全日本フィギュアスケート選手権終わる
第76回全日本フィギュアスケート選手権大会のテレビ放送が28日の夜にあり、今回はショートプログラムでリードした浅田真央選手が、フリーで素晴らしい演技をした安藤美姫選手を、ショートとフリーの合計得点でわずかに上回り、選手権2連覇を果たした。 浅田も前回のグランプリ・ファイナルのフリーですっかり自信を取り戻して、今回のショートは抜群の出来だったが、その反面フリーでは最初のトリプルアクセルに失敗し、全体的には切れや滑らかさが少々不足する浅田としては万全な出来ではなかったと感じられた(妻も同意見)。
その点、前回のNHK杯ではまったくの不振など波が激しくいつもハラハラさせられる安藤は、今晩は四回転ジャンプで名を売った安藤の復活かと思わせるようなジャンプの切れのよさで、ほとんどミスらしいミスもなく、ステップもスピードがあり、全体として危なげない集中力のある演技で素晴らしかった。三位に入った中野友加里選手も、最初のトリプルアクセルは不完全だったが、その後持ち直し集中力のある素晴らしい演技だった。スパイラルシークエンスの中野の笑顔は、無理やりの笑顔だろうが、表情としてポジティブな気持ちを競技者本人だけでなく会場にも与える効果があり、素晴らしいと思う。
四位の村主章枝は、ベテランらしい巧いジャンプを見せたが、さすがに体力的にきついのか、乱れてしまった。 5. 鈴木明子 6. 武田奈也 7. 太田由希奈 の順で、武田はショートの失敗を挽回できたが、惜しかった。 7位の太田のフリーは非常に美しいものだったが、ジャンプの失敗が響いた。現在の日本のトップ3は、世界でもトップクラスで、つぼにはまったときには、信じがたい完成度の演技をすることができるが、もう少しの選手は持っている技術は高いが、それが完全無欠に発揮できないところが、少しの差なのかも知れないと見ながら感じた。
ちなみに音楽面では、フリーの曲目は、浅田がショパンの幻想即興曲にチェロのオブリガートを入れてアレンジしたもの。安藤は、『カルメン』のさわりを巧くパッチワークしてなおかつ打楽器なども効果的に加えた独自の編曲。三位の中野友加里は、リムスキー=コルサコフの『スペイン奇想曲』からの抜粋。これが中野の鮮やかな朱色のコスチュームに似合っていた。
ショートでは、浅田はオリジナル?の「ヴァイオリンのためのファンタジア」というような曲、安藤はサン=サーンスの『サンムソンとデリラ』のバッカナール、中野は幻想即興曲のオリジナルに近いピアノ独奏版。 なお、男子優勝の高橋大輔は、チャイコフスキーの幻想序曲『ロメオとジュリエット』。
参考:我が家の音源
幻想即興曲 ルービンシュタイン、アシュケナージ
カルメン 全曲:カラス、プレートル/パリオペラ座、 組曲:カラヤン/BPO, クリュイタンス/パリ音楽院
スペイン奇想曲 セル/CLO, サヴァリッシュ/バイエルン・シュターツ・オーパー
バッカナール バレンボイム/CSO など。
探したら音楽付きでこのようなサイトを見つけた。フィギュアスケート原曲 2007-2008シーズン 音が出るのでヴォリュームに注意。
さて、1月1日を除き仕事初めまではブログ投稿を休息する予定。いつもお読みいただいているありがたい方々に、よき新年をお祈りする。
追記: 2008/1/17 「三位の中野友加里は、リムスキー=コルサコフの『スペイン奇想曲』からの抜粋。これが中野の鮮やかな朱色のコスチュームに似合っていた。」に関連して、narkejpさんのリムスキー・コルサコフ「スペイン奇想曲」を聴くの記事にトラックバックを送らせていただいた。私もセル/CLOの録音を楽しんでいるが、最近あのサヴァリッシュがロシア音楽を指揮した珍しいCDを入手してこちらも楽しんでいる。LIVE CLASSIC 100という海賊盤的なエアチェック音源CDでは、マゼールがRAIトリノ響を指揮した珍しいものがあるが、ヘンテコな演奏で驚いた。
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