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2012年4月の31件の記事

2012年4月30日 (月)

遥かなるはしばみの実

「銃・病原菌・鉄」の補遺の日本についての翻訳(非公式)を読んでいたら、思い出したものに、「はしばみ」の実がある。

そのまま生で食べられる野生のナッツで、西洋のヘーゼルナッツ(Wikipedia) の近縁種なのだという。

小学生の頃、住んでいた村の小学校の通学路の南方に見える小山の頂上に稲荷社があった。その小山の神社への参道とも言えぬほど狭い登山道の周囲は、カラマツも植樹されず大木は相当昔に伐採されたのだろう、灌木の茂みで、そのほとんどが「はしばみ」だったようだ。

年に一度のお祭りがあり、誰と誘い合って行ったのだったろうか、頂上の神社まで参道の周囲に色とりどりの色紙が飾られ、その間を縫って神社にお参りしたのを思い出す。その行きだか帰りだかに、実っていたはしばみの実を食べた記憶があるので、おそらく秋の日だったのだろう。

もちろん砂糖のような強烈な甘さではないが、カリコリとした触感とあいまった青臭みをまとったほのかな甘みが感じられ、子供心にもとても美味だった記憶がある。少年の日のかすかな思い出である。

WIKIPEDIAではアジア東部に自生していると書かれているので、おそらく遥かなる縄文人たちも貴重なナッツとして他の木の実とともに食料にしていたのではなかろうかと思い、この本の補遺と昔の記憶がつながったのだった。

ところで、各種のドングリやオニグルミ、栃の実、栗の実は、縄文ナッツとして取り上げられることが多いが、はしばみについてはあまり読んだことが無いように思う。ドングリや栃の実は相当根気と技術を要する処理をしなければ食べられるものではなく、またクルミも現在の菓子シグルミほど実の量が多くない。その点、はしばみの実はそのまま生食できるので、とても貴重なナッツだったのではなかろうか?

セイヨウハシバミの同属異種であるハシバミ(榛、英語名:Asian Hazel)やツノハシバミ(角榛、英語名:Asian Beaked Hazel)の実も、日本などでは同様に食用とされる。しかし、セイヨウハシバミの知名度と消費量に比べれば、至極ささやかな利用ではある。

はしばみの実関連のブログなど:

なお、榛の木(はんのき) は、こちらの画像 http://pub.ne.jp/tetraodon/?navi_id=26639 の通り、「カバノキ科の落葉高木。各地の山野の湿った所に生え、水田の畔に植えて稲掛け用としたり、護岸用に川岸に植えたりする。高さ一五メートル、径六〇センチメートルに達する。」 (Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition)  Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版) 小学館 1988)という喬木だが、「はしばみ」も漢字では、榛 と書くため少々紛らわしい。

はしばみ(榛):カバノキ科の落葉低木。北海道、本州、九州の日当たりのよい山野に生え、ヨーロッパでは果実を食用にするため近縁種を栽培している。高さ三~五メートル。葉はほぼ円形で先が急にとがり長さ約一〇センチメートル、縁に浅い欠刻があり、さらに細かい鋸歯がある。雌雄同株。春、葉に先だって枝先に黄褐色の雄花を尾状花序に密生し、その下部に紅色の雌花を上向きにつける。果実は球形で堅く、下部は葉状の二枚の総苞につつまれる。漢名、榛。(Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition)  Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988)

はしばみの実の画像 http://blog.kirinkan.biz/2008/09/2008_4.html (岩手の方のブログのようだが、亜寒帯の寒さに強い植物のようだ。)

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2012年4月29日 (日)

「銃・病原菌・鉄」の補遺の日本についての翻訳(非公式)を読んで

この補遺的な日本人論において、縄文時代の日本が、非常に食料に恵まれた地域であり、狩猟採集によって食料を得ていたにも関わらず、住居は定住型だったという指摘は、啓蒙的だった。定住生活は、縄文時代を特色づける遺物である大型の土器類がそれを示すということで、なるほどと合点がいった。

http://cruel.org/diamond/whoarethejapanese.pdf 

確かに持ち運びが困難なほどの大型の土器を抱えての移動は非常な困難を伴っただろうことから、狩猟採集生活を送っていたにも関わらず、彼らが定住していたという推論は至極納得できることだ。

かつての学校教育では、縄文時代は狩猟採集生活であるとされていただけだったが、果たして定住していたとかいなかったとかを教科書で教わっただろうか?記憶があいまいだが、定住ということは強調されていなかったように思う。

これが啓蒙的だったというのは、定住型の住居跡の遺跡が日本各地で出土しているにも関わらず、私の脳内ではどうも縄文時代=定住という常識にはなっていなかったからだ。無知・無関心が恥ずかしい。

(縄文時代の定住に触れたウェブページ)

http://samuraiworld.web.fc2.com/rediscover_joumon.htm

http://www.wound-treatment.jp/next/dokusyo/281.htm

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/hirosilk/osha001.htm

http://bunarinn.fc2web.com/kodaitatemono2/jiyomonnmura/jiyomonmura.html

http://www.asyura2.com/0311/bd31/msg/880.html

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=244240

http://joumon-juku.com/zatkan/10.html

http://hensuiryuu-taijyutu.seesaa.net/article/216592823.html

http://soundsteps.jugem.jp/?eid=686

http://archaeology.jp/journal/con20abs.htm (考古学会論文要旨)

http://sakudaira.info/history/2011/04/28/  (長野県の佐久地方)

さて、これは特にこの翻訳に出ていたのではないが、同じ遺跡に数千年に渡って縄文人たちが住み続けたことを示すような複合遺跡があることでも、狩猟採集生活にもかかわらず定住していたという推論が成り立つのだろう。

その定住を可能にしたのが、氷河期が過ぎて、温暖化していくにつれ日本列島の大部分が落葉広葉樹林化して多くの木の実(ナッツ)類が取れるようになり、また淡水・海水ともに豊富な漁獲や貝類なども収獲できたことだと指摘されている。

縄文土器があまりにも日本式の新石器時代とペアになっているので、狩猟採集イコール住居移動型、放浪型という至極当然なモデルが逆に思いつかず、縄文式の定住型の特異さに思い至らなかった。

発掘・出土の程度にもよるのだろうが、炭素測定法によると今のところ縄文式土器が「全世界で」最も古い土器になるのだという。これも環境変化に伴い日本列島が人々の定住を許すようになったことの賜物であり、他の世界各地で土器が使用されるのは、現在の出土物からの推定では、相当時代が下り、農業により定住が可能になってからだとされる

日本列島の特異さのもたらしたものであり、縄文人の直系の子孫にあたるかどうかは判然としないが、日本人のナショナリズムをくすぐる指摘でもある。。ただ、その一方で作物の栽培、家畜の飼育に頼らずとも、多くの人口を養えるほど国土が豊かだったがために、縄文時代は約1万年の長きにわたり、当初は先進的だった日本の縄文生活も延々と約1万年も継続したという。

ナショナリズムと書いたが、この日本についての補遺が日本で出版されないのは、朝鮮半島と日本列島の人々の対抗意識を赤裸々に描いていることも理由の一つであるかもしれないし、少々日本人にとっては突っ込みどころがある点にも理由があるのかもしれない。

興味のある方は、ぜひ昨日の記事からリンクをたどってpdfファイルを閲覧してみることをお勧めする。

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2012年4月28日 (土)

文庫本が出たので『銃・病原菌・鉄』(草思社)をようやく読み始めた

我々現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンス(旧人ネアンデルタール人はホモ‐サピエンス‐ネアンデルターレンシスと言うらしいが、最近の知見では、現生人類にもネアンデルタール人の遺伝子が少し入っているらしい, 別記事だが、1997年の時点で書かれた表題作ではネアンデルタール人は現生人類に絶滅させられたとされている)が作り上げた現代文明がまだ氷河期を経験していないことはつい忘れがちだ。

本ブログ子は、学生時代に読んだ安部公房の『第四間氷期』が忘れられずに、地球温暖化を危惧しつつも、現在が間氷期であることをときおり思い起こしている。

先に太陽の磁気反転が確認され、その冬眠と呼ばれるほどの活動停滞がどうやら本物らしく、数年前の関連ニュースに触れたこのブログの記事も少なからぬアクセスをいただいたが、江戸時代の八代将軍吉宗の頃の時代(ヨーロッパ音楽史では、ちょうど大バッハの時代)の小氷河期に、記録によると同じように太陽黒点が消えた状態となっており、どうやら太陽の活動の低下 → 太陽表面の黒点が減少する → 地球が寒冷化する という各現象間には因果関係が認められるということらしく、今回の太陽の状態からみてもそう遠くない将来に小氷河期がおとずれる確率が高まっているということのようだ。

このようなシミュレーションのためには、それこそ「京」などのHigh Performance Computer (HPC, スーパーコンピューター)の出番だと思うのだが、シミュレーションのためのモデルの策定は難しそうだし、パラメーターとしてそれに用いる観測データもまだまだ乏しいのではなかろうかと危惧する(このあたり素人談義。というより全篇素人談義だが。)。

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さて、朝日新聞が2010年にこの10年間で最も重要な本であると宣まった表題の『銃・病原菌・鉄』 (Guns, Germs and Steel The Fates of Human Societies by Jared Diamond 1997, 2000年日本語版 2012年文庫版) だが、ハードカバー2冊で書店で手に取ることはあったけれど、なかなか購入に踏み切れずにいたところ、ようやく最近草思社としては珍しく?文庫版が刊行された。文庫とは言え相当高価な部類に入るのだが、何とか購入して、ようやく読み始めた。

西洋人の本に多いのだろうが、このような一般向け(と思う)の本でもまえがきが結構長く、また、すでにあれこれと書評などからの予備知識のような粗筋的先入観、バイアスも入っていることもあり、まずはパラパラと興味のある章から読み始めてみた。病原菌に関する章やアフリカに関する章を読んでみたが、これは面白い。(ただ、プロローグで、「環境決定論」について触れてはいるが、やはり「環境決定論」的な主張だと思うし、こうなってしまっている現状の原因を探り説明を加え、決定論的な解釈に至るということは、一面では過去肯定でありかつ現状肯定、過去の人類の罪悪の免責という誹りも受けることにもなるのではないかと思った。)

