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2013年10月17日 (木)

「夏の風の神パンの加護を祈るために」(ドビュッシー、アンセルメ編曲)

西空の虹ぞ野分の吹き返し

 台風26号の風吹き荒れる空に大きな虹がかかった。写真を撮ったが、あまりにも淡くてうまく映らなかった。

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 この台風は、過去10年で最大級とのことで、特に風に用心していたが、数年前まで三原山の噴火で全島避難を余儀なくされていた伊豆大島では、観測史上最大級の豪雨で大きな被害が出た。災害警報、避難指示の仕組みの抜本的な見直しが強く望まれる。判断指標として、観測地点数よりも、割合と規模に重みをより一層掛けるべきではなかろうか? 

 朝の交通は大きく乱れた。8時頃までには雨は上がったのだが、暴風警報は11時過ぎまで解除されなかったため、高校も休校になった。勤め先では、公共交通の状況と各自の安全を判断して出勤という指示だったので、最寄のJRの運転具合を見て、いつもより30分ほど遅く家を出た。

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さて、このCDは、以前から録音を入手したかったドビュッシーの「小組曲」の「小舟にて」を聞きたくて購入した。

この春逝去したパイヤールによる、おなじみのERATOへの録音だ。

Debussy, Ravel & Respigi: Orchestral Works
   Jean-François Paillard: Paillard Chamber Orchestra

Debussy: Petite Suite (orchestrée par Henri Busser)
ドビュッシー「小組曲」(オーケストレーション:アンリ・ビュッセル)
- 1. En bateau (小舟にて)
- 2. Cortege (行列) 
- 3. Menuet (メヌエット)
- 4. Ballet (バレエ)

ムード音楽的に聴かれる「小舟にて」だが、気品を感じさせる演奏だ。

Debussy: Deux Danses pour 2 harpes et instruments a cordes
ドビュッシー「2台のハープと弦楽合奏のための二つの舞曲」
- 1. Danse sacre (神聖な舞曲)
- 2. Danse profane (世俗的な舞曲)

この曲は、ランパルとラスキーヌ等のドビュッシーによるソナタ集に収録されていて結構親しんだ曲だ。あちらは、パイヤール室内管の演奏だったが、パイヤールの指揮では無かったはずだ。

Debussy: Six Épigraphes antiques (orchestrée par Ernest Ansermet)
ドビュッシー「六つの古代墓碑銘」(碑銘、エピグラフ)(オーケストレーション:エルネスト・アンセルメ)
  - 1. Pour invoquer Pan, dieu du vent d'ete 夏の風の神パンの加護を祈るために
  - 2. Pour un tombeau sans nom 名なき墓のために
  - 3.  Pour que la nuit soit propice 夜のさいわいならんために
  - 4. Pour la danseuse aux crotales クロタルを持つ踊り子のために
  - 5. Pour l'Egyptienne エジプト女のために
  - 6. Pour remercier la pluie au matin 朝の雨への感謝のために

Ravel: Pavane pour une infante defunte
ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
  小規模なオーケストラによる演奏だろう。ハープとホルンがさすがに上手い。
 

Ravel: Introduction et Allegro
ラヴェル 「序奏とアレグロ」 
 (NHK BSプレミアム 朝の「クラシック倶楽部」のテーマ曲。このテーマ曲、知らないうちは、ラヴェルの曲だとはまったく思わなかった。)

Respighi: Antiche arie e danze per liuto (terza suite)
レスピーギ:リュートのための古風なアリアと舞曲(第三組曲)
  - 1. Anonymus: Italiana (Fine sec.XVI) - Andantino イタリアーナ
  - 2. Jean-Baptiste Besard: Arie di corte (Sec.XVI) - Andante cantabile - Allegretto - Vivace - Lento con grande espressione - Allegro vivace - Vivacissimo - Andante cantabile 宮廷のアリア
  - 3. Anonymus: Siciliana (Fine sec.XVI) - Andantino シシリアーナ
  - 4.  Lodovico Roncalli: Passacaglia (1692) - Maestoso - Vivace パッサカリア

パイヤールらしく、アクセントの丸い品のよい演奏。弦楽合奏が押しつけがましくない。

あまり演奏されることがないと思われる、アンセルメによるオーケストレーション版の「六つの古代墓碑銘(碑銘、エピグラフ)」の第1曲が印象に残った。

Six Épigraphes antiques (orchestrée par Ernest Ansermet)
   - 1. Pour invoquer Pan, dieu du vent d'ete

冒頭部分は、まるで何かの日本民謡のオーケストラ編曲を聴いているようだ。

 原曲(四手ピアノ)
  http://youtu.be/4VDcnBAFtAY

 これは、アンセルメ版をアンセルメ指揮スイス・ロマンド管で
  http://youtu.be/JD9BoCK78XQ

 こちらのYoutubeは、室内楽編曲
   http://youtu.be/Enx3sdZNlhs?t=33s

はるか以前に、アイルランドを訪れたとき、大陸の西の辺境と、東の辺境の何となしの共通性を感じたことがあった。ケルトやギリシャの音楽にも影響を受けたというドビュッシーの作品への親近感もそのようなところに淵源があったりすれば面白い。

(なお、この記事のフランス語表記は、アクサンが付いていたりいなかったりで不統一)

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