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2012年7月12日 (木)

クレンペラー/フィルハーモニア管の モーツァルト 交響曲第40番、41番

6月に購入してからなかなか記事にできなかったが、クレンペラーのモーツァルト後期交響曲集で一番気に入ったのは、第41番の「ジュピター」だった。

第40番は、有名な第1楽章の第1主題を意外にレガートで歌っているのが印象に残った。モダンオーケストラながら、録音上のバランスとして木管の活躍がよく収録されているクレンペラーの一連の録音なので、これまでのクレンペラーの音楽と同様、重々しい音楽にはなってはおらず、解釈にも違和感は感じなかった。落ち着いた雰囲気の悪くない演奏だった。

第41番。これは、文句なく素晴らしかった。これまでの「刷り込み」もあり、LP時代から聴いてきたベーム/BPOの引き締まった厳格で品格の高い演奏の録音が長い間自分のリスニングの基準となってきたが、その録音のためか解釈のためかLPもCDもオーケストラの響きが少々こじんまりと痩せているように聞こえるところが小さい不満だった。

その点、クレンペラーの「ジュピター」は、壮大さと緻密さを共存させるクレンペラー様式によって、自分にとってのこの交響曲の印象は一新されたような衝撃を受けた。

第1楽章の壮麗さはもちろんのこと、ベーム/BPOの場合には両端楽章に比べて少し影が薄かった第2楽章や、少々物足りなかった第3楽章も十分に満足できる充実度を示し、ことに対位法的な書法が目覚ましいフィナーレは、まさに面目躍如で、特に右からよく聞こえる第2ヴァイオリンの活躍により、音楽の立体的な構造が目に見えるように聞こえてくた。

実際、あまりの素晴らしさに、太陽系儀でさまざまな惑星が太陽を周回するようなこの音楽が、リヒャルト・シュトラウスがこのコーダについて語ったように、永遠に続いてほしいと思うほどだった。

クレンペラーは、若い頃からこの「ジュピター」を得意にしてきたという。晩年のこの録音なその素晴らしい成果の一つだと思った。

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