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2006年11月21日 (火)

カラヤン/BPO オーケストラ名曲集(1959,60年EMI録音)

Karajan_bpo_orchestras ヘルベルト・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ヘンデル(ハーティ編曲)『水上の音楽』〔1959年12月録音〕

ヴェーバー『魔弾の射手』序曲
ヴァーグナー『さまよえるオランダ人』序曲
ヴァーグーナー『ローエングリン』第1幕への前奏曲
ニコライ『ウィンザーの陽気な女房たち』序曲
メンデルスゾーン『フィンガルの洞窟』序曲〔1960年9月録音〕

昨日のクリュイタンスによるベートーヴェン交響曲全集とちょうど同じ時期の音楽監督カラヤンによるEMI録音。

比較的初期のCDでもあり、高音部にハイ上がりのイコライジングでもかかったような音質なので、クリュイタンスの改善されたリマスタリングと比べるとまるで違った楽団の演奏のように聞こえる。

カラヤンがこの録音の後には録音しなかったヘンデルの『水上の音楽』やオットー・ニコライの『ウィンザーの陽気な女房達』序曲のような珍しい録音が含まれているのがこの盤のセールスポイントだが、相当残響のある会場で録音されたステレオ録音で、ヘンデルは録音の音量レベルが低く、ボリュームを上げるとヒスノイズがうるさく音の混濁も少々つらいほどだ。これが1959年録音で、残りは1960年録音。カラヤンはこの「名曲集」を録音しながら、クリュイタンスやフリッチャイのベートーヴェン録音をどのように見ていたのだろうか?

この後すぐ1962年には、カラヤン/BPOとして初のベートーヴェン交響曲全集の録音をドイツ・グラモフォンで開始する。そのときの『英雄』の録音については、以前感想を書いたが、どうにも違和感の残る解釈の演奏だった。快適なテンポは、クリュイタンスと似ているが、なぜかつぼにはまった感じがしない。クリュイタンスの方が迷いのない率直さを感じさせるようだ。

他の方のブログの記事によると、フリッチャイの指揮によるベートーヴェンも同時期のクリュイタンスのものと対照的に非常にゴツゴツとした解釈とのことで、そういう意味では、カラヤン盤を含めてベルリンフィルのフレキシビリティの高さが特筆されるのかも知れない。

1960年のドイツ序曲集とでも言う五曲の序曲は、残響のある録音にもよるが、スケール感のあるダイナミックな演奏になっている。相変わらず音質的にはつらいものがあるが、大変覇気のある音楽で聴き応えがある。ドイツ風のカンカンのような『陽気な女房』は、あっけらかんとしていてストレートな表現だ。ヴァーグナーは後年のEMI録音もLPで愛聴していたが、それよりもやはりフランクな表現でもったいぶったところがなく爽快だ。ヴェーバーのドイツ民族主義の健康さ、3Mの一人として排撃されたメンデルスゾーンを聴くときは複雑な気分も味わう。

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