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2006年11月17日 (金)

ムソルグスキー『展覧会の絵』を聴く

昨夜11/16(木)はボージョレ・ヌーヴォーのいただき物を飲んだ。昨年とは違う銘柄で、Cuvee cardinale というもの。それほどフルーティではなく、甘みも控えめだった。

この日本で買えは2000円を越すボジョレだが、本国フランスでは数百円なのだという。その差額は航空運賃と日本の商社の儲けだそうだ。日本ではボルドーの赤ワインでも船便での輸入品ならば1000円前後でそれなりのappellation controllee Bordeauxが飲めるので、このボジョレは高過ぎる。ただ、2005年の売れ残りのヌーヴォーが小売店では昨年のままの値段で売られているのだから、値段付け自体がいい加減なのだが。

さて、昨年はヌーヴォーを飲み、今流行曲となったベト7でディオニュソスの饗宴を寿いだのだが、今年はなかなか美術展に行けないのを耳による絵の鑑賞で補おうと、様々な演奏によりこの曲を聴いてみた。

モデスト・ムソルグスキー(1839-1881) 組曲『展覧会の絵』

◆ピアノ組曲(ホロヴィッツ編)Mussorgsky_horowitz_pictures
ウラジーミル・ホロヴィッツ(p)
1.Promenade 1:22
2.Gnomus 2:20
3.Promenade 0:49
4.Il vecchio castello 3:49
5.Promenade  0:28
6.Tuileries  1:06
7.Bydlo 2:36
8.Promenade 0:36
9. Ballet des poussins dans leur coques 1:17
10.Samuel Golednberg und Schumuyle  2:18
11.Limoges- Le marche 1:17
12.Catacombae(Sepulchrum romanum) 1:17
13.Con mortuis in lingua mortua 2:21
14.La cabane sur des pattes de poule 3:30
15.La grande porte de Kiev 4:28
〔1951年4月23日 カーネギー・ホール、ライヴ、モノーラル〕

ピアノによる『展覧会の絵』というと、このホロヴィッツのカーネギー・ホールライヴは、リヒテルの録音と並んで推薦盤の筆頭に挙げられることが多い録音。カップリングは、ホロヴィッツの義父であるトスカニーニ指揮NBC交響楽団とのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番で、こちらも極めつけの名演と言われているものだ。ただ、この2種類の演奏は、私とはあまり相性が合わず、聴く機会がそれほどない。

◆ ラヴェル編 オーケストラ組曲
○セルゲイ・クーセヴィツキー/ボストン交響楽団Mussorgsky_koussevitzky_bso_pictures
1.Promenade 1:42
2.Gnomus 2:39
(3).Promenade -- 
(4).Il vecchio castello --
5.Promenade  0:31
6.Tuileries  0:54
(7).Bydlo --
(8).Promenade --
9. Ballet des poussins dans leur coques 1:12
10.Samuel Golednberg und Schumuyle  2:19
11.Limoges- Le marche 1:11
12.Catacombae(Sepulchrum romanum) 1:57
13.Con mortuis in lingua mortua 1:34
14.La cabane sur des pattes de poule 3:28
15.La grande porte de Kiev 5:20

〔1943年10月9日、ボストン・シンフォニーーホール、放送録音、モノーラル〕

セルゲイ・クーセヴィツキーは、ピアノ組曲『展覧会の絵』のオーケストレーションをラヴェルに委嘱した人物。この編曲の独占権を得て、相当の期間、クーセヴィツキーの指揮でなければこのオーケストラ版は聴けなかったのだという。これは、クーセヴィツキーが常任指揮者をつとめたアメリカのボストン交響楽団(近年まで小澤征爾が長らく音楽監督を務めた楽団)で、そのクーセヴィツキーが指揮をした放送録音。残念ながら上記のリストの通り、全曲演奏ではなく、ところどころ歯抜けになっているのが非常に惜しい。より古い録音で全曲が残っているようだが、これが全曲演奏だったらどれだけ素晴らしいか。太い筆で豪快に書いたような勢いのある音楽になっている。(併録は、同じくクーセヴィツキーがバルトークに委嘱したあの『オケ・コン』の初演直後の放送録音。こちらも非常な名演奏だ。初版のエンディングによっている。)

○ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団〔録音年不詳、ステレオ〕Mussorgsky_pictures_ormandy_philadelphia
1.Promenade
2.Gnomus    1+2 4:11
3.Promenade
4.Il vecchio castello 3+4 5:26
5.Promenade 
6.Tuileries    5+6 1:33
7.Bydlo 2:15
8.Promenade
9. Ballet des poussins dans leur coques  8+9 1:56
10.Samuel Golednberg und Schumuyle  2:20
11.Limoges- Le marche 1:26
12.Catacombae(Sepulchrum romanum)
13.Con mortuis in lingua mortua     12+13 3:23
14.La cabane sur des pattes de poule 3:44
15.La grande porte de Kiev 4:53

この録音のLPを聴いて育ったとは大げさだが、ベームのモーツァルトとブラームス、バーンスタインの『運命』『未完成』、セルの『ブラームス』、カラヤンの『悲愴』、グールドのモーツァルト、イ・ムジチの『四季』、パツァークとデムスの『冬の旅』、ポリーニのショパン『前奏曲集』などと並んで、私の音楽の好みの土台になっているもの。ここに挙げたそれぞれの演奏家にはあまり共通性がなく、というよりも、逆に総花的で分裂しているとも言えるのだが、オーケストラ音楽の豪快さや輝きはこのオーマンディから学んだように思う。このオーマンディの録音は、『ヴィドロ』のテンポが速すぎるのが珠に瑕で、それ以外はすべて素晴らしい。

○ヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送交響楽団〔録音年不詳、1968?、ステレオ〕Mussorgsky_pictures_kegel
1.Promenade  1:19
2.Gnomus    2:14
3.Promenade   2:14
4.Il vecchio castello 4:39
5.Promenade   0:28
6.Tuileries     1:13
7.Bydlo 3:03
8.Promenade  0:40
9. Ballet des poussins dans leur coques  1:10
10.Samuel Golednberg und Schumuyle  2:22
11.Limoges- Le marche 1:20
12.Catacombae(Sepulchrum romanum)   
13.Con mortuis in lingua mortua     12+13 3:53
14.La cabane sur des pattes de poule 3:30
15.La grande porte de Kiev 5:19

モーツァルトの宗教曲(ヴェスペレやミサ曲)の指揮者として知っていたのだが、ドイツ統一の前後にピストル自殺を遂げた。その直前か直後か、突如一風変わった指揮者との評判が立ち、シベリウスやアルビノーニなどの演奏が話題になった。この『展覧会の絵』も駅売りのベルリン・クラシックスというレーベルから出たものらしい。切迫した異様な迫力のある演奏だが、それほど好みではない。

○シャルル・デュトア/モントリオール交響楽団〔1985年10月、モントリオール、ディジタル〕Mussorgsk_pictures_dutoit_1
1.Promenade
2.Gnomus    1+2 3:56
3.Promenade
4.Il vecchio castello 3+4 5:50
5.Promenade 
6.Tuileries    5+6 1:34
7.Bydlo 
8.Promenade 7+8 3:25
9. Ballet des poussins dans leur coques  1:11
10.Samuel Golednberg und Schumuyle  2:13
11.Limoges- Le marche 1:28
12.Catacombae(Sepulchrum romanum)
13.Con mortuis in lingua mortua     12+13 3:56
14.La cabane sur des pattes de poule 3:24
15.La grande porte de Kiev 5:39

名曲300選では、トップクラスの人気のある録音。ラヴェル編曲であることが分かるフランス的な繊細で華麗な演奏。しかし、オーマンディの高カロリーの豪快な演奏を聴いた後には、繊細すぎるように感じてしまう。

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