップしたこともあったので、家族と一緒にテレビで見るのもなんとなくおかしな気がしたものだった。

先日、お気に入りに入っていたマトメサイトを久しぶりに覗いてみたら、電車男フィクション説がほとんど最有力説になっているようで驚いた。中野独人(なかのひと)がと新潮社の編集者が相当批判を受けている。

ドラマは原作にない要素を盛り込み少々煩い感じだったが、上記リンクを読んで、ドラマ作りのあれこれが少し分かった。脚本家も大変だし、監督も同じく苦労が多いのだね。

今夜は番外エピソード的なエピローグドラマが放映されるらしい。

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2005年10月 5日 (水)

WINDOWS XPを快適にする

XP特集記事を参照して少しだけチューンアップしてみた。効果のほどを○Xで表示。

◆WINDOWS XP 使いこなし
IEで使用頻度の高い「お気に入り」だけを表示する →× 機能しない?
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20050520/112245/

「マイドキュメント」を別のドライブに設定し直す →○
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20050408/111931/

意外と効果のある「パフォーマンス優先」設定 → ◎
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20030606/104881/

「音声合成」でWindowsに英語を“しゃべらせる” →?
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20050606/112391/

Windows XPでは時刻が自動修正される? → ○
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20030220/103887/

LZH形式の圧縮ファイルの解凍機能を組み込む → ◎
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20050822/113188/

他人に見えない共有フォルダを作る → ?
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20040630/108968/

ユーザーごとに利用できるディスク容量を制限 →クォータの意味が分かった
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20030617/105012/

XPに「Administrator」でログオンする → [Ctrl]+[Alt]+[Delete]2回
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/winxp/20021003/102153/

◆Windows XPはちょっと設定を変更するだけで動作が速くなる→レジストリ操作必要
http://arena.nikkeibp.co.jp/tokushu/gen/20041122/110139/

◆Windows XPのテクニックから、これぞという究極のワザを厳選!→レジストリ操作必要
http://arena.nikkeibp.co.jp/tokushu/gen/20040311/107899/

OS(といってもWINDOWS だけだが)、3.1, 95, 98, NT そして今度のXPと使ってきた。仕事で使っているNT4.0が一番長く使っているため、できるだけその操作環境に合わせる方が効率が上がる。

OSも改良が加えられると、多くの「便利な」「余分な」機能やアニメーションやグラデーションなどで見栄えをよくする改良が加えられるが、それにより折角ハード側の速度が向上しても却ってパフォーマンスが落ちることがあり、いたちごっこだ。

今回のちょっとしたチューンアップにより、見栄えは貧相になったが、レスポンススピードは早くなった。

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2005年10月 4日 (火)

iPodを高級オーディオにつなげる企画記事

2000万円の超高級オーディオにiPodが挑戦  “iPod VS JBL&Mark Levinson”

興味のあるチャレンジが始まった。全6回シリーズだということ。ママチャリとスーパーカーを競わせる(つなげる?)との比喩だが、面白そうだ。

リファレンスメディアとソースをどのようなものにするのだろうか?できれば、SACD, DVD-AUDIOなどの最新ディジタル以外にも、LPのアナログ期の最盛期の名録音をソースとして採用してもらいたいものだ。

MPEGの圧縮音楽データが、スピーカーからどのようなアナログ波形を生み出すのか?雰囲気やニュアンス、臨場感はどうなのか?

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2005年10月 3日 (月)

ソフトレビュー STARSUITE 7

職場の近くのPC量販店でもソフトの売り場面積がめっきり狭くなった。その中で一人気を吐いているのがソースネクスト社の1980円、2970円の激安シリーズだ。(例外はIBMが製造元のホームページビルダー、初回購入だと1万円を超える)。

今回のPCの新規購入では、マイクロソフトのオフィスのプレインストールも選択肢にはあったのだが、それとある程度互換性のあるSTARSUITEが激安で買えることを知っていたので、先日購入し、仕事で作成したエクセルを開いてみたり、オリジナルの作成をしてみたりした。

エクセルデータは、表は問題なく読めるが、グラフはだめだった。単純な棒グラフなのだが。

また作成については、アイコンの位置などが異なるが操作体系はほとんど同じなので、それほど迷わずに作成できる。

ワード対応もしているし、パワーポイント互換のプレゼンソフトも付いているので、仕事場で作成したデータを家で細かく補正するなどの作業程度ならできそうだ。

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2005年10月 2日 (日)

10/1, 10/2 儀式と行事

10/1 土曜日には子ども達のボーイスカウトの上進式に列席した。ボーイスカウトは1908年にイギリスで生まれた少年団活動なので、その影響を受けているのだろうが、少し年齢が進んだり、大人のリーダーの誓いの言葉に「神と国」という言葉が出てくる。日本のボーイスカウトは、これをどのような意味で使っているのか興味がある。創始者のベーデン=パウエルの生地イギリスはキリスト教国であり、軍人の出身であるがゆえ、神と国という言葉は違和感のあるものではないだろうが、現代日本では無宗教であり戦前の国家主義への反省からか愛国とか国への貢献ということが言われないこともあり、誓いの言葉で「神と国」が出ると驚く。また、スカウトは能力に応じた階級が細かく分かれているのにも驚かされる。ちなみに都道府県のボーイスカウト連盟の長は、知事が兼ねることが多い。ちなみにSCOUTの原義は、斥候、偵察である。なお、上進とは一つ上の階級に上がることを言うらしく、成年儀礼的な儀式が行なわれる。知識のないものには少々異様だ。

10/2 日曜日は、10月にしては珍しい最高気温30℃の中、近くの神社の子ども神輿の練り歩きが、子ども会、自治会の主催で行なわれた。こちらに引っ越してきて初めて参加したのだが、神輿自体は年代ものの古いものだがほとんど宗教色は感じられない子どものレクリエーションになっていた。

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2005年10月 1日 (土)

Power2GoでCDコピー、DVDにスライドショー作成

先日、DV CAMERAからの映像をDVD-Rに書き込もうとして途中で頓挫してしまっていたが、再起をかけて専用ソフトを購入してトライしてみた。

まずは小手調べ、音楽CDをCD-Rにコピーしてみた。一回目はドラブの最高速24倍速を適用してチャレンジしたが、読み込みはできたものの、書き込みに失敗したようで、音が出ない。2回目は書き込み速度を16倍に落としてリトライ。今度はうまくいった。携帯CDプレーヤーで聞いてみるとオリジナルよりも締まった音がするような気がした。全トラックを頭だしで聞いてみたが、音落ちなどはないようだ。

次に映像にチャレンジする前に撮りためてあるデジタル写真をスライドショーに編集してBGMを添付し、DVDに書き出すというのをやってみた。スライドショー編集が非常に時間がかかるため、4件ほどスライドを作って、まずは書き込みをしてみた。BGMも入って結構さまになった。メニュー画面も作成できる。これでDVDを作れば実家などにも送って見てもらえるだろう。

次回はDVカメラ映像の取り込み、書き出しにチャレンジだ。

10月1日 補足。作成したCD, DVDを家電プレーヤーに掛けたところ意外な盲点が発見された。CDは、トラックの間に1秒ほどのインターバルが入るように書き込み時に信号を入れているようで、13トラックほどある「春の祭典」がトラックの切れ目ごとに一瞬音楽が停止してしまい実用には供さないのがわかった。

DVDはプレーヤーの能力の問題か、PCでの書き込みのエラーなのか、スライドショーにつけたBGMにところどころ音切れが発生する。

またもや問題発生である(-_-;)

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