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2009年5月 4日 (月)

オペラ『フィデリオ』関係の序曲の作品番号

またもやiTunes というか PC音楽再生というのか、その関係のネタに近いのだが。

今日現在で、収録容量(時間)が35.3日となり、残す大物はバッハの受難曲、カンタータ、協奏曲、管弦楽曲。モーツァルトのオペラ、ハイドンの交響曲、ショスタコーヴィチの交響曲と弦楽四重奏曲、リヒャルト・シュトラウスなどになってきた。ようやく先が見えてきたような段階だ。

ところで、ベートーヴェンの交響曲や全集のフィルアップに収録されている序曲は多いが、特にオペラ『フィデリオ』作品72関係では、度重なる改作、改名などにより、四種類もの序曲が今でも演奏されている。今回、それらを取り込みながら、作品番号の付加文字のa,b,cについて少々疑問が生じた。

オペラが『レオノーレ』と名づけられていた時代の第1番、第2番、第3番。そして、『フィデリオ』に改名されてからの『フィデリオ』序曲。

こういう時に頼りになるのが、主要作曲家の作品表で、

歌劇「フィデリオ(Fidelio, oder Die eheliche Liebe)」Op.72(1805.11.20初演/第2版=1806.3.29初演/第3版=1814初演)[3幕(第1,2版=2幕)]

「レオノーレ」序曲第2番(Ouverture "Leonore" No.2*)Op.72a(1805/1805初演/1842出版)[Orch]〔※「フィデリオ」第1稿のため〕

「レオノーレ」序曲第3番(Ouverture "Leonore" No.3*)Op.72b(1806/1806初演/1810出版)[Orch]〔※「フィデリオ」第2稿のため〕

歌劇「フィデリオ」序曲Op.72c(1814/1826出版)

「レオノーレ」序曲第1番(Ouverture "Leonore" No.1*)Op.138(1800~07/1828初演/1838出版)[Orch]

とされている。

ところが、一般のCDの曲目リストの多くが、レオノーレ第3番をOp.72a として、「フィデリオ」序曲を Op.72b とする例が多い。クリュイタンス、セル、バーンスタイン/VPOの全集所収では、いずれも「フィデリオ」序曲をOp.72b としており、「レオノーレ」第3番は、カラヤン、クレンペラーの交響曲のフィルアップのとバーンスタイン/VPOの全集ではOp.72aとされている。

Wikipedia日本語版「フィデリオ」と「レオノーレ序曲」では、作品番号の付加文字については触れられていないが、相当詳しく経緯について書かれており、それぞれの序曲が独立項となっているのは英語版、ドイツ語版より優れているかも知れない。

Wikipedia英語版には、作品番号順のベートーヴェンの作品リストの項目があり、それによると

Opus 72: Fidelio, opera (c. 1803–05; Fidelio Overture composed 1814)
Opus 72a: Leonore (earlier version of Fidelio, with Leonore Overture No. 2) (1805)
Opus 72b: Leonore (earlier version of Fidelio, with Leonore Overture No. 3) (1806)
Opus 138: Leonore, opera (earlier version of Fidelio, with Leonore Overture No. 1) (1807)

とされている。しかし、同じ項目のフランス語版(ドイツ語版は見当たらない)では、

Opus 72 Léonore II UT Orchestre 1805 Seconde ouverture pour Fidelio

Opus72a Léonore III UT Orchestre 1806 Troisième ouverture pour Fidelio

Opus72b Fidelio (opéra) Solistes, chœurs, orchestre 1803 - 1814

Opus72b Fidelio (ouverture) UT Orchestre 1814 Ouverture définitive pour Fidelio

Opus138 Leonore I UT Orchestre 1805 Première ouverture pour Fidelio

とあるので、CDの曲目リストはどうもこちらにしたがっているものが多いようだ。

iTunesの曲名では、レオノーレ第2番がOp.72a,レオノーレ第3番がOp.72b, 「フィデリオ」序曲は、Op.72c としてあるのが、多く、いわゆる英語版Wikipediaの方が少し有力なのかも知れないとも思う。

しかし、一方では、フランス語版からたどれる ケベック大学の Ludwig van Beethoven(1770-1827) Catalogue des oeuvres のキンスキーによる作品目録では、

72a として、レオノーレのみが挙げられており、レオノーレ第3番までの序曲(第1番は作品138を見よ)はここに含まれる。そして、72bとしてフィデリオ(と当然その序曲)が入っている。

作曲の経緯も改訂も複雑だが、作品番号についても同様にまだ少々混乱しているようだ。

ところで、普段一番多く耳にするのが、レオノーレ第3番だが、第2番は、ほとんど同じ素材ながらメロディーのフレーズの切れ目の音程が微妙に違ったりしていて、違う版の面白さというのが味わえるのが面白い。

レオノーレ第1番:音盤所有なし

レオノーレ第2番:ワルター/コロンビア響 1960  15:21(iTunesの表示)

レオノーレ第3番:トスカニーニ/NBC響 1944 13:10
                       クレンペラー/PO 1960 15:21
                       カラヤン/BPO 1965 14:43
                        バーンスタイン/VPO 1978 15:03

フィデリオ序曲: トスカニーニ/NBC響 1944 6:31
           ライナー/CSO 1959 6:37
                       クリュイタンス/BPO 1960 7:08
                       クレンペラー/PO 1962 7:01
                       カラヤン/BPO 1965 7:07
                       セル/CLO 1967 6:12
                       バーンスタイン/VPO 1978 7:13

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