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2007年9月10日 (月)

池波正太郎 仕掛人・藤枝梅安シリーズを読了

池波正太郎の三大シリーズの最後に、『仕掛人・藤枝梅安』を読み始め、最近第7巻を読み終えた。第7巻の読み応えのある長編が絶筆だとは知らずに読み進め、途中で絶筆と印刷されたところでは、何とも言えない気持ちになった。

仕掛人は、池波正太郎の造語であり、そのシステムも彼の独創によるものだという。江戸時代を舞台にして、人間の様々なありようを書いた作家だが、鬼平犯科帳の長谷川平蔵、剣客商売の秋山小平、そしてこの仕掛人の藤枝梅安、それにそれに連なる多くの脇役、準主役たちの生き様、死に様は多様で、バルザックの小説による社会史『人間喜劇』の日本版という趣だった。善と悪とは紙一重、コインの裏表という作者の思想が、この梅安では生の形でむき出しになり、作者自身正義感、良心の縛りにあって、梅安の仕掛人商売の実行を構想、創造するのは非常に困難だったという。その意味では作者入魂の作品であろうし、これが池波正太郎の寿命を縮めたのではないかとも思った。

この三大シリーズのほかには、真田太平記という長編があるが、これは未だ途中で全巻読破ができていない。数年前、会津征伐で、昌幸と信幸が袂を分かつあたりまでは読んだが、文庫本もほとんど実家においてあるので、確認してまた読み進めたい。

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