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2011年8月17日 (水)

痛風の痛みはきつい

追記:薬に頼らずに尿酸値が7.0未満に減少

2014年8月 7日 (木) 何が功を奏したか? (痛風対策:尿酸値の減少)

--- 元記事 ---------------

痛風持ちである。2000年の夏に初めての痛風発作を経験して、治療薬も1年ほど飲んだ。しかし、その後毎年の定期検査の尿酸値は基準とされる7.0以上だったが、水分をなるべく多く摂取することを心がけていたせいか、ときおり発作が始まりそうな疼きを最初の発症箇所の右足親指付け根の外側部分の関節に感じたことはあったが、大過なく過ごしてきた。

それが、この2011年の7月の下旬に、「大量の汗をかく時期には痛風に用心をしましょう」などという話題を職場でしていた矢先、就寝中に寝汗を多くかいた翌朝に、右足のその部分に強い痛みと腫れが出て、発作が再発してしまった。ただ、ぶり返しなどはあったもののこれは何とかこの1カ月ほどでほぼ痛みが治まったのだが、今度は先週金曜日、これまで発作が出たことが無かった左足の対称的な同じ部分に違和感が生じ、そのまま治まってほしいという願いとは裏腹に、どんどん痛みが強まり、腫れも大きくなってきて、日曜日から今日水曜日まで、痛みをこらえてかろうじてものにつかまってしか歩けけないほどの発作が起きてしまった。特に月曜日の夜と火曜日の夜は、まさに風が吹けば痛いほどの症状となり、立ち上がるのもままならず、足の位置を変えるだけでも激痛が走るほどとなってしまった。

発作が出てからあわてて水を飲んだり、プリン体(*)の少ない食事をしたりしたのだが、簡単には痛みは治まらず、痛みどめを飲み、患部を動かさないように安静にして休むしかないのがつらい。

肥満を解消して、減量すれば尿酸値は相当下がることが、実体験としてあるので、それに向けて生活を改めていくしかないようだ。昨年は、一昨年の減量の反動もあり体重管理や食事管理を怠ってしまったので、一年後にその反動が出てしまったようだ。痛風は、その対策がすぐに効果を現さず、その反面対策をしないような生活もすぐには発作につながらない遅効性の病気のため、管理がとても難しいように思う。

思いかえせば、痛風の前期症状のような症状が出たのは、2000年の夏が初めてではなく、1999年の12月にアイルランドのダブリンに出張に行き、毎朝ホテルでフル・イングリッシュ・ブレックファストを食べ、毎夜現地のパブで名産のギネスビールを痛飲し、1週間ほど過ごした後、帰国の前日両足がやけにはれぼったくなったことがあり、そのときは痛みはまったくなく、帰国後は腫れも引いたので、気にも留めていなかったのだが、その頃から高尿酸だったのかもしれない。

当時は、毎年2回の献血を行い、血液検査結果は至極良好だったのだが、残念なことに尿酸値は検査項目になっておらず、また30代までの定期検査でも尿酸値は検査されず、当時尿酸値が管理できていればと思うこともある。

痛風と言えば、帝王病と言われ、チンギス・ハーンのモンゴルの人々も動物性たんぱく質と乳製品を中心とした食生活のためか痛風持ちが多かったようだ。近世のヨーロッパ人が、利尿効果のある茶や珈琲を食生活に積極的に取り入れたのも、痛風治療や予防だったという説もあるほどで、痛風は歴史にも影響を与えていたようだ。

(帝王病について検索したら興味深いブログ1、ブログ2、ブログ3があった。訂正前にカエサル Caesar や贅沢なローマ帝国市民が痛風にかかっていたというようなうろ覚えを書いてしまったが、ローマ帝国市民の痛風はその通りだが、カエサルは痛風ではなかったようだ。彼の名前が医学に現れたのは、「帝王」切開だった。なお、若くして亡くなったアレキサンダー大王が痛風だったというのは不思議な感じがする。「痛風の歴史は医学の歴史」)

痛風は、摂取されたプリン体、また体内で合成されたプリン体(細胞内の核の核酸に含まれる)が代謝されてできた尿酸が、血液中から適切に排泄されず、または作られすぎにより、血液中濃度が高まり、過剰な尿酸が(なぜか)稼働が活発な関節部に結晶化して付着し、その結晶を異物とみなして、血液中の白血球が攻撃することにより生じる炎症である。

