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2010年3月11日 (木)

フランス系の交響曲を聴く(その1) マニャール 交響曲第3番 アンセルメ/スイス・ロマンド管

Chausson_magnard_symphony_anserme_2 アルベリック・マニャール
 交響曲第3番 変ロ短調作品11
   エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団


Albéric Magnard (1865-1914) 
  Symphonie no. 3 en si bémol mineur op. 11 
       1. Introduction et ouverture. Modéré – Vif – Mouvement de l’introduction  12:30
       2. Danses. Très vif – Dédoublez – 1er mouvement  6:34
       3. Pastorale. Modérée  9:53
       4. Finale. Vif   9:23
   Ernest Ansermet / L'Orchestre de la Suisse Romande [1968]

2010年2月11日 (木) フランス系の交響曲を続けて聴いてみようと思う

マニャールという作曲家の存在は、このCDを購入して初めて知った。アンセルメの芸術というデッカレーベルのシリーズの一枚にショーソンの交響曲変ロ短調が収録されており、その併録作品として収録されていたものだ。

世代的にはショーソン(1855-1899)とほぼ同世代の作曲家らしい。

著名作曲家で1860年代生まれの人をリストアップしてみたら次のようになった。

1860 Wolf, Mahler, Albeniz (2010年生誕150年のメモリアル・イヤー)
1862 Debussy
1864 R.Strauss, Delius
1865 Sibelius, Nielsen, Glazunov, Dukas, Magnard
1866 Satie, Busoni, Kalinnikov

マニャールという名前もその作品も学生時代によく聴いたFMラジオ放送でも聴いた記憶がなく、恐らくこのCDで聴いたのが初めてだったと思う。買ったときに一通り聴いてみたのだが、それほど強い印象も持たず、そのままになっていたので、今回自らにフランス系の交響曲を「じっくり」聴いてみようという課題を課して(笑)、改めて聴いてみようとしている。

さて、この交響曲だが、主調は変ロ短調(フラット5つ)とされているが、曲調は相当明朗だ。変ロ短調というと、ショパンのピアノソナタ第2番やチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を思い出すが、それらとは相当印象が異なる。(主調への違和感は、よく考えてみると、単純な先入観だった。というのも、ベートーヴェンの第5のハ短調などはハ短調が用いられる時間は短く第2楽章と第4楽章は長調で、特に第4楽章は同主調のハ長調をこれでもかというように強調する作りだった。また第9でもニ短調だが終楽章が同主調のニ長調が基本になっている。)

IMSLPではここにスコアあるので、スコアをPCの画面に出しながら聞いてみよう。1896年の出版のようだ。

楽器編成は、2Fl, 2Ob(Cor anglais持ち替え)、2Cl(B管)、2Fg、4Hrn(F管)、2Trp(F管)、3Trb、Timp、弦楽5部 というもの。

第1楽章は、「導入部と序曲」と名づけられ、「穏やかに」 -  「速く」 - 「導入部のテンポで」 とされている。 Introduction et ouverture. Modéré – Vif – Mouvement de l’introduction  

導入部は木管を中心とした少々東洋風に聞こえるコラールに続くヴァイオリンのトレモロを背景にコールアングレ、ヴィオラとチェロのユニゾンで幅広い旋律が続き、そのセットが再び繰り返され、再度コーラルが戻ってから「速く」の主部に入る。

高い弦に出る速い旋律(第1主題)は調性が安定せず、続いてヴァイオリンに出るゆったりとした旋律(第2主題)が奏でられるが、こちらも長調、短調があまり明確ではない。続いてまた「速い」部分になるが、ここは主部冒頭の部分が展開されている。木管の三連符に続いて低弦にレチタティーヴォ風の旋律が出てくる。第2主題が展開された後、再現部で第1主題が再現され、第2主題も再現される。最後に冒頭の導入部のテンポに戻り、弦のざわめきの上にコラールが奏でられ、おだやかに長調で終結する。

第2楽章 Danses. Très vif – Dédoublez – 1er mouvement  踊り。とても速く、分離(という意味だろうか?) 最初の速さで(テンポ・プリモのことだろう)。

とても速くの部分は、長調。8分の6。スケルツォ楽章的。バグパイプ風の音楽も出てくる。分離の部分はいわゆるトリオ的な部分。2分の2拍子で、ゆったりとしたテンポでコラール的な短い部分。それから主部が再び戻ってくる。フランスの田舎の踊りという感じで親しみ易い楽章だ。

第3楽章 Pastorale. Modérée  パストラーレ。穏やかに(Moderatoのことだろう)。ここで短調らしい短調がようやく出てくるが、調性的には不安定な感じがする。穏やかな弦に乗ってオーボエの長いソロが続き、途中低弦の短い動機が脅かし、その後ヴァイオリンがオーボエのメロディーを敷衍したような長い旋律で応える。続いて、オーボエが別の長い旋律を吹く。脅かすような動機が聞こえ、そこから展開部風の激しい音楽となり、再びオーボエの旋律が登場し、穏やかな音楽が続いていくき、ヴァイオリンのシンコペーションの長い旋律が静かに奏でられ、時折脅かす動機が奏でられながら静かに終わる。

第4楽章 Finale. Vif  フィナーレ。速く。変ロ長調で明るく開始される。フルートとヴィオラの対話のような経過句のような部分が続き、提示部が終わる(リピート記号はあるがこの録音では省略)。展開部は、冒頭の動機が使われる。その動機と金管によるコラールが奏でられ、突発的なクライマックスが挟まれる。再現部は再び明るく開始される。第2主題部は、オーボエと弦により、第1楽章冒頭の木管のコラールの再帰(循環)を思わせる音楽が奏でられ、変ロ長調で明るく終結する。

ところどころ魅力的な部分もあるが、どこか過渡期的な感じのする音楽だった。コラール的な書法が好みのようだ。また、調性的にはどうか分からないが、旋律的にはソナタ形式を墨守しているようにも見受けられた。現在では、それほど演奏されず、この音盤でアンセルメが録音したことで比較的聴かれているという状況のようだ。

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