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2010年3月17日 (水)

日本科学未来館を見物

3月14日の日曜日は、前日土曜日の強風とは打って変わって好天に恵まれ、子ども達が「船の科学館」にいったときから興味を示していたお台場の「日本科学未来館」に行ってみることにした。

久しぶりの土日の好天だけあり、新橋駅からのゆりかもめはどの車両も満員のようだったが、多くの人がお台場海浜公園や台場で降車してしまうので、それ以降の最寄り駅のテレコムセンターまでは空席もできるほどだった。ゆりかもめが日の出桟橋からレインボーブリッジに掛かる地点では、北の方はるかに、新東京タワー“スカイツリー”の建築中の姿も見えた。すぐ間近に見える本家東京タワーの高さほどにはなっているらしい。

さて、日本科学未来館だが、日本初の公式な宇宙飛行士である毛利衛さんが館長をつとめていることでも知られ、2001年に開館して今年で10年目になるのだという。開館直後は、ものめずらしいお台場の風景とともに、巨大な宙吊りの地球儀が話題になったものだった。

どんなものかと訪れてみたわけだが、ガラスを多用した建物は大変立派なものだった。また、巨大な宙吊りの地球儀は真下に立派な仰向けになれるベッドが設置しており、次々に移り変わる地球の雲の様子、温度の様子などを見ているのは楽しかった。

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しかし、他の展示コーナーはそれほど充実していたとはいえないように感じた。人型ロボットや量子コンピュータやインターネットの原理などの展示、地球物理や宇宙関係の展示、ヒトゲノムの解析の展示など、「最先端」の科学を「展示」するということの難しさが表われたような展示だった。パネル類もよほど先端分野に詳しくなければ理解できないような内容のものが多く、一般人の科学知識と最先端のそれとの断絶を悲しいかな感ぜざるを得なかった。それでも、実験、解説コーナーにはそれなりの人数の親子連れが詰め掛けていたし、ドームシアターの予約も午後まで満員という状況だったので、それなりに人気はあるようだった。

約2時間ほどここで過ごしたら、まだ1時過ぎという時間だったので、無料巡回バスでお台場めぐりをした後、前回訪れた船の科学館をもう一度みたいという子どものリクエストで、そこに向かった。私は、入場せずに海浜公園をぶらついたり、屋外展示の宗谷や羊蹄丸を眺めたり、練習船海王丸を見たりして過ごした。子ども達は、前回ゆっくり見られなかった展示船や展望台も見られて楽しめたようだ。

お台場の埋め立て地再開発も既に10年以上立つが、まだ空き地も多く(有料駐車場になっている)、マンションとオフィス、博物館、ホテル、商業施設などがうまく分離されておらず、また中途半端に観光地化しているようで、見かけの華やかさとは違うように感じられた。

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