そういう根本的なところでの疑問はありながらも、このような大風呂敷的な展望が得られる概観書は面白い。あらゆる理論は仮説でもあり解釈でもあると思うが、このような壮大な仮説・解釈には心を揺さぶられる。(原書はもちろん、翻訳も読んだことはなく、竹内久美子の受け売りだがドーキンスの「利己的遺伝子」説だとかもそうだった。)

さて、これに絡めて検索していたら、増補版の「日本人とは何か」の日本語訳があるのが分かり、読んでみた。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-7392.html

これも訳者が脚注でツッコミを入れているような、書かれている対象としての我々日本人からすれば偏った、不正確な記述もあるが、日本人起源論について粗雑ながら大づかみに要領よくまとめてあり、刺激的だし、ここから議論が出発することもあるだろうと思った。これが正規に出版されないのは惜しいと思う。

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2012年4月27日 (金)

出光美術館と桜田門、法務省旧館(米沢藩上杉家藩邸跡)

4月26日に東京地方裁判所で当否は別として政治的に注目すべき判決が出され、よかれあしかれ今後の政局に大きい影響を与えそうだ。

その東京地裁の建物の映像を見ていたら、昨年の10月に出光美術館に行ったおりに、皇居の桜田門を通過して、霞が関の官庁街から日比谷公園経由で新橋駅まで歩いたことを思い出した。そういえば記事にしていなかったと思い、何枚か写真をアップ。

出光美術館は、この前の国立新美術館と同じくやはり新聞店から抽選でもらったチケットがあったので、初めて行ってみたのだった。帝劇と同じビル内にあり、その最上階に狭いエレベーターで昇るのだが、ビルが非常に古く、また天井も低いため狭苦しさを感じる美術館だった。公立の美術館に比べて、係員もあまり感じがよくなかったのは、気のせいだろうか?

展覧会は、「大雅・蕪村・玉堂と仙厓」というもので、日本人ながら西洋美術に比べて馴染みが無いこともあり、池大雅、与謝蕪村、浦上玉堂、仙厓義梵というビッグネームの書画だったが、あまり面白味を感じられなかった。蕪村の俳画の実物を見ることができたのはそれなりに感慨深いものがあったけれど。ルオーやムンクの作品が常設展示されていた。

美術館から出て、二重橋方面に向かった。

(お堀から日比谷方面を望む:左端の低いビルが帝劇と出光美術館だったと思う)

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(皇居桜田門から見た警視庁庁舎=通称桜田門)

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(同じあたりから遠望した国会議事堂)

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(法務省旧本館の案内看板)

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(米沢藩上杉家江戸藩邸跡の案内札)

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(法務省旧本館、その右に見えるビルが東京地裁・高裁)

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2012年4月26日 (木)

デザインを変更しようとしたが迷ったのでオリジナルにしてみた

ディスプレーの横長画面にはなんとなくなれたが、ブログのおさまりがどうもしっくりこないので、デザインをいじっていたら収拾がつかなくなってしまったため、ココログオリジナルという基本デザインをしばらく使うことにした。

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攻略英語リスニング Lesson 3 The Works of Escher

本放送 4/21(土), 4/22(日)は、以前展覧会で実際に見たこともあるエッシャーが題材になっていた。

母国語でも聞き取れはしても、その内容が理解できているかどうかは、聞き取った方の年代、バックグラウンドなどにより千差万別だろうと思う。哲学や法学の講義はもとより、最新の専門用語が連発されるネットワーク系の話題などは、一般人にとっては非常に敷居が高いもので、言葉は聞き取れても、詳細な意味の理解となると別の問題になる。

この英語教材は、今年からNHKの語学番組が尺度として用い始めたCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベル分けでは、B2にあたるものだという。難易度から言えば、上から三つ目で、「社会生活上の幅広い話題を理解して、自然な会話ができる」というもの。ちなみにその上のC1は、「複雑な話題を理解して、明確で論理的な会話ができる」、最上レベルのC2は「あらゆる話題を理解して、細かい意味の違いも表現できる」となっている。

さて、今回の題材自体もある程度の予備知識はあるものだったが、ディクテーションの修正箇所は結構多かった。

今回は、書き取り原稿はテキストエディターで入力し、修正はワードで修正履歴管理ができるようにしてみた。

  1. informative という形容詞が聞き取れなかった
  2. plants は prints だった
  3. woodcuts and lithographs が聞き取れなかった
  4. surreal が聞き取れなかった
  5. playing tricks with が聞き取れなかった
  6. more of a が Moreover に聞こえた
  7. I guess this が against に聞こえた!
  8. and he was が any に聞こえた
  9. infinity が聞き取れなかった
  10. tessellations が聞き取れなかった
  11. by Moorish が more に聞こえた
  12. unexpected influence が聞き取れなかった
  13. All in all が All we know に聞こえた
  14. worth checking  が we'd check in に聞こえた
  15. your head spinが your head ben のように聞こえた

予備知識と含めて、7,8割の情報は聞き取れてはいるのだが、それでも上記ほどのエラーがあると、まだまだだめだろう。

3は版画の技法で、日本語としては当然知っているが、聞く英語だとすぐにはぴんとこない。
4も読む英語では知っているが、聞く方ではだめだった。5はフレーズ。9も読む方では当然の単語だが、聞き取れず。10は専門用語の一つで、身近な英和辞典では市松模様、碁盤の目状の配列となっている。エッシャーが研究し得意とした平面の正則分割のことだ。11はアルハンブラで思い出すべき言葉だが、やはり聞く方ではだめだった。15も spin という言葉が思い浮かばなかった。

それでも、できるところまで自分の力で聞き取り、正誤をきちんと把握してあいまいさを無くすことで、それ以降の同じ文の聞き取りはすっかり楽になる。これは効果があるようなので、このまま続けていきたい。

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2012年4月25日 (水)

35年前(1977年)のアルゲリッチとプレヴィン

NHKBSのプレミアムシアターは、日曜日の深夜(月曜日の未明)に放送されるようになってしまった。完全に録画向けの番組編成になった。

この月曜日のメインは、ロイヤルオペラの「トスカ」だったが、時間の穴埋め的にクラシックアーカイヴという名前で、アルゲリッチのイギリスでの録画によるチャイコフスキーの1番、プロコフィエフの3番が放送された。前者はチャールズ・グローブズ翁が指揮だったが、後者は若きアンドレ・プレヴィン。アルゲリッチの容貌はシャープな美貌がまぶしく、プレヴィンはまったくのスリムでビートルズはだしのマッシュルームカットのイケメン。

最近の映像で見る二人しか知らない妻は、アルゲリッチの美しさをほめつつ、プレヴィンの変わりようには心底驚いていた。

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2012年4月24日 (火)

掘り立ての筍を食す

妻がご近所さんからいただいてきた筍。掘り立てだという。(撮影日は、その翌日)

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早速、米ぬかで下茹でして、軽く味付けして食す。

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少しえぐみは残ったが、さすがに掘り立て。さくっとした歯ごたえはあるが、筋張った感触はまったくなく、ほろほろと柔らかい。

参考記事: 2010年1月12日 (火) 鯖の水煮の缶詰め

亜寒帯湿潤気候の長野では、亜熱帯に近い南関東のような立派な孟宗竹は育たないので、かの地の掘り立ての筍と言えば、根曲り竹(チシマザサ)の筍だ。

(昨年6月に妻の実家から送られた根曲り竹のタケノコ)

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2012年4月23日 (月)

韓国の最新IT事情(企業ホームページ内の情報から)

富士通のトップページには、以前から 日本のコンピュータ情報というバナーがあり時折見ている。

その中では富士通以外のコンピュータ関係の多くの情報も紹介されているのだが、最近見た中で読んで感心し驚いた記事があった。その記事の前後にあった立花隆のスーパーコンピューターに関するエッセイも面白かったのだが、

特別寄稿 日本は、韓国のIT化に追いつけるのだろうか (2012年4月17日公開)

というものだ。

韓国のIT化の現状を紹介したものだが、その進展具合は凄まじいようだ。いつの間にかグローバルでは半導体部品や家電分野で、日本は韓国のサムスン、LGの後塵を拝するようになってしまっているが、国民生活のIT化といった分野での韓国の進み方は、この報告を見る限りすごいようだ。

さて、スーパーコンピューターのように、性能競争で一位を目指さない競争というものは無いと思っているので、素人仕分け人のあのような底の浅い仕分けには反対だったので、理化学研究所と富士通のHPC 京(ケイ)のペタ超えの世界一位の快挙にはうれしかったものだが、IT化については、いわゆるインフラストラクチャーとして許認可、教育制度、医療制度、税制、介護制度などなど幅広く深く関係する社会のIT化については、進んでいるのか、遅れているのか等、判断が難しいのではなかろうかと思う。

ただ、それでもこの記事を読むと、隣国韓国のそのような先進的な取り組みを見習う必要もあるのだろう、との思いもわいてくる。

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2012年4月22日 (日)

『第九』  中川右介 (幻冬舎新書)

副題「ベートーヴェン最大の交響曲の神話」

昨年の12月に書店店頭で目に留まり購入し、そのころに通読したもの。

ベートーヴェンの第九交響曲の初演から現代にいたる演奏史と受容史を、音楽愛好家向けにまとめたもので、マニアックな力作と言ってもいいかも知れない。

作曲の過程や曲の分析、演奏の比較などは、先行して存在する多くの研究に譲っていて、これ一冊ですべてというわけではないところに、副題による「神話の形成」的な限定が入ったのだろう。

日本における演奏史、例の第一次対戦のドイツ兵の捕虜による鳴門収容所での第九の初演や、学徒出陣の際の第九演奏も掲載されているし、ドイツのライプツィヒでの年末の第九演奏の習慣なども書かれている。このあたりの論議は、この本をもって打ち止めという感じがした。

名曲や著名演奏家には、多かれ少なかれこのようなストーリー、神話がまとわりつく例が多いように思われる。いかに優れた演奏家でも、いわゆる官僚的・ビジネスマン的に神話のかけらもまとわないような場合には、もてはやされることが少なく、逆に神童伝説や奇矯なエピソードなど、ある種の物語性をまとっていることが、ひとを引き付ける要因なのかも知れない。また、ハイドンの交響曲のザロモンセットにみられるように、どの曲も非常に高水準の曲でありながら、ニックネーム(エピソード)付きとそうでないものでは、取り上げられ方がまるで違うのもその類だろう。

