夕刊連載小説『親子三代、犬一匹』252回で完了
朝日新聞夕刊に連載されていた 藤野千夜:作、風忍:え のほのぼのとした家族小説が今日最終回を迎えた。
取り立てて劇的な筋書きもなく、比較的平凡な家庭(著者がモデル?)の日常風景を描写した小説だったので、我が家では私だけが結構楽しんでいたのだが、妻は途中で読むのをやめ、子ども達は読んでいなかった。
中高一貫の名門男子学校を受験する少年、マルチーズ?の犬を「猫可愛がり」する高校生の姉、絵本(童話?)作家の母、その亡夫の母と亡夫の弟が一家。
そこに少年の初恋や、中学受験、義理の弟と義理の姉の若い頃?からの微妙な関係などなど、そこそこ興味をそそられる設定がからみ、さらにそこに一家の中心は自分だと思い込んでいるような小型犬が君臨し、姉がそれを溺愛するという図がいつも伴ってくる。
少年、少女向けでもなく、かといってペット小説でもなく、ファミリー小説とでも言うジャンルに強いて入るものだろうか。
犬の病気とか、突発的な出来事とか、劇的なストーリーにいつ転換するのかという少々サスペンスのような雰囲気も漂ったが、トビ丸という愛犬がすやすやと「寝たふり」をする描写であっさりと終わってしまった。
p.s. 朝刊の小説は、例の『徒然王子』の後で、正統的な時代小説『麗しき花実』(乙川優三郎:作、中一弥:画、村田篤美:題字)が既に111回を迎えている。酒井抱一と同時代の女流の蒔絵師理野という女性の蒔絵への傾倒を、おそらく専門的な知識を基に、当時の蒔絵界、絵画界の様子などを交えながら、綿密に描いた時代物で、毎日楽しみに読んでいる。
さかい‐ほういつ(さかゐハウイツ)【酒井抱一】 江戸後期の画家。本名、忠因(ただなお)。姫路藩主酒井忠似(ただざね)の弟として江戸に生まれた。仏門に入ったが、すぐに隠退し、江戸根岸に雨華庵をいとなみ、書画俳諧に風流三昧の生活を送った。絵は、狩野派、沈南蘋(しんなんぴん)派、浮世絵などを学んだが、のち、光琳に傾倒し、独自の画風を開いた。代表作「夏秋草図屏風」。(一七六一~一八二八)Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988
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