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2007年3月の4件の記事

2007年3月31日 (土)

アニメ『のだめカンタービレ』

毎週木曜日深夜(金曜日早朝)に放映しているアニメは、ビデオ録画して大体金曜日の夕食時に見ているが、あのいろいろな意味でインパクトのあったドラマとは違い、比較的忠実に原作をアニメーション化している。

ただ、のだめが原作に比べて容姿も声質も可愛すぎるというのが我が家での多数意見だったが、先日のラフマニノフの2番の猛練習後の『蛍の墓』状態は、迫力があった。千秋はいい線を行っている。ただ、シュトレーゼマンがやはり難役で、少々軽すぎるのではなかろうか?

選曲は、原作に忠実で、ベートーヴェンの『英雄』や、ドヴォルザークの第5番などもしっかり演奏された。バルトークは組曲ではなく、アレグロ・バルバロだったりと少し変更はあるのだが。また、下手な演奏の音源をわざわざ作るのは却って大変なのだろう、下手だと指摘される部分でも、実際には(音程やリズム的には)それほど「ど下手」ではないのは御愛嬌だろうか。

先週ののだめと千秋のピアノ連弾によるラフマニノフ2番は見損ねたが、まだ番組放映中だというのにすでにDVDが発売されるらしい。

なお、エンディングのクリスタル・ケイという歌手のテーマソングの冒頭は、代名詞のようになったベートーヴェンの7番第1楽章のフルートの第1主題を上手くアレンジしているのは、ドラマ版へのオマージュだろうか?

ドララ版ほどは熱中度は低いが、のだめファンなら見ておいても損はないというところか?

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2007年3月30日 (金)

任天堂 Wii 購入

自分が独身時代、任天堂のファミコンを購入して、スーパーマリオブラザーズやドラゴンクエスト2をやったことはあるが、その後結婚、子どもが生まれてからは、小学生になった子どもたちに、ゲーム機がほしいかというと、不思議とあまり乗り気ではなく、これまでに彼らの叔父たち(われわれ夫婦の弟たち)が持っているプレステを実家に遊びに行ったときに触る程度で、今大流行のDSなども特にほしがらずに居た。同級生たちはほとんどがゲーム機を持っており、その話題も学校で出るようだが、そのほかにほしいものがあるためか、ねだられたことがなかった。

そんなおり、会社の帰路立ち寄った電気量販店で、たまたま表題が限定入荷したので先着順という放送が流れた。Wiiについては、これまでCMなどでいわゆるコントローラー式の指先だけのピコピコゲームではなく、体の動きが重要というイメージがあり、妻も割りと好意的だったので、思い切って本体とスターターセット(リモコンもう一式と基本ゲーム)を購入してみた。(中国人らしい人たちも、ちょうど店に居合わせたのか目の色を変えて買おうとしていたのが印象的だった。)

帰宅してみせると、子ども達は予想外に喜び、やはり結構我慢していたらしいのが伺われ、子どもながら親に気を遣っているのが垣間見れ少し複雑な気分だった。

本体は比較的小さく、リモコンからの受光部も結構軽く薄く作られているが、全体的に丁寧な仕上げではある。置き場所は、金属部やテレビの近くはあまり好ましくないということで、ちょっと苦労したが、それでもセットは容易で、早速似顔絵ソフトで自分達を登録してみた(ちょうど明石家さんまがCMしているもの)。これが、ゲーム内で仮想人格となり、プレーをするという仕組みになるようだ。

ゲーム自体は入門編ではあるが、リモコン(コントローラー)の遣い方を順を追ってマスターするもので、結構面白くつい時間を過ごしてしまった。

そのほか、SDメモリのデジタル写真をスライドショーにする機能がありデジカメのMiniSDで試してみた。ネット接続すると、天気予報やニュースも見られるらしい(無線LAN機能があるようだ)。

売れ行きがよいため、恐らくディスカウントなしの定価に近い売値で購入したことになるのだろうが、悪くない買い物だった。

ただ、これから子ども達には時間割りを作って遊ばせる必要が出てきたことは確かだ。

P.S. Wiiに関する少々空恐ろしいような情報を見つけた。この記事の筆者はこのことをポジティブに考えているようではあるが、ネガティブな見方をすると非常に恐ろしい管理社会の到来をも妄想とはいえなくなる。