ところで、昨年夏に購入したフルトヴェングラー生誕125年記念で発売されたEMIのバイロイトの第九をこの記事を書くおりに聞き直したが、以前発売されていた同じ音源に大量に入っていた楽音以外の各種ノイズがほとんど聞こえないように処理されているのを再認した。ここまでやる必要があったのだろうか、と疑問に思った。アナログ時代には編集といってもつぎはぎがせいぜいだったのだろうが、デジタルになるとピンポイントでオーディエンスが立てる咳などの雑音を消してしまうようなのだが、あまりそのように処理されてしまうと、録音の同一性保持という点では怪しくなってしまうような気がした。

訂正記事: 上記「ところで」以下について。

2007年7月30日 (月) フルトヴェングラー/バイロイト祝祭管の第九(東芝EMI盤)で聞いたときには、もっとマーカーとなる雑音がはっきりと多く聞こえたように思ったのだが、改めてPCのiTunesを通してみると結構聞こえた。ただ確かに聞こえたはずの第1楽章 「1:31のコツンという雑音」は聞こえなかったが、「2:39の2回の咳払い」は、数回の咳払いとして聞こえた、など。 今回の記事の際には、DAPの分解能がよいと思い込んでいたので、あまり音量をあげずに聞いていたこともあり、楽音主体でほとんどマーカーの雑音が聞こえないように感じただけだったようだ。デジタルでのオーディエンス雑音除去というのは、根拠の無い思い込みだった。

なお、先日導入したmp3ファイル編集ソフトの mp3DirectCutは、再生を行うと音量(dB)グラフと経過時間が詳細に表示されるので、上記のような聴衆の咳のような雑音の位置の正確な位置(経過時間)特定にはとても役立つ(?)ことが分かった。再生プレーヤーとしても結構面白く使えるようだ。

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2012年4月21日 (土)

攻略!英語リスニング に挑戦中

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2012年4月16日 (月) NHK 英語講座 ラジオ、テレビの感想 で書いた通り、攻略!英語リスニング (このリンクはストリーミングが聞けるホームページだが、アクセスが集中すると止まってしまうようだ)に挑戦中。

本放送は、土曜日と日曜日の昼の12時40分から12時55分の週2回。再放送が、日曜日の夜10時20分から10時50分(2回分をまとめて)。

この番組の講師柴原智幸氏の指導は、とても分かりやすく、また励まされる。

「知っている単語やフレーズは聞き取れるがそうでなければ聞き取れない」というのは、至極あたりまえそうな指摘だが、実際言われてみてまさにその通りだと思った。母国語でも、日常会話に出てこない専門用語は文脈が理解できていればなんとなく想像がつくが、そうでなくていきなり単語だけで言われてもわからないのと同じで、外国語でも同じく、接触する機会の多い英語でも耳慣れない言葉は当然山ほどある。とはいえ、すべてを知ることは当然できないし、知らない言葉は、前後のコンテクストから意味を予想することが必要になることは言うまでもないのだが。

これまでの2回のレッスンで使われたモノローグは確かに一回聞いただけでは、その速さについていくことはできないレベルだった。テキストを見ずに何度も聞いているうちに大意はつかめるようにはなるのだが、それでも細部にあいまいさが残る。どうせならと、自己流にこの英文を全部 dictating してみることにした。

それこそDAPで繰り返し聞いて、一文再生しては止めて、PCのエディターに入力することで書き取ってみる。また2回目、3回目と聞き、その前にエディターで入力した文をコピーしておいて、リスニングしながら間違いを修正していく。一応ここまでが限界だという書き取り答案を作成し、テキストと答え合わせをしてみる。こんなふうにしてみたら自分の聞き取りの弱点が結構はっきりわかった。

Lesson 1 A place for brunch

  1. barely が very と聞こえた。  BとV, LとR という日本人にとっては区別がつかない発音の違いが重なっている。 you can barely hear  のところ、 you can very hear と書いてしまった。後者が veryがこの位置にくることはあり得ないので、文ならば間違いだとわかるのだが、聞き取りでは間違いだと気が付かなかった。barelyは読めばわかる言葉だが、すぐに思い浮かばなかった。
  2. hike が highと聞こえた。   it's a hike from here を it's high from here. と聞き間違い。これも文意からはおかしいが、他には聞き取れなかった。hike もありふれた言葉だがその文脈としてはすぐには思い浮かばなかった。
  3. may be を maybe と書き取った。書き取った文を読んでみると間違いが分かるのだが、まだ聞き取り段階では難しい。
  4. next to you を next year に。これも文脈的に間違っていることはわかるのだが、こう聞こえてしまった。

  ネイティブの一人語りでは、現在形と過去形が結構恣意的に使われるようだし、またit が主語になったと思えば、同じレストランのことを話すのに they や their が使われたりもする。自分が日本語で日常的に話すときと同じなのかも知れないが、その意味で完全に論理的ではないことも念頭に置く必要があるようだ。

Lesson 2 The Age of Discovery

 結構聞き取り違いが多かった。テキストで予習せずにいきなり聞いていたので、まずこのスキットが語られている状況が把握できていないこともあった。

  1. thought を sought に。 th の発音がそれとして聞こえなかった。
  2. studying が studied に。
  3. We're going to が Going to に
  4. looking at が looking out に
  5. sail around が sail round に
  6. ran into が arrive into に
  7. reach が region に
  8. of the globe が are grow に
  9. broader impact が bloodly impactに (bloodly などという単語は無い)
  10. global scale が globally scale に
  11. colonizing power が carenaizing power に (後者のような語は無く、適当に書き取った)

これが語られているのは、高校か大学の教養課程レベルの学期初めに、教師が生徒に概要をガイダンス的に語りかけているというシチュエーションらしい。このくらいのスピードをさらっと一回目で聞き取ることが必要というわけだろう。ここではフレーズを知っていれば間違わなかったような聞き取りミスが多かった。やはり、LとRの区別が付かない。上記の8や9の間違いは、聞き分けができていれば避けられたものだろう。11は読めば分かる単語だが、聞き取りでは思い浮かばなかった。

自分の弱点で聞き取れなかったあいまいなところをそのままにせずに、聞き取りにくい部分、間違えやすい部分をチェックしてリスニングすることは効果がありそうだ。また、声に出し、シャドウィング (shadowing、基礎英語3の言い方では オーバーラッピング overlapping)で、話し手と同じスピードで話し手と同時にしゃべるというのも効果があるという。こちらは話せることは聞けることだ、ということのようだ。

速い速いと思っていても、英語のスキット部分だけ抜き出して会社の通勤の時間などにイアフォンで10回20回と聴けば、次第にリズムや口調にも慣れ、ちょうどバルトークの音楽を初めて聴いたときに滅茶苦茶な音響だと感じていたものが、次第にフレーズに慣れ親しみ、意味的な塊が把握できるようになると、次第に音楽として聞けるようになってくるという経験と同様に、猛烈に速いと感じた英語も、発音があいまいだったりアクセントが極端に弱い部分は別にして、ある程度余裕をもって聞けるようになってくるようだ。

この年になっても進歩があるというのは、うれしいものだ。

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2012年4月20日 (金)

『僕が大人になったら』 佐渡裕 (PHP文庫)

満員電車の中でいろんなことをする人がいる。中でも驚いたのは、ストロー付きの飲物を飲み始めた女性。近くにいたくないと思った。もしこぼれたら悲惨なことになる。満員電車の中で、文庫本や新聞を読んだり、携帯・スマホを使うのは、やっている本人はそれに集中しているようであまり罪の意識がないようだが、そのわずかな前方20cmほどのスペースも他のおとなしく立っている乗客には邪魔であり、数人分のスペースが縮小されるだけでも違うのにと思わせるものがある。満員電車ではデイパックなどのリュックサックもスペースをとるからおろして手に持つのが礼儀だというのに。

そんな列車内の文庫本だが、帰宅時のあまり込んでいない車内で、サラリーマン風のスーツ姿の男性が読んでいた本が目に入り、眺めるともなく眺めていたら、ミラノでジュリーニを訪問したとかいう文が読めたので、おそらく指揮者などの音楽家の書いた文庫なんだろうが、誰だろうと頭をひねらせて、翌日本屋で調べてみたら、表題の佐渡裕の最近出た文庫本だった。

昨年のベルリン・フィルデビューにひっかけて出版社が過去のエッセイをまとめて出したものらしい。題名のない音楽会や、辻井伸行ピアニストの番組など佐渡裕の姿をテレビで見る機会は多く、現在の活躍を知っているので、彼の若かりし頃の苦労話には興味深いものがあった。前述のジュリーニ訪問は、彼がミラノに創設された若い音楽家たちによる交響楽団の指揮者に招かれ、その楽団を引退したジュリーニがときおり指導していたというような話題だった。

佐渡裕がベルリンフィルデビューをする前にこのエッセイは終わっているのだが、先の小澤征爾と村上春樹の対談本と同じく、演奏家の体験談というものはとても面白い。

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2012年4月19日 (木)

吉村昭 『ポ-ツマスの旗』 (新潮文庫)

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昨年12月の中旬、同じ著者の『海の史劇』を読んだ後、購入して読んだ。

日露戦争は、日本海海戦での勝利は圧倒的で華々しく、陸軍戦では奉天開戦に勝利はしたが、依然としてロシア帝国首脳の戦意は衰えず、ロシア国内の革命の動きが無く、戦争が継続していれば、講和そのものが成り立たないほど日本は追いつめられていた。

当時の政府首脳は、対露の講和交渉を有利に進めるためにも、国民に日本財政上、軍事上の苦境を明らかにできず、何も知らず、何も知らされていない日本国民は、東大の教授陣を初めとして、ロシアに対して領土割譲、多額の賠償金の要求をするよう日本政府に求めるほどだった。

