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2010年3月 5日 (金)

ダウランド リュート曲集

Dowland_lute_works

John Dowland (1563-1626) ジョン・ダウランド

◆Anthony Bailes(Lute)  Melancholy Galliard/ Sir John Smith, His Almain/ A Dream/ Mr. Dowland's Midnight /A Fantasia

◆Jakob Lindberg(Lute) The Most Sacred Queen Elizabeth, Her Galliard/ Come Away/ Lachrimae/ Galliard To Lachrimae/ Semper Dowland, Semper Dolens

◆Nigel North(Lute) Lady Hundson's Puffe/ Go From My Window/ Lord Willoughby's Welcome Home/ Piper's Pavan/ Captain Digorie Piper's Galliard

◆Christopher Wilson(Lute) Earl Of Derby, His Galliard/ Fortune/ Orlando Sleepeth/ Robin/ Forlorne Hope Fancy

◆Anthony Rooley(Lute) The King Of Denmark, His Galliard/ Sir Henry Umpton's Funeral/ Mrs. Vaux's Jig/ Mrs. Winter's Jump/ Farewell Fancy

(L'Oiseaux-Lyre POCL-2535)

ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)とエリザベス一世(1533-1603, 在位1558-1603)の同時代の音楽家といえば、ウィリアム・バード(1543or1544-1623)のことを以前取り上げたことがあった。この、ダウランドもちょうど彼らと同時代になる。そのせいか、シェークスピアの戯曲にこれらの音楽の雅で鄙びたという相反するような雰囲気がよく合うような感じがする。いや、これは映画やドキュメンタリー、シェークスピア映画から知らず知らずに植えつけられた条件反射なのかも知れない。

ダウランドといえば、『涙のパヴァーヌ』と条件反射的に出てくるが、リュート独奏による原曲がここに収められている。Lachrimae と その変奏であるGalliard To Lachrimae (Galliardについては これを参照)がそれである。レクィエムのラクリモサと同じ語源で、「落涙」という意味らしい。その元になったのが有名になったこの原曲に歌詞をつけたのが、歌曲(マドリガル)『流れよ我が涙』(Flow my tears) ということだという。

ダウランドの音楽は、イングランドのみならず、欧州で愛好されたというが、その表れとして、エイク Jacob van Eyck (1589/90-1657)による Pavane Lachrymae とその変奏については、以前聴いたブリュッヘンのリコーダー音楽集にも収録されていた。

白鳥英美子の"Amazing Grace" 所収の "Flow My Tears" もリュートのみを伴奏とした恐らく原曲に近い形での歌唱だと思うが、伸びやかで哀愁のある美声が心に沁みる。

さて、このリュート音楽集だが、5人のリュート奏者による25曲のリュート独奏曲を収めたもの。以前アイルランドのことを書いたときに、ユーラシア大陸はずれの極東の島国日本と同じく極西のグレートブリテン及びアイルランド島の極東と極西の不思議な対応関係について触れたが、このダウランドを聴くときに、何故か懐かしさのようなものを感じる。七つの海を支配する前のグレートブリテン及びアイルランドには、このような雅と鄙びが共存するような不可思議さが漂っていたのかも知れない。

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