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2007年3月28日 (水)

KNOPPIX 5.1.1 日本語版

このところWINDOWS VISTA (BRICSに続く新興先進国Vietnam, Indonesia, South Africa, Turkey, Argentinaの略語ではないが)、が売れているとか売れていないとかの話題が喧しい。日本ではあまり売れ行きがよくないと工業会の会長が表明しているが、本家ではXPのときに比べて2倍の売れ行きだとも言っている。

そんな中、この2月は、10年前の初代My PCである古いWin95プレインストールのノートPCに Windows98(upgrade版)でのクリーンインストールをしたり、そこからMSに申し込んでもらっておいたWIN98SEにアップグレードしたりして、この古いマシンで、USBカード経由でUSBメモリや外付けUSB HDDを使えるように悪戦苦闘しながら遊んでいて面白かったのだが、それもひと段落した最近、そのようなアップデートを繰り返しながら世界一の資産家を維持させ続けているWindowsへの対抗的な位置にあるOSとして、いまさらながらLinuxに興味が出てきた。

ブックオフで105円でRedhat Linux7.0のCD付き解説書(2002年版)などを買い入れて少し勉強を始めた。しかし、このRedhatも折角WIN98SEをインストールしたBIBLOを専用機として明けなければスペック的に使えないようだし設定がやはり相当難しそうで無理かと思いつつ、ネットであれこれLinuxの記事をブラウジングしてたところ、以前BLOG記事で起動しなくなったWINDOWS機のデータ救済用に使えるということだけ読んで知っていたKNOPPIXのことを思い出し、改めてwikipedediaなどで検索してみたところ、相当使い勝手があがっていることを知った。そこで公式サイトからのダウンロードにより無料で表題の日本語版が入手できると知り、CD-ROM版のisoイメージファイル約690MB(DVD-R版もあるが相当の容量なのであきらめた)ダウンロードしたが、なんんと約40分ほどもかかった。(後知恵でMD5による検証があることを知ったのだが、そのときは知らず省略したが偶然うまくできていた)。そのイメージファイルを700MBのCD-ROMに Record Now !で焼いてから、hp nx6120をシャットダウンして、恐る恐るCD-ROMブートしたところ、相性があまりよくないと書かれていたノートpcでも簡単に起動してくれて感激した。

Linux本体は、本来カーネルとのことなので、その周辺のWindowsのような多彩な機能を付加した部分はあまり期待していなかったのだが、ブラウザもメーラーはもちろんのこと、フリーのOpen office.org suite (いわゆるスタースイートと同じもの)も含まれており、また、初回の起動時はLANケーブルを抜いていたこともあり、ブラウザを立ち上げてもネット接続できなくてあせったのだが、LANケーブルをつなげてから再度リブートするとDHCPということで今度はすぐにつながり、このBLOGのブラウンジングもできて感激した。

CD-ROMをハードディスクにインストールすることもUSBメモリにインストールしてそこからブートすることも可能なようだ。(これは以前のverから行われていたらしい。)

ただ、心配なのは、セキュリティ面だ。KNOPPIXが起動しているときは、WINDOWS側のファイアウォールもアンチウィルスソフトも動いていないわけで、このようなときにサイトやメールにウィルスやスパイウェアなどが含まれていればどうなるのだろうかという疑問が湧いてきて調べたがなかなか明確な情報がない。

CD-ROMブート時には、RAMディスクの内容が消去されるので、ウィルスにその部分が感染しても被害は広がらないという意見も読んだが、その一方で、しっかりLinux系のセキュリティソフトウェアハウスも存在し、学校教育などではプロキシサーバーなどにインストールしてアンチウィルス対策をしているようなのだ。この辺りが明らかになるまでは、スタンドアローン使用をして、いろいろな機能を試して遊んでみようと思う。

今回の5.1.1 の特徴は、「3Dデスクトップberyl」にあるようで、「起動するために、ブートオプションでboot:knoppix desktop=beryl とコマンド入力」してみたのだが、上記のリンクでYOUTUBE記事で見られるような面白い効果は表現されなかった。