その苦境の中、かろうじて日露講和を成し遂げた小村寿太郎という外交官の苦闘の半生を描いた歴史小説がこの『ポーツマスの旗』。この小説自体、かつてドラマ化もされたが、昨年末に最終回を迎えた数年掛かりの歴史ドラマ『坂の上の雲』では、小村寿太郎を竹中直人が演じて深い印象を残したわりには、原作自体が講和条約までを詳しく書かなかったこともあり、日露講和の過程はこのドラマではあっさりと流されてしまった。

そのこともあり、今回も補足として吉村昭のこの著名な作品を初めて読んだのだが、その迫真的な面白さに正直参ってしまった。ここに外交交渉というものの典型が描かれ、当時の日本政府によるロシアかく乱のための革命援助が描かれ、ヨーロッパの第三国での外交の機密情報の虚虚実実の奪い合いがあったりで、まったく事実は小説よりも奇なり(これも小説ではあるのだが)を実感した。

吉村昭の作品は、読むたびにそのすごさを思い知る。

2006年10月に記念艦三笠を見学した折に撮影したポーツマス条約の署名のレプリカ。左にロシア全権のウィッテ、右にJutaro Komura の文字が見える。

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関連記事:
2011年12月 5日 (月) 吉村昭『海の史劇』(新潮文庫)

2010年1月13日 (水) 節分の福豆と 「坂の上の雲」の秋山真之の好物 炒り豆

2009年12月27日 (日) 年賀状を書き(作り)終わりフィギュアスケートなどをテレビ観戦

2006年10月 9日 (月) 横須賀で戦艦三笠を見学し鮪を食す

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2012年4月18日 (水)

紅山雪夫 の旅行ガイドに名を借りたヨーロッパ紹介が面白い

紅山雪夫という文筆家の著書を読んだのは、『ヨーロッパものしり紀行 神話・キリスト教編 』(新潮文庫)をブックオフの店頭で見つけて購入したのが初めてだったのだが、 旅行ガイドを生業にしていたということで、旅行ガイド的な説明ではあるが、広く、そして深く要領のいい解説記事の面白さにはまってしまった。

そこで、『イスラムものしり事典』、『ドイツものしり紀行』、『ヨ-ロッパものしり紀行 《くらしとグルメ》編』を相次いで新刊書店で購入し読んでみたが、特に音楽政治経済関係で多少知識があるドイツとは異なる、いわゆる観光ルート(ロマンチック街道など)を中心としたドイツ解説ながら、分かりにくい神聖ローマ帝国時代などを要領よくまとめ、街道ガイドをかねた分かりやすいドイツ史の解説になっており、とても面白いものがあった。ただ、主に南ドイツ、ライン川周辺の紹介で、北ドイツやベルリンなどには触れられていないのが残念ではあるが。

以前世界遺産としてトリア(Trier)のポルタ・ニグラがテレビで紹介され、その町の名を知らなかったと書いたことがあったが、それら歴史的・観光的に著名な地域というのは、ドイツ音楽の関係ではあまり触れられることがなく、この本で読めたのは結構収穫だった。

その他、上述のヨーロッパものしり紀行は、短いコラムの集合ではあるが、一応テーマ的にまとめられていて、それぞれ面白く読め、勉強にもなった。

『イスラムものしり事典』は、宗教の紹介ではなく、現代イスラム教徒の生活と、そこに旅行に出かける際の注意など現実的な知恵、また、イスラム建築について詳しく、堅苦しくないイスラム入門になるのではなかろうか?

他にもフランス、スペインなどをテーマにした本も出ているようで、著者自身旅行ガイドとして現地に何度も足を運んだという背景があるようで、その点実感を伴った解説になっており、気軽に読むにもとても良い本だが、書物的な知識のつぎはぎではない点でもよいものだと思う。

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2012年4月17日 (火)

3月のライオン 羽海野チカ

美術大学の学生たちを主人公にした『ハチミツとクローバー』で知られる漫画家だが、少年誌に『将棋界』を舞台にした漫画を連載し、つい最近発売された巻でようやく7巻目になった。

プロの将棋界のディープな描写も迫真性が感じられて面白いが、主人公と親交を深める和菓子屋一家の描き方がとても興味深く、そこで餌をもらっている猫たちの描き方が何とも言えず楽しい。次第にシリアスないじめ問題を描き、その解決によるカタルシスももたらす。数年前、漫画大賞を受賞した作品ではあるが、息の長い連載で、数か月ごとの単行本の刊行が待ち遠しい。

題名は、英語のことわざの March comes in like a lion, and goes out like a lamb.  に由来するのだというが、作中のコラムか何かによると、3月が棋士たちにとってシビアな月であることにひっかけているとか。

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2012年4月16日 (月)

NHK 英語講座 ラジオ、テレビの感想

英語関係の全放送というわけではないが、NHKラジオとテレビの語学放送を録音したり、録画したりして、聞いたり練習したりしてみている。

これまで、自分に合いそうだと思われるものは、ラジオとテレビで以下の順だ。

ラジオ第2放送

  1. 攻略!英語リスニング : 難度は高いが繰り返して聞くことで実力アップ
  2. ワンポイント・ニュースで英会話:時事英語が身につく
  3. 英会話タイムトライアル:基本的な英語での会話の瞬発力(SPR)が身につく
  4. 実践ビジネス英語: 難度は一番高いが現代ビジネスに触れられる
  5. 入門ビジネス英語: 現代風の気の利いたビジネス英語に触れられる
  6. ラジオ英会話: 幅広いシチュエーションの日常会話で汎用的。

テレビ

  1. ニュースで英会話:ラジオの2のテレビ放送。詳しい解説付き。
  2. ABCニュースシャワー:英語字幕・日本語字幕、字幕なしで三回聞ける
  3. おとなの基礎英語:易しい英語だが、ストーリー性があり、思い出しに適している。
  4. テレビで基礎英語:ネイティブ的な発音を目指すのがちょっと疑問。
  5. 基礎英語ミニ:一風変わった入門編。
  6. トラッド・ジャパン:伝統的な日本文化の英語での紹介(舞妓、風呂敷など)
  7. Begin Japanology:英語による日本学入門?(山菜など)
  8. スーパー・プレゼンテーション:少々ハイレベル

老舗のラジオ英会話だが、高校の頃聞いていた感想と同じく、日本語が多すぎる気がする。対象とするシチュエーションも幅広く、逆にかえってポイントがしぼりにくい感じがする。利用方法によってはダイアログを丸暗記するなどして効果を上げている人もいるようだが、ラジオ放送を聞いて、会話をリピートしているだけの普通の勉強方法では、身につく実感が希薄だ。

ラジオという、まだ現役だがいうならばlegacy 的なメディア(といってもウェブ受信をしているのだが)に対して、語学講座のウェブサイトの方はこれまで利用したことがなかったのだが、今回アクセスしてみたらコンテンツも豊富で、ざっと眺めてみたところ、特にニュースで英会話のサイトなどはタイムリーで実践的で相当充実した使える内容になっているようだ。

NHK語学番組ホームページ

ニュースで英会話

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2012年4月15日 (日)

大河ドラマ『平清盛』は面白いが、視聴率が低いとは?

土曜日の天声人語欄に、梅と桜の開花期の話が載っていた。新潟育ちの堀口大學と岩手育ちの石川啄木を引いて、春は南から北へ移るにつれて開花期の差が小さくなるというような話題が書かれていたが、春はそのように緯線を上るだけではなく、等高線も上っていくことを書いてほしかったのは、信州生まれの感覚だろうか。標高の高い土地の多い信州では、春は下界の方から次第に上ってくる。

さて、テレビの視聴率ほどあてにならない数字はないのではと思うがいかに。この数字、何やら大層な権威を持たされ、通常はテレビに批判的なはずの紙媒体のマスコミも その信頼性にメスを入れることなく、相も変わらず紙面に視聴率ランキングを掲載している。

その視聴率が低いという理由で不調という形容詞付きで語られることが多いのが、2012年の大河ドラマ『平清盛』だが、私には十分面白い。

昨年の「江(ごう」は歴史ドラマとしてだけでなく、脚本、演出、演技自体の水準が低かったと思うが、今年の大河に面白さを感じない場合には、別の理由があるのではないのだろうかと思ってしまう。開始当初に兵庫県知事が画面が汚いとかのたまって、観光に支障が出るとかわけのわからない発言をしたが、贔屓する者にとっては、どうも『清盛』には偏った批判が多すぎるのではなかろうかと感じる。

清盛が大河で主要登場人物として登場したのは、はるか昔の『義経』、『新平家物語』、近年では『源義経』などだろうが、今回の大河は、主人公を美化しすぎる最近の大河の底の浅さに比べて、その点の不満も少なく、多面性のある人物として描かれている。

少し薄汚い風体だが活力に溢れた清盛や周囲の平家武者、源氏の武者たち。それをとりまく平徳子や頼朝の母、常盤御前などの女性たち、のちの西行法師の佐藤義清や、白河法皇、鳥羽上皇、崇徳天皇、待賢門院などや、保元で対立する藤原摂関家の面々、のちの信西等々、一癖も二癖もある多士済済たる登場人物たちの絡み合いが面白い。

この少々複雑な人間関係ドラマが、平家物語の前史である保元物語平治物語筋を知らない非歴史好きには把握しにくいのかも知れないが、これらの人々が引き起こす保元平治の乱こそ、親子兄弟を巻き込んだ複雑な悲喜劇であり、これこそ平家物語に至る助走(序奏)だったわけで、このあたりの描き方は実に面白く、毎回楽しみにしているところだ。

このように重要な登場人物が多いため、枝葉末節を整理しての単純化が難しく、分かりにくい面もあるかも知れないが、全体の4分の1が経過した最近までは、それでも助走的・状況説明的な部分であり、これからの清盛の活躍が本番だろう。(追記2012/04/29 源義朝の弟で、木曽義仲の父である源義賢が登場し、為義から源氏の家宝である太刀を譲りうけた。これがのちに、義朝の長男である悪源太義平との紛争の元になるのだろう。まだ為朝は未登場のようだし、この辺りになると登場人物がどのように取捨選択されるのか気になるところだ。)

