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2012年4月30日 (月)

遥かなるはしばみの実

「銃・病原菌・鉄」の補遺の日本についての翻訳(非公式)を読んでいたら、思い出したものに、「はしばみ」の実がある。

そのまま生で食べられる野生のナッツで、西洋のヘーゼルナッツ(Wikipedia) の近縁種なのだという。

小学生の頃、住んでいた村の小学校の通学路の南方に見える小山の頂上に稲荷社があった。その小山の神社への参道とも言えぬほど狭い登山道の周囲は、カラマツも植樹されず大木は相当昔に伐採されたのだろう、灌木の茂みで、そのほとんどが「はしばみ」だったようだ。

年に一度のお祭りがあり、誰と誘い合って行ったのだったろうか、頂上の神社まで参道の周囲に色とりどりの色紙が飾られ、その間を縫って神社にお参りしたのを思い出す。その行きだか帰りだかに、実っていたはしばみの実を食べた記憶があるので、おそらく秋の日だったのだろう。

もちろん砂糖のような強烈な甘さではないが、カリコリとした触感とあいまった青臭みをまとったほのかな甘みが感じられ、子供心にもとても美味だった記憶がある。少年の日のかすかな思い出である。

WIKIPEDIAではアジア東部に自生していると書かれているので、おそらく遥かなる縄文人たちも貴重なナッツとして他の木の実とともに食料にしていたのではなかろうかと思い、この本の補遺と昔の記憶がつながったのだった。

ところで、各種のドングリやオニグルミ、栃の実、栗の実は、縄文ナッツとして取り上げられることが多いが、はしばみについてはあまり読んだことが無いように思う。ドングリや栃の実は相当根気と技術を要する処理をしなければ食べられるものではなく、またクルミも現在の菓子シグルミほど実の量が多くない。その点、はしばみの実はそのまま生食できるので、とても貴重なナッツだったのではなかろうか?

セイヨウハシバミの同属異種であるハシバミ(榛、英語名:Asian Hazel)やツノハシバミ(角榛、英語名:Asian Beaked Hazel)の実も、日本などでは同様に食用とされる。しかし、セイヨウハシバミの知名度と消費量に比べれば、至極ささやかな利用ではある。

はしばみの実関連のブログなど:

なお、榛の木(はんのき) は、こちらの画像 http://pub.ne.jp/tetraodon/?navi_id=26639 の通り、「カバノキ科の落葉高木。各地の山野の湿った所に生え、水田の畔に植えて稲掛け用としたり、護岸用に川岸に植えたりする。高さ一五メートル、径六〇センチメートルに達する。」 (Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition)  Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版) 小学館 1988)という喬木だが、「はしばみ」も漢字では、榛 と書くため少々紛らわしい。

はしばみ(榛):カバノキ科の落葉低木。北海道、本州、九州の日当たりのよい山野に生え、ヨーロッパでは果実を食用にするため近縁種を栽培している。高さ三~五メートル。葉はほぼ円形で先が急にとがり長さ約一〇センチメートル、縁に浅い欠刻があり、さらに細かい鋸歯がある。雌雄同株。春、葉に先だって枝先に黄褐色の雄花を尾状花序に密生し、その下部に紅色の雌花を上向きにつける。果実は球形で堅く、下部は葉状の二枚の総苞につつまれる。漢名、榛。(Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition)  Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988)

はしばみの実の画像 http://blog.kirinkan.biz/2008/09/2008_4.html (岩手の方のブログのようだが、亜寒帯の寒さに強い植物のようだ。)

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