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2010年3月18日 (木)

ブルックナー 交響曲第5番

三寒四温で、春の訪れはまだ一進一退というところだろうか。それでも梅は既に散り、こぶしの木がそこかしこに白い花を咲かせ始め、花桃も鮮やかな桃色を見せてくれている。

さて、ブルックナーの交響曲では、ひとまず4番を飛び越して5番を聴いてみた。4番は珍しく題名付きでもあり、古くからポピュラーな曲で、このブログでも何回か触れたことがあった。

Bruckner_sym_5_schurichtブルックナー 交響曲第5番

 カール・シューリヒト指揮ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1963年 放送録音(モノーラル)

21:58/17:36/12:33/25:26

1878 Version Ed. Leopold Nowak [1951(1952)] - No significant difference to Haas(1935)(**)



Bruckner_sym_5_tintner

ゲオルク・ティントナー指揮ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団(*)

Georg Tintner / Royal Scottish National Orchestra

Recorded at the Henry Wood Hall, Glasgow
April 19-20, 1996 Naxos 8.553452

20:20/16:24/14:11/25:20

1878 Version Ed. Leopold Nowak [1951(1952)] - No significant difference to Haas(1935):シューリヒト盤と同じ版による

(*)通名による。直訳だと、王立スコットランド国立管弦楽団というような複雑なものになるが、Royalの名称は必ずしも王立というわけではなく、英王室の助成を受けている団体の称号とのことのようだ。

(**) 1878 Version Ed. Robert Haas[1935] - No significant difference to Nowak(1951) ノヴァーク版とハース版に特筆すべき違いはないとのこと。

さて、この2枚は同じ版による演奏だが、まったく印象が異なる。

シューリヒト/VPOの録音は、相当前に中古店で求めたヴィーンフィル創立150周年記念盤で、オーストリア放送協会によるモノーラルの放送録音が音源というもの。突き放されるように非常に厳しい音楽で、クラシック音楽を聴き始めた中学生時代、初めてブルックナーの交響曲をFM放送で耳にした時のつかみどころやとらえどころのない破天荒な音楽という印象をよみがえらせるものだ。これは今聴いてもあまり変わらない印象だ。ひとつには広がりのないモノ録音のせいもあるだろうし、さらには、ブルックナーを得意とした偉大なシューリヒトの厳しい即物的な音楽づくりの特徴でもあるような気がする。

ところが、最近入手したティントナーの出世作の第1作で、この曲に対する私の印象がすっかり変った。ナクソスにより発見されて見事交響曲全集を録音し遂げた(とは言え、病に苦しまなければ、ブルックナーのすべての版の録音のプロジェクトがあったのだという)ティントナーによるブルックナー録音の記念すべき最初の録音がこの第5番だという。

スコットランド国立管弦楽団という比較的ローカルなオーケストラによる演奏だが、広がり感のある録音ということもあり、伸びやかなブルックナーを聞くことができる。難物の第4楽章についても、曲の構造自体が複雑なものであるため、この演奏でも決して聴き易いものではないが、音響的なストレスはなく、音楽そのものを楽しむことができた。

なお、有名なクナッパーツブッシュのものは、未だ聴いたことがないが、"1896 Edition [Doblingler] Revision by Franz Schalk(フランツ・シャルク改訂版)"によるものだという。ブルックナーはこの改訂にほとんど関わっておらず、フィナーレに大きなカットがあるものだが、クナッパーツブッシュのこの録音は是非聴いてみたいものだ。

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