かつて、俳優陣や脚本家、演出家には、視聴率が低くても、視聴者の評価が高く、番組終了後のDVDセットの売れ行きがよかったという朝ドラ「ちりとてちん」のような例もあったことだし、これら関係者にはめげずに最後まで質の高いドラマを作ってほしいものだと、律儀に受信料を払っている「視聴者にみなさん(皆様でないところがNHK的スタンス)」の一人からのお願いである。

関連記事:

2007年11月14日 (水) 西行と玉藻前

2005年1月17日 (月) 大河ドラマ 「義経」を見始める

2005年1月11日 (火)視聴率とNHK

追記 2012/04/28:

このような記事を書いたから余計そう思うのだろうが、このところあちこちでこの番組の低視聴率と、「いや面白い」というような意見を見たり読んだりするような気がする。特に下記のURLでも挙げた朝日新聞の「低視聴率」特集(4月21日)がきっかけになっているような気がする。この記事についてはいろいろと問題があるようで、これもひとつの朝日的バイアスだろう。およそ、マスコミの識者、街角コメント・インタビューは、ある編集方針のもとに都合のいい部分だけを切り取り編集して公表されるもので、他人の褌的なマスコミの程度を示すものの典型だと思う。

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/04/28/kiji/K20120428003135950.html

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/donna/20120427-OYT8T00654.htm?from=os4

http://www.asahi.com/culture/update/0421/TKY201204210140.html

http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1712.html

http://jidaigeki.no-mania.com/Entry/102

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2012年4月14日 (土)

Google のウェブ美術館

@nifty のbizmash! というウェブページが最近始まったようだが、その中の記事に ライフ・ニュース / これであなたも美術通? Googleアートで日本の美術館・博物館の所蔵品を鑑賞できる というのがあったので、見に行ってみた(4月12日のGoogle検索ページですでに宣伝されている。 日経BPには国内美術館参加の記事4/9)。

 

Google_art_project

ウェブ美術館はインターネットの初期から数多くあったけれど、今回のは結構インタラクティブで、実際美術館の中を見て回れるようなサイトもあり、また画像も精細で美しい。

ただ、やはり本物の持つ凹凸の分かるタッチや角度や光線によって色彩が生き生きと変化する様までは、当然ではあるが、再現はされえない。

たとえば、オルセー美術館のゴッホの自画像は、はるか昔に現地で実物を見てその色彩とタッチに圧倒されたのだが、ウェブではこんな風に見える。相当のアップまで可能なので、その荒々しくも絶妙なタッチが詳細にはわかるが、立体感は残念ながら得られない。絵画は平面的なものと言っても、このような作品では厚塗りの絵の具の効果はけっして無視できないものだと素人ながら感じる。現在の3Dは仕掛け絵本のような立体性なので、まだこのような微妙な凹凸の表現は無理だろう。

http://www.googleartproject.com/ja/collection/musee-dorsay-paris/artwork/self-portrait-vincent-van-gogh/479307/#ref=annotation

また、美術館の内部を移動しながらこんな風にも見える。
http://www.googleartproject.com/ja/collection/musee-dorsay-paris/artwork/self-portrait-vincent-van-gogh/479307/museumview/

この前テレビ番組で紹介していたが、内装が大幅に改装されて、現在のオルセーの内部はこんな風な暗色系の壁になっているらしい。

ウフィツィのレオナルドの受胎告知は、数年前国立博物館で実物を間近に見ることができたのだが、照明の加減かもしれないが、何かオーラのような輝きを放つものだった。

http://www.googleartproject.com/ja/collection/uffizi-gallery/artwork/annunciation-leonardo-da-vinci/324474/

この画像では残念ながらそこまでの感覚的な刺激は得られない。

すでにウェブ時代のため、発売をやめたMSのデジタル百科のエンカルタにこのようなインタラクティブなコンテンツはあったように記憶するが、現在はすっかり高速回線によるウェブの時代となり、ウェブでこのようなものが楽しめるとは!というところだろうか。

注意:上記日経BP ITPROの記事によると 

GoogleアートプロジェクトのWebサイトは、Web記述言語「HTML5」の新技術を利用しており、新技術に対応していないInternet Explorerで閲覧する場合は、無料のプラグイン「Google Chrome Frame」をインストールする必要がある。

とのことで、firefox11やWindows用のSafari 5.1.5 では問題なかったが、IE9.0だとこのようなメッセージが表示されてしまう。IE9.0が技術的に遅れていると言っているのかも。(しかし、一方では、このネット社会におけるウィルスやボットの危険性を認識していながら、その中でGoogleが開発しバージョンアップを繰り返しているAndroidOSを搭載したスマートフォンのセキュリティが脆弱すぎて、大量の個人情報が危険にさらされているという最近のニュースを読むにつけ、何だかな、という感じである。)

You’re missing out… Sorry, the Google Art Project uses technology that your browser doesn’t understand. Install Chrome Frame for Internet Explorer to improve your experience of using the web. It’s simple and only needs to be done once. Install Chrome Frame.

追記: Artist 別の索引はファーストネーム順だけしかないようなので、使いにくく感じる。

先の記事の フェルメールは、ヨハネス・フェルメール で Jの部で Johannes をスクロールして探し、Johannes Vermeer にたどり着くしかないようだ。

http://www.googleartproject.com/artist/johannes-vermeer/4127034/

残された作品が30数点、うち14点と結構多くの作品をここで見ることができるが、まだマウリッツハイスは登録されていないようだ。

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2012年4月13日 (金)

mp3の分割ソフト

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2012年4月 1日 (日) radika を活用してのNHKラジオ語学放送 で、mp3録音を活用し始めたが、このときできればいいと思っていた mp3をトラック分割できるフリーソフトが、完全に希望通りではないにしてもなんとか見つかった。

どうもトラック分割というのは、一つのファイルの中にindex情報のようなもの(Cueというらしい)が書き込まれて、部分部分を頭出しできるものだという固定観念があり、その方向で探していたのだが、なかなかそれにジャストフィットするような機能を持つものが見つからず、逆にトラックの初めと終わりの位置でファイルを分割するというものは何件か見つかった。

ただ、改めてよくよく考えなおしてみると、CDのリッピングでも楽章(トラック)ごとに1ファイルに分割されてmp3に変換されるのだから、トラック分けとはファイル分割とイコールでよいわけだ。それをプレーヤー側で頭出し的に使うということになるのだから。

フリーソフトだが、国産の Audio Editor と、どうやらドイツ製らしい mp3DirectCut があり、これらをインストールしてみた。特に 後者はマニュアルでの分割がやりやすく、前者は結合が軽快に使えるのがいい。

前者では、うっかり二つに分けてしまったラジオ録音を繋げてみたが、雑音も入らずきれいにつながった。

また後者で、先日録音したFM放送のムラヴィンスキー特集で、曲ごとにファイル分割をしてみたが、編集ポイント(ファイル分割の位置)を見つけ出して設定するのに少し時間はかかるものの、劣化もなくきれいに分かれてくれた。

参考サイト: MP3 音楽料理教室

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2012年4月12日 (木)

映画『シャーロック・ホームズ』

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最近の映画は、シリーズ化されることが多いのか、近日公開の前景気をあおるために、まだ公開されてそれほど時間の経っていない新作がテレビ放映されることが増えているように思うが、論議と話題を呼んだ『シャーロック・ホームズ』が先日放映され、3月の末に家族で楽しんだ。

http://www.cinematoday.jp/page/A0002531

映画の概要は、このリンクにある通りだが、昨年放送されて話題を呼んだBBC制作のテレビドラマシリーズ『シャーロック』とは違って、舞台設定はそのまま光と陰のコントラストが強いヴィクトリア女王治世のロンドンで、ちょうどタワーブリッジが建設中という場面が、時代設定的になるほどと思わせるものがあった。

屋上屋を架すような平凡な感想ではあるが、ホームズ役の容貌、体型や性格設定、演技は相当違和感のあるものだった。ストーリーは原作の登場人物を寄せ集めたパスティーシュもので、アクションシーンも一つの解釈としてはそれなりに面白かったが、知的で静謐なイメージはほとんどなかった。もっとも、原作も作品によっては、猥雑さや俗っぽさも感じられるものがあるので、そのような面を強調したのかも知れないが。グラナダのジェレミー・ブレットのホームズとは対照的だった。

音楽は、『シャーロック』の方がこの後で制作されたのだから、こちらがオリジナルなのだろうが、ジプシー(ロマ)風のツィンバロン風の音色が妙に扇情的なもので、とても印象的だった。

第2作を見たいかと聞かれれば、テレビで放送してくれれば、というところだろうか。

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2012年4月11日 (水)

無線マウス 使い始めたら便利で驚く

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狭いスペースでノートパソコンを使っているので、これまで有線式の光学マウスの長い1mほどのコードとUSB端子の飛び出しが結構じゃまだった。それに、7年も使っているせいもあるのか、パッドの無い場所での反応が最近特に悪く、だましだまし使ってきた(タッチパッドはよほどの場合でないと使わないので)。

最近、ガラステーブルや透明シート上でも使えるBlueLED式のマウスが人気なようで、2.4GHz無線方式のマウスも相当値段的にこなれてきたらしく、最寄の家電量販店の店頭には選べないほどの種類のマウスが展示されていて、あれこれ悩んだ末、バッファローコクヨサプライBSMBW05 という製品を先週金曜日の昼休みに購入した。

試しに勤務先で使用しているPCで使ってみようと、親指の先ほど小型のレシーバーをUSBソケットに挿入してみた。すぐにドライバーがインストールされたので、マウスの底面にあるスイッチを入れてみたのだが、あれこれいじってもポインタがまったく動かない。もちろん裏面のコネクトボタンを長押ししたり短く押してみたりしたのだが、改めてドライバを削除して入れ直しも試みたがうんともすんとも言わず、電池の残量も十分にある。あれこれ調べてみると無線の干渉が原因ということもあるらしいので、帰宅後早速自分のPCで試してみたが、まったく同じ症状。ネット検索してみても、初期不良以外はこのようなケースに該当はなかった。

そこで、昨日、火曜日に購入店の修理窓口に持っていったところ(クレームを付けにいくわけではないがこういうのは結構億劫)、まだ十分保証期間(6か月と短いが)内なので販売窓口の方に行ってもらえれば現品交換での対応になりますと言われ、PC製品を扱う窓口に行ってこれこれだと事情を話すと、やはり現品交換での対応になるとの回答だった。