また、古いFMV BIBLO 133MHz 64MBでCDブート起動してみたところ、ブートに時間がかかるし、途中で止まるしで結局使えなかった。あとで調べると最低128MBのRAMが必要で、その上、SWAPファイル?をUSBメモリやHDDに設定しておくことが必要とのことだ。ただ、5.1.1のような高機能なデスクトップ効果をはずしたKNOPPIXなどもあるようなのでこの古いマシンでも使えるものを探してみたい。

これまで、UNIX, Linuxは難しいというイメージがあったが、確かにこの1CD Linuxは結構使えそうだ。実際愛知県など教育現場でも使われているようだし、仙台の東北学院大学などが中心になって KNOPPIX EDUという教育用バージョンも公開されているようだ(最新の5.1.1ベース)。

これからはまずは、設定のUSBメモリへの保存と、その次はUSBメモリ一本からの起動に挑戦してみたい。これができるようにしておけば、それ一本で世界中の(どこのネットカフェの?)PCで何とか仕事もできそうではないか。

追記:2007/03/30

ポータブルHDD BUFFALO HD-PHGU2/UCシリーズに、仮想CD/DVD機能というものがあり、その説明に「CDからのブートも可能なので、1CDに収録できるOSを入れて、環境ごと持って歩くこともできる」とあったので、ISOイメージをコピーし、BIOSのブートを選択性にしてUSB-CDROMからのブートを選択したところ、初期画面が出てブートが開始されたのだが、途中でCLOOPとかいう単語が多数でてくるエラーメッセージが出てブートが止まってしまった。通常のHDDインストールでのブートとは違うし、また今実証されているUSBからのブートとも異なるので、なんともいえないが、何か方法があれば結構ポータブルHDDからの読み込みも速く、容量も十分あるので、USBメモリよりも便利な場合があるのではないかと愚考する。今の状態ではお手上げだが、これも調べてみたい方法の一つである。

追記:4/18 同じ種類のポータブルHDDからのKNOPPIXの起動を試みられた方のブログを発見。やはり同様の現象で起動がうまくいかなかったようだ。

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2007年3月25日 (日)

レオナルド・ダ・ヴィンチ - 天才の実像

Leonardo 3/18のPASMOの発売に合わせて発売された記名式の子ども用のSUICAを早速入手したので、新聞店の景品でもらってあったこの展覧会に3/24(土)の花曇りの日に家族で行ってきた。

土曜日の夜から日曜日にかけては春の嵐だったので、土曜日に出かけられたのはラッキーだった。

東京に出かけるときに、私鉄を使う方がJRだけよりも片道で100円ほど安いのだが、乗り換えの駅でいちいち切符を買わなければならずこれが結構面倒だった。しかし今回の子ども用SUICAで、家族全員が乗り換え改札口で「ピッ」とするだけで簡単に乗り換えができるのは、快適だ。(東京でいくつか用を済まそうとするとフリー区間切符のように使ってしまい、結構料金的に割高になるので、その場合はフリー切符との比較が必要か?)

なお、東京国立博物館は、このような特別展でも小学生は何と入場無料!中学高校生もそうだったろうか? 

さて、レオナルドの場合には、真作とされる作品がたった一点来日するだけでも大きなニュースで、数年前「白貂を抱く貴婦人の肖像」が横浜に来たときも相当の騒ぎだったのだが、今回もウフィッツィが門外不出のこの「受胎告知」を貸し出すということで以前から相当の話題になっていた。私自身はこの作品は、たとえ彼の真作だとしても相当の初期作でもあり、絵柄やマリアの表情も様式的な硬さが感じられそれほど魅力的に思っていなかったためそれほど見たいとは思っていなかったし、15年近く前に行った新婚旅行でのフィレンツェのウフィッツィ美術館での駆け足見学のときに見れたのか見れなかったのか記憶が定かでなく、むしろその時にはレオナルドがヴォロッキオ工房の一員として描いた「キリストの洗礼」の天使の部分の素晴らしさの方を鮮明に覚えているほどだ。そのときは、ルーヴルで「モナ・リザ」と「岩窟の聖母」なども見られたので、余計「受胎告知」は印象になかった。また、フィレンツェでは見られなかったが、フラ・アンジェリコの同名作品の方がやはり絵画的に上ではないかと思っていたこともある。