ビールやタラコ、レバー、ニボシ、鰹節、シイタケのような食品に多く含まれることが知られており、それらの過剰摂取により、尿酸の濃度がある期間高レベルとなって、その間、関節部分に結晶化した尿酸が付着することによって発症するとされてきたが、近年では、体内で合成(代謝)された尿酸の方が割合としては大きいものとされているようだ。

細胞一個一個には必ず尿酸のもとになるプリン体が含まれるため、鶏卵一個のように、細胞が1個の場合には含有量は多くないという。逆にタラコのような魚卵の一粒一粒にもプリン体は含まれる。要するに食品の細胞数が多ければ、それだけ尿酸がたまるということらしい。

ただ、Wikipediaにもあるように尿酸は、強力な抗酸化物質であるようで、要するに酸化=老化や劣化でもあるため、それを防止するために役立っている物質でもあるらしい。その意味でも、人間の健康にとってコレステロール同様善悪二面性のあるものであるようだ。

ところで、足の親指が痛みのために曲げられないというのは、歩行することにとって、大層支障のあることで、速足や駆け足などはまったくできない。いかに関節が痛みなく動いてくれることが重要かが実感でき、また親指の付け根関節がいかに歩行にとって重要かがわかる。

また、痛風の痛みだが、大の男が涙を流すとか、風が吹いても痛いので痛風というというように言われるが、私の場合は、鈍痛から始まり、ちょうど捻挫をしたときの疼くような痛みが続き、痛みの最高潮は皮膚の表面がヒリヒリして少しでも足を動かすとズキンとする痛みが脳髄を走るという感じのものだ。また、症状が少し改善して、何とか歩けるようになっても、完治していないと、体重をかけたり、関節が少し強く曲がったりすると、ズキッとする痛みが走ることがある。

最近では、食生活の影響はあまり強くないと言われてはいるが、自分の生活を振り返ると、いわゆるうまみのあるだし汁を好むという傾向があるように思う。魚介や肉類のスープにはプリン体が多く溶け出すと言われていて、痛風予防には避けた方がよいと言われ、最近はそのような食材はあまり食べないようにしてはいるが、自分の好みとしては鰹節でも煮干しでも、シイタケでも、昆布でも、うま味が十分出た味付けを好むので、そのような嗜好もプリン体を比較的多く摂取した要因になるのかも知れない。そこで、プリン体という点ではあまり影響の無いはずの昆布だしを多くとるようにしているが、このような出汁(スープ)好きには痛風は多いのだろうか? (このサイト「痛風を食事療法で治療しよう!」を読むと、どうやらだし汁やラーメンスープなどは要注意のようだ。)

また、モンゴルなどの遊牧民族は、チーズや乳製品を多く取るために痛風が多いとされたこともあるようだが、現在では、牛乳は血液の酸性度を低める働きがあるので、逆に尿酸の排出を助け、痛風予防にはよいとされるようなので、モンゴルでの痛風の多発は別の要因があるのかも知れない。

痛風は、すぐに生命に危険を及ぼすような病気ではないが、現在の日本では高尿酸血症という痛風予備軍はものすごく増えているという。明治時代以前の西洋人の記録では、日本人には痛風は無かったようだが、いまや「帝王病」ならぬ「庶民病」「国民病」のようだ。ネットで検索しても痛風体験記は山のように見つかるが、結局のところ、食生活と運動不足を改めるしかないのかもしれない。

参考資料:

*プリン体

 日本語のプリンは、英語の pudding プディングの訛り(ちょうど、イヌのポチがフランス語のpetit プチの訛りのような感じ)なので、プリン体というと、カスタードプリンに含まれる栄養素のようなイメージを持つ人が多いようだ。しかし、プリン体は、purin, purine とつづられ、ドイツの学者が 「純粋な尿酸」という意味で名づけた造語だという。高尿酸血症の原因物質とされる尿酸に含まれるのは当然だが、遺伝子そのものである核酸DNAやRNAを構成するアデニンやグアニンの骨格なのだそうだ。つまり細胞の核には必ず含まれるもので、細胞が多い食物には多く含まれているということのようだ。