不具合のあるマウスを、店頭係の人が展示中のノートPCにセットして動作確認してくれたが、やはりピクリとも動かず。一応コネクトボタンなどを操作してもだめ。次に店頭のまったく同じ品物を開梱して、レシーバーをセットしたところ、特にコネクトボタンを押さなくても一発でポインタが動作した。不具合品はやはり初期不良品だったようだ。

そんなこんなで、ちょっとした紆余曲折はあったが、ようやく火曜日の夜からは無線マウスを使ってみている。コードやプラグに煩わされることなく、マウスの動きも精度が高く、これまで乱反射などで動きが悪かった木の机の上でもまったく問題なく、思った位置にポインタが動いてくれる。宣伝文句ではないが、それこそ布や畳の上でも正確に動くのはすごい。

今はなんでもワイヤレス、無線ばやりで、充電まで無線化されるそうだと言ったら家族は驚いていたが、この便利さには抗しがたいものがある。

【追記】PCがBluetooth搭載ならばその機能を使えばいいのだが、普通の無線の場合PC側に専用のUSBレシーバーを付ける必要がある。現在のものは、ほんの2cmほど出っ張るだけの超小型なものなので、普段使いにはわざわざ取り外さなくても使えるのが便利だ。

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2012年4月10日 (火)

春の夕暮れ

春宵一刻価千金。

夕暮れに、一駅分歩いてみた。

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日はほぼ真西に没した。17時59分撮影。

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2012年4月 9日 (月)

鎌倉時代の執権連署は観桜したのだろうか? 金沢文庫と称名寺

昨日4月8日(日)は、肌寒くはあったが、雲がほとんどない晴天で、絶交の花見日和となった。

こちらに越してきてから、比較的近所の桜の名所で花見を楽しんではきたが、三溪園や称名寺といった名所旧跡には訪れたことがなかった。昨年3月11日の大震災と大津波の前に、運慶展が称名寺に隣接する金沢文庫で開催されていて、それを見に行くつもりでいたのだが、大震災の影響もあり、ガーラ湯沢への春スキーの予約と同じくその予定も立ち消えになっていた。

そこで、今年の花見は、称名寺に行くことにした。司馬遼太郎の街道をゆくシリーズの『三浦半島記』は、週刊朝日連載中から読んだ記憶があり、こちらに越して来てすぐの職場の江の島鎌倉での忘年会の折に、本屋で文庫本をもとめて読んだものだが、この本の中に、金沢文庫のことが最大限の賛辞をもって紹介されていた。それ以来ずっと行こう行こうと思いつつ、なかなか訪れることをしないでいたが(近所の金沢動物園には行ったことがあった)、子どもたちに、金沢実時のことを話してもわかるようになったこともあり、ようやく機会が巡ってきたというところだろうか。

(通勤路の桜は満開)

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横浜駅で京浜急行に乗り換え、三崎口、逗子方面の列車に乗り込むと、金沢文庫駅まではほんの20分ほど。

金沢文庫駅からは、横浜市内によくある住宅が密集した狭い道路を金沢文庫・称名寺の看板を見ながら歩くと、称名寺への花見客らしい人たちが結構歩いていた。10分ほど歩くと、金沢文庫への近道の看板が出ており、そちらに進むと、県立金沢文庫の裏門側に出た。そこで、花見の前に展示を見ることにして、中に入ってみた。大人250円、高校生100円、中学生以下無料。鎌倉を紹介した古文書や江戸、明治時代の物見遊山用の絵地図などが展示されていたが、鎌倉が武家の古都として有名になったのは、徳川家康の江戸開府以降で、徳川家が源氏の末裔を名乗って将軍宣下を受けてからということだ。

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前述の司馬遼太郎の旅行記にあったように、この金沢文庫は小山を隔てて称名寺と接していて、その間を短いトンネルが繋いでいる。中世にも隧道があり、遺跡として保存されていた。これは称名寺のような大寺院は火災に遭う可能性があるということで、貴重な書籍を火災から守るための配慮だったという。さて、そのトンネルの向こうには桜と池の姿が望まれていた。

(称名寺の浄土庭園)

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平泉の毛越寺にも浄土庭園の遺構とされる池が残されているが、称名寺の庭園は調査復元されたものとのことで、池の中央のアーチ橋を渡り、金堂に参詣できるようになっており、周囲を巡ることもできる。桜の木は多くはなかったが、風情のある風景だった。鎌倉初期の西行法師の桜の和歌は有名だが、往時の鎌倉武士達も観桜の宴を開いたものだろうか?

うらうらと照れる春日に照らされた池の周りをそぞろ歩き、少し山際に入ると鶯が鳴き始めていた。軽食を摂ってから、久々に八景島の水族館に行き、お目見えしたジンベイザメでも見ようかということになり、新交通システムのシーサイドライン「海の公園柴口駅」に向かうことにしたのだが、案内看板に頼って東に進んでいったところ、途中の交差点で南に折れるのに気が付かず、金澤園という料亭の前を通り、トンネルを通ってどんどん狭い道の方に進んでしまい、付近にあったコンビニで地図を確認したところ柴漁港の方に迷い出てしまったらしい。ここからは目的の駅まで500mほどと見当をつけ、歩いているとプーンと天ぷらの香りがする。天ぷら料理の店?と思って少しあいたゲートを入ると小さい漁港のようでこれが柴漁港らしい。見ると一般客も特売所に大勢ならんでいる。見回すと穴子の天丼を提供している食堂があり、やはり列ができている。軽食を食べた後だが、当初500mの予定が1km以上歩いたこともあり、お昼をここで食べることにした。

(穴子の三色丼 900円なり)

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近海の獲れたての穴子を天ぷらにしてくれたもので、ほくほくと柔らかく美味しい天ぷらだった。目的の駅はここから数百メートルのところにあったのだが、たまには詳細な地図のない迷い道も面白いものだった。天丼を注文するお客が多く、約10分ほど番号札で待った。我々が注文してから10人ほどで、穴子が終わったとのことでオーダーストップとなった。ここでのんびりと休み時間を結構費やしたこともあり、八景島は別の機会ということにしたのだった。帰路、シーサイドラインに乗ると、車内の広告に、ちょうど食べたばかりの「小柴のどんぶりや」が載っていた。土日休日のお昼時だけ漁協が営業している食堂とのこと。

三浦半島関係記事:

2005年5月16日 (月) 観音崎県立公園を訪れる

2006年10月 9日 (月) 横須賀で戦艦三笠を見学し鮪を食す 

2007年2月 4日 (日) 横浜金沢自然園にて

2007年4月30日 (月) 観音崎県立公園で磯遊び

2007年5月17日 (木) 横浜市 金沢動物園(2月4日を訪問記を5月にまとめてアップしたもの)

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2012年4月 8日 (日)

「真珠の耳飾の少女」が6月に3回目の来日予定

2007年10月 2日 (火) 映画『真珠の耳飾りの少女』(2003年イギリス) は、アメリカ人女優のスカーレット・ヨハンソン(北欧人だと思っていたらアメリカ生まれのアメリカ育ちらしい)が少女に扮した映画を見ての記事だったが、東京都美術館の改装に合わせてこの6月30日にフェルメールの「青いターバンの少女(真珠の耳飾の少女、北のモナリザ)」がやってくるのだという。

4月5日(木)の朝刊の全面広告で、女優の武井咲(えみ)がその有名な名画の少女に扮した姿を撮影した公式ポスターがどーんと掲載されていて、目を引いた。

公式サイトは、http://www.asahi.com/mauritshuis2012/ で、

新聞に掲載された公式ポスターも見ることができる。

もともと光学機器が発達していたフェルメールの時代だったので、フェルメールが当時のカメラ・オブスキュラを使っていたのではないかと想像され、その光学的な描き方の細密さが特筆されることから、現代のカメラを用いて、フェルメールの絵画を再現してみようという試みは、以前NHKの番組で写真家の篠山紀信が試みていて結構長い番組として放送されていたのを思い出した。今回ももしかしたら、篠山紀信が関係しているのだろうか?

その番組だが、実際にこの有名な少女の扮装をさせた女性を、光源の位置や明るさなどを加減しながら、実際に写真に収めてみると、瞳の位置がフェルメールの原作とはどうしても異なったり、また耳の真珠の光沢も現実の光線では再現できない、というような結論だったと思う。

如何にフェルメールの作品が写実的に見えても、絵画は事実を単に写すのではなく、時間の経過や複数の時間も、光線の角度や移動も含めて、複合的に画家の目と筆によって合成され、創造されたものであることがよく分かった番組だった。

最近では、生物学者の福岡伸一が、フェルメールの絵画に興味を持ち、パソコンに取り込んだ作品の色彩補正を行っているような番組もあるなど、フェルメールに関してはこのところずっと世間の注目度は高いままのようだだ。

さて、マウリッツハイスの可憐な少女は、これが三度目の来日ということだが、この少女の前に、ベルリンの真珠の首飾りの「少女」も初来日するという。(こちらは、私には少女には見えない。いわゆる「婦人」というのが適当に思えるのだが。)

きっと、大人気で大混雑になることだろう。

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2012年4月 7日 (土)

吉田秀和 名曲のたのしみ 

【訂正】

お恥ずかしいことに、土曜日の夜9時から10時に本放送があり、その再放送が木曜日の午前10時から11時ということに気がついた。

ラフマニノフの18回目は、今日土曜日の夜9時から放送される。

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ラジオ英語を再開して、radikaの一覧性のある膨大な番組表を見ていたら、いつの間にか「音楽の泉」がFM放送に移動になって、それも土曜日の朝6時からの放送になっていたのに気付いた。それでは、私が高校時代に愛聴していた毎週日曜日の朝のFMの「名曲のたのしみ」(当時はモーツァルトだった)はどうなったのだろうか、と調べてみたら、なかなか見つからなかったが、とうとうなんと平日の木曜日に放送されているのが確かめられたので、予約録音をしてみた。聴取しにくい時間帯に移動になったものだ。(朝日新聞のクラシック音楽担当の吉田純子記者が、N響アワーの終了や、かつての芸術劇場などの終了など、NHKのクラシック音楽離れに苦言を呈していたが、FMの名物番組もいつの間にかこんな時間帯になっていたとは!)

