ベートーヴェン チェロ作品集 フルニエ(Vc) ケンプ(P)
アンナー・ビルスマの生演奏によってその魅力に開眼?したベートーヴェンのピアノとチェロのための作品だが、何度聞いても感激し面白いので、いつの間にか音盤が集まってきて、以前にもチェロ・ソナタ第3番の聞き比べをしてみた。ロストロポーヴィチ&リヒテル、フルニエ&グルダ、ビルスマ&インマーゼール、ローズ&グールドなど。
今回は、評判の高いこのディスクが、2枚組みでなんと1500円ほどで入手できた。チェロソナタ全5曲、変奏曲3曲。1枚に約70分収録。
1965年のパリでのライヴ録音だということで少々危惧したが、ほとんど雑音はなく、拍手も収録されていない。楽譜がないので、細かくチェックしたわけではないが、聴覚上では演奏ミスもほとんどないようだ。いや、むしろ相当興が乗った演奏を相当透明で迫力のある音色で聴くことができる。晩年のケンプが来日したおりには、相当ミスタッチが多かったということを読んだことがあったが、ここではそのようなことはまったく耳にすることはなく、音楽に浸ることができる。
現在所有している上記のディスクはどれも聴き応えのあるものだが、ことにこのフルニエとケンプのものは心に沁みる。
録音も古い録音とは思えないほどで、フルニエのチェロの低音の雄弁さ、高音の繊細さ、ケンプのピアノの透明な響きがよく捉えられている。名盤ランキングなどで必ず上位に来る音盤のようだが、なるほどと思った。
(このディスクの第3番のソナタを聴いて、グルダとの録音を聞きなおしてみたら、音程が微妙に違うように聞こえた。)
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