人間と化粧
出掛けに女房の化粧を待つ間、ヒト、特に女性はなぜ化粧をするのだろうかという、至極素朴な疑問を抱いた。
化粧の歴史は非常に長いようだし、文化人類学的に研究されているいわゆる「未開人」と呼ばれる人々も、また世界の多くの民族で、化粧は普通に見かけられる習慣なので取り立てて不思議に思わなくなっているが、考えてみれば奇異なことだ。男性も頭髪を短くし、髭を整えるなど身だしなみを整えるが、多くの女性のように、積極的に自らを隠したり飾ったりする化粧を行なうことは少ない。
しかし身近な日本史を考えても、魏志倭人伝に見られるように、当時の人々は身体に刺青を施していたらしい。これは、呪術的な意味を持った行為だったらしい。つまり、身体の模様により、何らかの危害を避けようという意図があったという。
口紅については、デズモンド・モリスの「マン・ウォッチング」「ボディ・ウォッチング」「裸のサル」などに詳しかったように思う。女性の男性へのアピールだという。
ところで、人間以外の哺乳類の多くは、頭髪(髭も含む)、体毛の長さはほぼ一定に保たれるようだが、ヒトの頭髪は手入れをしなければ伸び放題になってしまう。(オランウータンの非常に長い体毛は人間に近いように思うが)。ヒトは頭髪の手入れを怠れない。この身だしなみが恐らく化粧の起源だとは思うが、この伸び放題は進化論的にはどのような意味をもつのだろうか?
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コメント
私のすね毛は伸び放題のはずですが、ズボンとの摩擦で擦り切れています。ゆえに長さは常に一定です。毛根細胞が長さを感知して成長を止める力はおそらくないと思いますので、外界との摩擦で擦り切れているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。ヒトの頭髪は、摩擦で擦り切れるかわりに、ストレスで抜ける・・・(^_^;)>poripori
投稿: narkejp | 2005年12月10日 (土) 10:04
narkejpさん、コメントありがとうございます。いつもblogを読ませていただいております。
私の記事が化粧の本題からなぜか体毛の長さに脱線していますが、体毛の長さのコントロールは不思議ですね。ギネスブックに載る身長より長い毛髪や髭。白髪三千丈というような誇張表現はありますが、どうも頭部(顔を含む)の毛髪相当伸びるようですね。私の脛毛もズボンで擦り切れております・・・
投稿: 望 岳人 | 2005年12月10日 (土) 22:15