今度の放送は、NHK FM 4/12(木)の午前10時から11時まで (以下番組表データのコピペ)

名曲のたのしみ 吉田秀和 - ラフマニノフ その音楽と生涯 -(18)
「ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30」 ラフマニノフ作曲
(40分20秒)
(ピアノ)マルタ・アルゲリッチ
(管弦楽)ベルリン放送交響楽団
(指揮)リッカルド・シャイー
<フィリップス PHCP-5352>
「ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30から 第3楽章」
ラフマニノフ作曲
(11分26秒)
(ピアノ)セルゲイ・ラフマニノフ
(管弦楽)フィラデルフィア管弦楽団
(指揮)ユージン・オーマンディ
<ビクター BVCC-5115>

ちなみに、今週4/5(木)の放送は、
名曲のたのしみ 吉田秀和 - 私の試聴室 -
「“ダマスクスのヨハネ”作品1」       タニェエフ作曲
(22分48秒)
(合唱)モスクワ室内合唱団
(管弦楽)ロシア・ナショナル管弦楽団
(指揮)ミハイル・プレトニョフ
<グラモフォン UCCG-1049>
「交響詩“魔の湖”作品62」         リャードフ作曲
(6分25秒)
(管弦楽)サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団
(指揮)アントニオ・パッパーノ
<EMI TOCE-90197>
「交響曲 第1番 ハ長調から 第1、第4楽章」バラキレフ作曲
(22分29秒)
(管弦楽)フィルハーモニア管弦楽団
(指揮)エフゲーニ・スヴェトラーノフ
<HYPERION CDA66493>
というものだった。

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2012年4月 6日 (金)

朝の桜、夕の桜

今週は、コンパクトデジカメ(コンデジ)を通勤鞄に入れているので、通勤路の写真をちょっと撮影してみた。

朝の桜 4月5日午前8時6分

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夕の桜 4月5日午後6時5分

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通勤路にある桜の木。月曜日には綻び始めたが、昨日、今日の暖かさで一気に咲き始めた。

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2012年4月 5日 (木)

尿酸の排出は腸からも。それが低下? (痛風の原因が新たに確認?)

「ABCG2遺伝子が変異し、尿酸の排泄機能が低下した場合は、腸管からの尿酸排泄機能が低下することが分かった。腸管などからの尿酸排泄が減少することで引き起こされる高尿酸血症として、新たな病型分類である「腎外排泄低下型」の概念を提唱している。」(医療介護CBニュース)

というのが今回研究の要旨のようだ。その意味で読売新聞の記事だけが少しニュアンスが異なるなと思ったが、英文のNature Communications で論文を確認して、Figure4の模式図を見ると、あながち読売新聞の解説も間違いではないようだ。同じような記事でも、力点の置き方で印象が異なるものだ。

新タイプの診断が容易にできて、そのタイプ特有の対症・対因療法が提示されるなど、痛風持ちに明るいニュースであればいいのだが。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=56805

痛風の発症、腸管の排出機能低下も影響  

痛風の原因となる高尿酸血症の約3割は、腸管(小腸)の排出機能が低下して引き起こされることを東京大、東京薬科大などの研究チームが突き止めた。

腎臓にばかり目を向けてきた従来の考えに見直しを迫るもので、新しい治療薬の開発に道を開く成果という。

英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに4日掲載される。

チームは患者644人の尿を調べ、痛風原因遺伝子として知られる「ABCG2」が高尿酸血症に大きく関与していることを確認した。同じ遺伝子を操作して症状を再現したマウスで詳しく調べた結果、こうした症状のマウスでは、腎臓から尿酸を排出できても、腸管から便への排出機能が半分以下に減少、尿も含めた排出量全体として約2割減ってしまうことがわかった。

高尿酸血症は現在、腎臓の尿酸排出能力が低下する「排泄(はいせつ)低下型」と、体内で尿酸を多く作り過ぎる「産生過剰型」に分類されており、その混合型も多い。

今回の結果で、産生過剰型の多くは尿酸を作り過ぎるわけではなく、腸管の機能低下が原因と考えられるという。 (2012年4月4日 読売新聞)

http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012040301002296.html

痛風、腸からの尿酸排出も重要 新たな仕組みと見解発表

激しい関節痛を起こす痛風の発症は、原因物質の尿酸を尿から出す機能だけでなく、腸から排出する機能が低下することも一因との新見解を、東京薬科大や防衛医大などのチームが3日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。

痛風は、尿酸が体内で作られすぎたり、体外にうまく排出されなくなったりして、血液中の尿酸の濃度が高くなる「高尿酸血症」が続くと発症する。これまで、排出は腎臓だけが調整していると考えられてきた。

チームの市田公美東京薬科大教授は「原因遺伝子を対象にする新しい治療法の開発につながる可能性がある」と話している。 2012/04/04 00:00   【共同通信】

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120404/k10014195551000.html

痛風の発症 腸の働きが影響か

4月4日 5時30分

関節が激しく痛む痛風は、腎臓が尿酸と呼ばれる物質を排出できなくなるなどして起きるとされてきましたが、腸の働きが大きく影響しているとする研究結果を東京薬科大学などのグループがまとめました。新たな予防法や薬の開発につながる可能性があるとみられています。

痛風は、尿酸と呼ばれる物質が体内にたまり、関節に激しい痛みを引き起こす病気で、患者は全国で80万人に上ると推定されています。東京薬科大学と防衛医科大学校、それに東京大学のグループは、これまでに特定した尿酸を体から排出するたんぱく質が、全身でどのような役割を果たしているか調べました。マウスの実験で、このたんぱく質を作り出す遺伝子の働きをなくしたところ、尿酸を排出する機能は腎臓では変わらなかった一方で、小腸や大腸で大きく低下することを確かめたとしています。

痛風の原因となる尿酸は、ほとんどが腎臓と腸によって体の外に排出されますが、腸では1つの遺伝子の働きをなくしただけで尿酸の排出量が低下し、体内にたまったことから研究グループでは痛風の発症には腸の働きが大きく影響していると結論づけています。

研究に当たった東京薬科大学の市田公美教授は「痛風に腸が深く関わるということは、これまで考えられていなかった。新たな予防法や薬の開発につながる可能性がある」と話しています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012040400007

高尿酸血症に第3タイプ=小腸での排せつ機能低下-東京薬科大など

関節に激痛が走る痛風を引き起こす高尿酸血症はこれまで、腎臓からの尿酸排せつ機能が低下するタイプと体内で尿酸が過剰に生産されるタイプが知られているが、小腸など腸管からの排せつ機能が低下する第3のタイプがあることが分かった。

東京薬科大や防衛医科大、東京大などの研究チームが3日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。

大阪府高槻市のみどりケ丘病院と東京慈恵会医科大付属病院の男性患者約640人を対象として、尿酸を尿や便に排出するたんぱく質「ABCG2」を作る遺伝子を調べた成果。新タイプは「腎外(腸管)排せつ低下型」と名付けられ、患者の体質に合わせた治療薬や予防法の開発につながると期待される。(2012/04/04-00:16) 時事通信

http://news.cabrain.net/article/newsId/36964.html;jsessionid=CE3A2F4660806ECDCF22626913238107

高尿酸血症を引き起こす新たな原因を発見

医療介護CBニュース 4月4日(水)0時0分配信

東京薬科大の市田公美教授や防衛医科大の松尾洋孝講師、東大医学部附属病院の高田龍平助教らの研究グループは、生活習慣病の一つである高尿酸血症について、尿酸の排泄に働く「尿酸トランスポーターABCG2遺伝子」の変異による腸管からの尿酸排泄機能の低下が発症の主要な原因の一つとなっていることを発見し、3日付(日本時間4日)の英科学雑誌「Nature Communications」(オンライン版)で発表した。

同グループによると、従来は腎臓のみが尿酸の排泄を制御し、血清尿酸値に強く影響を与えていると考えられていた。腸管からの尿酸排泄の重要性が示されたことで、新たな視点からの予防や、治療薬の開発につながることが期待されるという。

今回の研究で同グループは、ABCG2遺伝子の尿酸排泄機能の低下が高尿酸血症を引き起こすメカニズムを検討。みどりヶ丘病院(大阪府高槻市)、東京慈恵会医科大附属病院(東京都港区)の高尿酸血症患者644人を対象とした遺伝子解析と、遺伝子改変動物を用いた解析を行った。その結果、ABCG2遺伝子が変異し、尿酸の排泄機能が低下した場合は、腸管からの尿酸排泄機能が低下することが分かった。 同グループは今回の発見を踏まえ、腸管などからの尿酸排泄が減少することで引き起こされる高尿酸血症として、新たな病型分類である「腎外排泄低下型」の概念を提唱している。

痛風関連記事:

2004年6月18日 (金) テレビ

2011年7月26日 (火) 尿酸値とメタボ

2011年8月17日 (水) 痛風の痛みはきつい

2011年9月27日 (火)
最近肉や魚をほとんど食べないのでマクロビオティックに近い食事になってきている

2011年10月17日 (月) 痛風のその後

2011年12月26日 (月) 5ヶ月継続した食餌療法と健康診断結果

追記:2012/04/22

高尿酸血症と腸管排出について 医師の方が書いたブログ記事を発見した。

尿酸排泄促進剤は、
日本では痛風治療のボス的な先生方のお奨めもあって、
非常に多く処方されていますが、
アメリカでは薬自体が使用されていないように、
世界的にはあまり使われている薬ではありません。

つまり、

高尿酸血症であれば、
その原因が何であれ、
治療薬としては尿酸合成阻害剤を使用する方が、
世界的には一般的な治療なのです。

という気になる指摘があった。私が以前処方されたのは、排泄促進剤だった。

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2012年4月 4日 (水)

またしても春の嵐

4月3日 夜9時前。

猛烈に発達した低気圧に吹き込む風で、暴風と大雨に見舞われている。暴風圏の大きさでは、超大型台風並みということで、昨年9月21日に襲来した台風15号を思い出す。

あの時は、勤務先からの帰宅勧告が1時間ほど遅く、乗っていた列車が途中駅で運転中止になりそうになり、同僚の中には帰宅困難になった人もいたほどだったが、今回は気象庁やマスコミも昨日から大荒れ予報を繰り返し流したこともあり、帰宅勧告が1時半ごろには出て、最寄の通勤電車が運転取り止めになる前に帰宅できた。

