ビートルズもグレン・グールドと同じように「スタジオ・ミュージシャン」だった
普通に使われる「スタジオ・ミュージシャン」の意味は、WIKIPEDIAにも出ているが、ここでいうのは、公開の場で演奏をせずに、録音スタジオにこもってレコードを作製し、それを発表する音楽家のこと。
先日、ビートルズのアルバム「アビー・ロード」の発売40周年とかいうことで、まだ残っているアビーロードスタジオ近くの横断歩道に多くのファンが集まっている様子がテレビニュースで紹介されていた。そして、ビートルズの新しいディジタル・リマスターが発売されるということで、ブックオフなどでは1990年代にCDとして発売されたアナログよりも音質がよくないという評判のある現役盤CDがそろそろ結構売りに出ているようで、さきごろ、赤盤(1962-1966), 青盤(1967-1970)を廉価で入手してきた。公式のベストアルバムで、熱狂的なファンではない自分にとってもほとんどの曲は耳なじみのものだった。
ビートルズの来日公演やアメリカを初め、全世界のファンの熱狂的な様子の古い映像をテレビなどでみていたが、当然1970年の解散までホールやアリーナ、スタジアムなどでのコンサート活動は続けていたものだろうと漠然と思っていた。
ところが、この赤盤の方の解説を読むと、(観衆の熱狂的な歓声が大きすぎて)「ザ・ビートルズはだれにも聞こえない演奏を『あやつり人形』のようにくりかえすことに疲れ、1966年8月にライヴ活動を中止してしまったのだ。」と書かれていて、驚いた。
自分にとってはビートルズよりも馴染み深いグレン・グールドが宣言した1964年の「コンサート・ドロップアウト」とは、その意味も背景も異なるが、20世紀後半を代表するグールドというピアニストと、同じくポップミュージックを代表するこのビートルズが同様にスタジオにこもって音楽を外部に発表し続けたという類似の現象に、今更ながら面白さを感じた。
赤盤の2枚目あたりから、中期から後期の代表曲を網羅している青盤は、その意味では、コンサートでは演奏されなかった(テレビのスタジオ収録などでの放映があったのかは分からないが)曲がほとんどだということになる。特に青盤では、多重録音や様々な録音テクニックも駆使されていて、当時の技術ではこれをそのままコンサートで生演奏するのは困難な内容になっているという。
こんなことは当然の知識なのかも知れないが、自分にとってはユーレカだった。
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