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2008年4月27日 (日)

北京オリンピック聖火リレー 長野

昨日の土曜日に行われた聖火リレーは、1998年の長野オリンピック冬季大会を顕彰して行われたものだろう。これまでアジアで行われたオリンピックは、東京、札幌、ソウル、長野の4箇所しかないのだから、北京市としても最も最近に行われたアジアのオリンピック開催都市としての長野を選んだのだろうと思う。

長野大会は、政治問題こそなかったものの、バブル経済に踊った金満日本が金で買ったオリンピックとしてそれ以降のソルトレークシティーオリンピックなどでIOCの金銭的なダーティーさが暴かれるきっかけになった大会で、その意味で世界の拝金主義を象徴するかのようなものだったが、今度の北京大会は、膨大な人口を抱える多民族国家を一党が独裁する国で行われるという点で、今後の世界情勢を占うような大会であるとも言えるのかも知れない。冷戦終結後の世界は、宗教間、民族間の紛争が激化しており、また情報化IT化によって、情報が一瞬の間に世界を駆け巡るものになっており、中国はある意味でその象徴のようなものだからだ。

昨日の聖火リレーは、UKやフランス、アメリカなどの西側諸国のリレーに比べて、中国人の「留学生」の愛国心の圧倒的なディスプレーの場となったこともあり、チベット支持派との小規模な小競り合いや、妨害はあったものの、日本の警察の威信をかけた警備もあって、大混乱にはならずに終了した。表面的には、それなりの成功だったのだろうが、テレビでところどころ生中継されたり、ニュースで何回も流された画像により、日本人にとって結構ぬぐいがたい影響があったのではないかと思う。

それは、中国人の「留学生」たちが組織的に行った、五星紅旗(五黄星旗とも俗に呼ばれる?)を振り回しての沿道での愛国的な活動が非常に奇異に感じたことだ。Free Tibet を叫ぶチベット支持派もチベットの旗を振ってそれに抗議していたが、東アジアにおける政治対立が、鄙びて平和な仏都のお膝元で繰り広げられるのは、もやもやした反発心や違和感を植えつけられたような気がしてならない。

日本に留学してきた中国人「留学生」たちは、江沢民時代の愛国教育(反日教育)にも拘わらず、敢えて日本を留学場所に選んだ親日派の学生なのだろうが、彼らの聖火を守りオリンピックを成功させようというパフォーマンスは、決して多くの日本人の共感を誘わず、却って反感を買ったような気がする。


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