現在21時前だが、風速はピークを迎えた感じで、通勤路線は軒並みストップしているようだ。

次男の通う学習塾は、ちょうど春期講習の最終日になるのだが、暴風波浪警報が発令しているにも関わらず、講習中止の連絡が無く、自主的に危険と判断して出席を取りやめた。マスコミが盛んに外出を避けるように呼びかけていたのだが、もし出席していれば風が一番吹き荒れる時間帯に帰宅することにもなりかねなかったので、まあよしとしよう。

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2012年4月 3日 (火)

MS の無料セキュリティソフト

(香り始めた沈丁花)

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Microsoft Security Essentialsというものがあるということを最近知った。

結構使えるものらしいが、知る人ぞ知るといったもののようだ。

サイト
http://www.microsoft.com/japan/athome/magazine/special/SecurityEssentials/default.aspx

レビュー サイトの情報によれば、相当軽いらしい。ついつい使い続けているマカフィーは相当重いソフトなので、XPマシンにはライセンスが3台分あるためマカフィーを使ってはいるが、こちらを試してみてもいいかも知れない。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/special/20091211_334911.html

http://lhsp.s206.xrea.com/misc/antivirus-free.html

http://securitysoft.asia/index.html

http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1010/18/news093.html

http://gigazine.net/news/20111014_anti_virus_comparatives_detection_aug2011/

その一方で、日本のアプリケーシュンソフトの雄(だった)ジャストソフトも無料セキュリティを提供中とのこと。ただし、無料版は広告画面がわずらわしいらしい。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1202/15/news098.html

http://www.just-security.com/

http://gigazine.net/news/20120215-just-internet-security/

http://bto-pc.jp/btopc-com/repair/just-internet-security.html

(綻び始めたソメイヨシノの蕾)

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2012年4月 2日 (月)

セザンヌ展 国立新美術館(六本木)と列車カレーのナイアガラ(祐天寺)

日曜日は、土曜日の暴風雨一過の晴天に恵まれ、ようやく桜の蕾も綻び始める陽気となった。

2012cezanne_2 3月中旬まで渋谷でやっていたフェルメール展にうっかり行きそびれてしまったので、今回は新聞店からもらった国立新美術館のセザンヌ展のチケットを無駄にしないようにと、初めて六本木に出かけることにした。

東横線経由の地下鉄日比谷線で気軽に行ける場所ではあるのだが、六本木というと、古臭い先入観だが、不良外人とか成金趣味的なマイナスイメージもありこれまであまり縁がなく、立ち寄ることがなかったので初見参。

国立新美術館もすでに開館5周年で、このセザンヌ展はそれを記念してのものらしい。

六本木に行く途中、以前からテレビ番組で数多く紹介されている祐天寺駅が最寄りの鉄道好きには有名なカレーショップ「ナイアガラ」でお昼を食べようということになり、東横線を途中下車した。祐天寺駅の東口からほんの一分ほど歩くと、外壁にD51の前部がはめ込まれ、数多くの鉄道グッズがディスプレーされたお目当てのカレー屋があった。カレーの味は素朴な感じだったが、模型列車が水や料理を運んだり、座席が列車座席を移設したものだったりで、テツには相当楽しめる店だった。老店主も愛想よく、テツの香りがしたのだろう、我が家の息子たちに鉄道帽子をかぶせて記念撮影してくれたりもした。 

(ナイアガラ入口)

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日比谷線の六本木駅の改札を出て駅構内を大江戸線の同駅方面に向かい、そこからやはり5年ほど前に新開発された高層ビル街(東京ミッドタウン)の地下を抜けて、さらに10分ほど歩くと、政策研究大学院大学とかの隣に、未来的な外観の国立新美術館が鎮座ましましていた。

セザンヌ一色かと思ったら、巨大なスペースを持つ建物で、他の展示エリアでは、別の現代作家の個展や、アンデパンダン展といったような催しもやっていて、常設展示が無いこの美術館(貸しホール?)の特色が如実に出た展示だと感じた。セザンヌがいい意味でも悪い意味でも相対化されてしまっている!(セザンヌ展は6月までだが、一部会期が重なるエルミタージュ美術館展も開催予定だ。)なお、中学生以下は無料なのは全会期を通じてだが、高校生も4月8日(日)までと、4月14日(土)以降、30日(月・祝)までの土・日・祝日は無料(要学生証提示)とのことで、家族全員無料で贅沢な国立施設での展覧会を堪能できた。

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3月28日に展覧会が始まったばかりの最初の日曜日でもあり、もっと混雑しているかと思いきや、意外にそれほどでもなかった。以前我が家でも見に行ったブリジストン美術館のルノアール展や、国立博物館のダ・ビンチ展、阿修羅展などと比べると、混雑度合ははるかに少ないように感じた。セザンヌは難解というわけでもないが、玄人好み的なところもあるのだろうか。ゴッホやルノアールなど超有名な画家に比べて、ごく一般の認知度・人気はそれほど高くないのかも知れない。

セザンヌの作品を世界中から集めたとのことで、フランスのオルセーはもちろん、アメリカ、オーストラリア、日本、モナコ、ロシア(エルミタージュ)などからの出展があり、初期の父親の別荘を飾った壁画(四季 1860-1861年)をカンバスに移したものから、最晩年のサン・ビクトワール山(1902年)、絶筆の一つの庭師ヴァリエ(1906年)まで網羅されていた。

(新美術館内部)

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追記:出口では、お土産が売られていたが、ほしいものはなかった。カタログも買わなかった。アンケートにも書いたのだが、作品を照らす照明の位置が私の視線に合わないのか、正面に立つと特にガラスが嵌った作品では、そのガラスに反射してひどく見づらいものが多かった。少し斜めからみると反射は和らいだ。とはいえ、その一風変わった照明のため、厚塗りの絵の具や色彩の変化などを感じることもできた。

内覧会参加者の方のブログ掲載の会場内の様子

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2012年4月 1日 (日)

radika を活用してのNHKラジオ語学放送

今日から4月。官庁や会社の新会計年度であり、学校の新学期だ。東大などがグローバルスタンダードだか何だか秋入学を開始しようと盛んに動いているようだが、あまり本質的な問題ではないように思う。公用語を英語にしようというような運動と似たり寄ったりの浅薄なもので、社会的な混乱のほうが大きいのではなかろうか?そのような形の変更よりも、問題は中身ではないのか?

ヨーロッパではメイストームという春の嵐があると聞くが、昨日は朝から雨風が激しく、まさに嵐の一日だった。これで満開の梅もだいぶ散ってしまったことだろう。梅と桜が同時に咲くのは、信州の標高1000mを超す高冷地では北海道やヨーロッパ並みにあたりまえだが、この南関東で梅と桜の共演直前まで行ったというのは、それだけ今年が寒かった証拠だろう。

さて、以前見つけてインストールした radika というインターネットでのラジオ放送録音ソフト。今までほとんど使って来なかった。金曜日の昼休みに本屋に立ち寄るとこの新年度からのNHKの語学講座のテキストが平積みになっていたのを見つけた。英語のReadingとWriting、翻訳は毎日業務で扱っているのだが、ConversationやDiscussionとなると相当錆びついてしまっているのを自覚しているので、久々にやってみようかと思い立った。そこで、ビジネス向けのNHK英語講座テキストを5冊もまとめて買ってきた。

NHKテキスト2012

実践ビジネス英語
攻略!英語リスニング
入門ビジネス英語
ラジオ英会話
英会話タイムトライアル

このうち、中学2年で続基礎英語を終えた後、ラジオ英会話を高校まで続けてみたが、基礎英語シリーズと比べて英会話シリーズはあまり身にならなかったので、大学以来英語はラジオ語学からは離れてしまっていた。(フランス語はラジオで習ったのだが。)

何が問題かというと、講師が日本語を用いて先に説明をするというスタイルがよくないように思う。日本人の英語講師がペラペラ日本語で説明して分かったつもりになっても、結局残るのは日本語だけのように思う。このあたりが難しいことだろか。

この5講座の中で続けて意味がありそうなのを選んで継続してみたい。

radika だが、試しに起動して、直近の番組を予約録音してみたところ、問題なくmp3でファイル化されていたので、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)にコピーして聞いてみたところ、ラジオ特有のノイズもなく、クリアな音質で聞くことができることが確かめられた。

早朝や昼間の放送が多いので、PCを立ち上げっぱなしでおいておくのもよろしくないと思い、スリープモードから自動起動して、録音後はスリープモードに戻るように設定したいと、このrasdikaとPCのコントロールパネルの電源の設定をしようと、調べてみた。

http://mineblog.at.webry.info/201109/article_3.html のサイトが参考になった。

以下の手順で「スリープ解除タイマーの許可」と「ハイブリッドスリープを許可する」の設定を変更してお試しください。

 1.コントロールパネルの「システムとセキュリティ」→
   「電源オプション」を開きます。
 2.選択されている電源プランの「プラン設定の変更」→
   「詳細な電源設定の変更」を開きます。
 3.スリープの横の「+」マークをクリックし、
   1)「スリープ解除タイマーの許可」を「有効」にします。
   2)「ハイブリッドスリープを許可する」を「オフ」にします。
 4.「OK」ボタンを押します。

【追記: 詳細な電源設定の変更のスリープのところで、次の時間が経過後休止状態にするのオプションで、バッテリ駆動、電源に接続ともに「なし」にしておく必要がある。そうでないと、設定時間が経つと休止状態になってしまい、予約時刻になっても復帰しないからだ。】

これで、スリープからの自動録音スタートが確認できた。まだradikaの設定上試してみないと分からないところが多いが、とりあえず環境は整った。

DAPにムーブして再生。ただし、早送り、早戻し機能がハード上なく、また音声データにトラックがないのでスキップできずそのまま聞くことになる。

mp3ファイルにトラック情報(トラックに分割)設定ができればいいのだが。

十分実用性がありそうなので、子どもにも基礎英語3を勧めてみようと思っている。

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