これまで上野では西洋美術館や動物園、文化会館、そして馴染みの科学博物館には何度も来ていたが、国立博物館は20年以上も入っておらず子どもたちも初めてなので、混雑が予想されたが、それでも会期の終盤よりも増しだろうと思い出かけてみた次第。上野駅内の洋食屋で昼食を食べてから、1時半ごろに会場に着いた。

「受胎告知」は、聞き知っていた有名な「モナ・リザ」の1970年代の来日のときとは違い本館の館外で並ぶ必要はまったくなかった。しかし、本館の特別展示室にはそれなりに鑑賞者が詰め掛けているため、係員に立ち止まらないようにせかされながら満員の室内を前後の人々を気にしながらゆっくりと移動しながら見るしかなく、じっくりと足を止めて見入ることはできないため、チケットもぎりと荷物検査から鑑賞して出てくるまでほんの5分程度しか絵の近くに居られなかったのだが、それがものすごく残念に思えたほど素晴らしい作品だった。

やはりこれほどの名品は、生で身近でじっくり見る価値はある。複製や写真版では図像としては鑑賞できるが、最前列で目を近づけてみると、その絵の具の輝き、微細なタッチや質感、レオナルドが苦心したという空気感までが、確かに伝わってくる。(ウフィッツィでは、ボッティチェリの魅力的なビーナスと春の女神たちの大作の方に目が行ってしまっていたので、記憶が定かではないが、目にしたとしてもこれほど近くでは見られなかったと思う。)第一会場は、この一点のみの展示。

その反面、第ニ会場のパネルや模型展示によるレオナルドの実像は、レオナルドの手稿(メモ)を基にした珍しい解説や復元模型などの展示はあったものの、こちらの人ごみがひどすぎてまったくぐったり状態だった。(木製の天使像テラコッタ製の若きイエスの頭部像は、初めてみたが、繊細な美しい彫刻だった)。ここは、人の少ない平日にでもゆっくり楽しむのはいいのだろうが、土曜日の午後ということで相当の混雑となっており、その人いきれもあり、多くの人が途中のソファでばてて座っていたのが印象的だった。子どもたちも、もっとじっくり見たかったようだが、この状態では疲労困憊するのは目に見えているので、時間をかけるのは諦めた。


P3240007

その後、平成館(第2会場の一階)の考古学の名品(土器、土偶など)や法隆寺宝物館、東洋館などを見て回り、非常に疲れはしたが、久しぶりの美術鑑賞として、大変面白かった。次男は、歴史に興味があるようで、二体の「踊る埴輪」や甲冑埴輪(挂甲の武人:うちかけ‐よろい【打掛鎧・挂甲】 うちかけのように肩にかけて着る鎧の意)などの名品をレプリカではなく本物で見れたことに非常に感激していた。今回は、本館の他の展示を見る時間がなかったが今度は、本館もじっくり見てみたいものだ。(入場料金は昨年10月から上がってしまったようだが、常設展の600円程度は安いものだ)。P3240024

今上野では、都美術館でオルセー展もやっているし、六本木に新しくできた新国立美術館ではモジリアニなど「異邦人たちのパリ展」も行われ、その後「モネの回顧展」も企画されているようで、西洋美術はなかなか盛況だ。そうは何度も足を運べないが、時には日常を離れて異世界(特に法隆寺の数多くの金銅の仏像群はバーチャルリアリティの世界に踏み入れたようなショックがあった)に行ってみるのも、いいものだ。

P.S. 2007/05/16追記

なお、最近の日本の美術館、博物館も海外のそれらと同様に、写真撮影お断りというところは少なくなった。もちろん、フラッシュ・三脚は禁止だし、特に重要な文化財などは撮影禁止のマークが付いているが、それ以外ならほとんど大丈夫のようだ。(むしろ撮影を禁止している公立の博物館、美術館があれば、対応が遅れているものとみなしてもよいだろう。)撮影は、フラッシュが使えないので、デジタルカメラでも、ASA感度が変えられるものは、500程度にしてみたり、もちろんマニュアル撮影できるものは、絞りやシャッタースピードを調整したりすれば、上記のように結構まともに撮影できる。また、デジタルカメラは、これまでの銀塩フィルムカメラに比べて接写が得意なので、このような細かいものを撮影するのにも向いているようだ。

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