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2007年7月31日 (火)

J,S,バッハ 『インヴェンションとシンフォニア』 グールド(カセットテープ)

Gould_inventionsinfonia J.S. バッハ インヴェンションとシンフォニア(全曲)
1. No.1 ハ長調  2声+3声
2. No.2 ハ短調
3. No.5 変ホ長調
4. No.14 変ロ長調
5. No.11 ト短調
6. No.10 ト長調
7. No.15 ロ短調
8. No.7 ホ短調
9. No.6 ホ長調
10. No.13 イ短調
11. No.12 イ長調
12. No.3 ニ長調
13.No.4 ニ短調
14.No.8 ヘ長調
15.No.9 ヘ短調 

〔1963,1964年 ニューヨークでの録音〕

ピアノのお稽古で最初に対位法的な音楽に触れる曲集がこのバッハの二声のインヴェンションだろう。初歩の頃は、主に右手がメロディを奏で、左手が和声を奏でるという古典派的で現在でも普通の音楽にも用いられる手法の曲集を習うのだが、ある日この曲集を与えられ、その難しさに愕然とする。右手と左手が独立して旋律を奏で、それもフーガやカノン的に数小節前後して模倣したりする。左手が思うように動かなかったり、片方ずつでは弾けても、両手で弾くとまともに弾けなかったりと苦労が多い。しかし、それまでの三和音の転調もしないような単純な曲に比べると、一曲の中で様々な陰翳があり、非常に面白いと感じるようにもなる。

グールドは、『マイ・リトル・バッハ』という自選集でも、このインヴェンションとシンフォニアから数曲を選んでいるが、初めてのバッハとして学習者にも親しめ、また、このグールドの演奏のように、鑑賞にも充分耐え得る曲集になっている。

グールドがここで弾いているピアノは、彼のピアノ調整が行き過ぎたもののようで、少々プリペアド・ピアノのように軋んだり、音ゆれがしたりする非常に独特なものだが、グールドの演奏は、相変わらずの歌声入りの個性的なアーティキュレーションのものだが、聞いていて大変刺激的で面白い。

曲順は、二声を番号順に、その後三声を同じように番号順に弾くのが楽譜通りだが、グールドは、ニ声と三声をセットにし、番号順も、調性間に何らかの関連する意味づけをしたような順番で録音している。そのため、通常の曲順の録音と比べると結構とまどうが、面白さの方が増すだろう。(なお、CDではプログラム機能で曲順を通常にすることも可能になるだろうからそうしてみるのも面白いかもしれない。)

久しぶりにヘッドフォンステレオ(カセットテープ用)で聞いてみたが、なかなかどうして音質的にもそれほど不満がなく聞けて楽しかった。アナログの音はやはりどこか暖かい。

追記:2008/02/02 "The Great Collection Of Classical Music" の分売 FDCA575で、CD版を購入。さすがにテープのワウフラを気にせずにプリペアドピアノ的なピアノの演奏を聴ける。

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