また、不思議なことに、カフェインもプリン体を骨格としているのだという。

つうふう【痛風】
足や手の関節が腫れて、激しく痛む病気。手足の母指基関節に多く発する。蛋白質を多くとりすぎた場合、これが体内で消化される過程でできる尿酸が血液中にふえ、冷え・外傷・疲労などが誘因となって、尿酸塩が関節軟骨や鼻、耳朶の軟骨に沈着しておこる。

Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988

gout
1 痛風.
2 (血などの)したたり,しずく,はね,しみ,かたまり.
語源 古フランス語←ラテン語gutta(一滴の液体).足の痛風は腐った体液(humor)のしずくによって生じると考えられていた

Progressive English-Japanese Dictionary, Third edition ゥ Shogakukan 1980,1987,1998/プログレッシブ英和中辞典  第3版  ゥ小学館 1980,1987,1998

gout (gout)  noun
1.Pathology. A disturbance of uric-acid metabolism occurring predominantly in males, characterized by painful inflammation of the joints, especially of the feet and hands, and arthritic attacks resulting from elevated levels of uric acid in the blood and the deposition of urate crystals around the joints. The condition can become chronic and result in deformity.
2.A large blob or clot: "and makes it bleed great gouts of blood"(Oscar Wilde).

[Middle English goute, from Old French, drop, gout, from Medieval Latin gutta, from Latin, drop (from the belief that gout was caused by drops of morbid humors).]

The American Heritageョ Dictionary of the English Language, Third Edition (アメリカン・ヘリテイジ英英辞典 第3版) copyright ゥ 1992 by Houghton Mifflin Company. Electronic version licensed from INSO Corporation. All rights reserved.

参考:「週刊朝日 尿酸値は下げなくてもいい」で論争(この週刊誌記事は読んだ) http://mimizun.com/log/2ch/news2/1099774099/

http://www.new-agriculture.net/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=152821

http://blog.livedoor.jp/yw1126/archives/cat_320215.html?p=2

http://blog.livedoor.jp/yw1126/archives/cat_320215.html

日本痛風・核酸代謝学会 http://www.tukaku.jp/

治療ガイドライン http://www.tukaku.jp/tufu-GL2.pdf

一般の記事:

http://2009.itainews.com/archives/cat3/archives/24330

http://www.health-info.jp/medical/karte/karte_36.htm

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追記:その後の試行錯誤

痛風関連記事:

2004年6月18日 (金) テレビ

2011年7月26日 (火) 尿酸値とメタボ

2011年8月17日 (水) 痛風の痛みはきつい

2011年9月27日 (火) 最近肉や魚をほとんど食べないのでマクロビオティックに近い食事になってきている

2011年10月17日 (月) 痛風のその後

2011年12月26日 (月) 5ヶ月継続した食餌療法と健康診断結果

2012年4月 5日 (木) 尿酸の排出は腸からも。それが低下? (痛風の原因が新たに確認?)

2014年7月24日 (木) まねごと糖質制限食の半年試行錯誤

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コメント

お見舞い申し上げます。祖父が痛風で悩みましたので、事情よくわかります。私が小中学生の頃、ステロイド内服の副作用で胃壁に穴が空き、長期入院してから、歩けなくなってしまいました。体重の負担も大きいと思いますので、食事の減量とか、炎症が緩和したら、意識して少しずつ体を動かすとよいのかも。今後、長く生活の質を維持するためにも、痛風とは根気強く長期戦で立ち向かう必要があるのでは、と思います。症状が早く好転されますようお祈り申し上げます。

投稿: narkejp | 2011年8月19日 (金) 06:27

narkejpさん、お見舞いいただき、恐縮です。ご祖父様が痛風で苦労されたとのお話、身につまされます。
今日は、ようやく我慢できるほどの痛みになったので、何とか朝から夕方まで通常勤務しました。学校が夏休みということもあり、通勤列車がそれほど混雑しておらず助かりました。
民間療法とのことですが、玉ねぎのスライスを食べると痛みの抑制に効果があるとのことで、早速試してみました。もうこの一カ月は肉や魚類はまったくといっていいほど食べず、アルコールもかえって暑さが増すので発作前から飲んでいなかったので、やはり昨年の夏ごろまでの結構自由な飲み食いがあだとなったように思いいたります。
 生活習慣病とはよく言ったもので、これに懲りて、特に食生活を見直そう思います。ご助言感謝いたします。

投稿: 望 岳人 | 2011年8月19日 (金) 23:14

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