村上龍「歌うくじら」 (講談社文庫の新聞広告を見て)
花の香も野分とともに消え去りぬ
----------
村上龍の「歌うくじら」と宮部みゆき「小暮写真館」が大きく宣伝されていた。白黒ながら、表紙の図案も見覚えのあるもので、記憶がよびさまされた。(それに対して、電子ブックの記憶の喚起力というものの弱さを意識してしまう。音楽も実演よりもLP、LPよりCD、CDよりもジャケットの無いmp3の順で記憶が弱まるように思う。)
「小暮」の方を読んだ後に、このブログに感想を書いたが、その後NHKでドラマ化もされ、それも見た。子役時代から活躍している演技派の若手俳優 神木竜之介が主演だった。それなりに面白かった。
結構印象に残っていたのだが、「歌うくじら」のことは感想文にしていなかったようだ。妻が図書館から借りてきたもの。いつ頃読んだのだったか。村上龍の比較的最近の作品では、わざわざ単行本で書店買いした「希望の国のエクソダス」は直近の未来を扱ったSF的設定でそれなりに面白かったが、この「歌うくじら」もそれとは設定が全くことなるが、近未来を舞台にしているアンチ・ユートピア的な小説だった。メタファー的に「歌うくじら」が用いられていたように記憶しているが、冒険小説的なストーリーが「それなり」に面白かったのを思い出した。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- ピリオド演奏の先達の一人、ホグウッドが亡くなった(2014.09.28)
- 二つのニュース(2014.08.05)
- 山中大地選手お疲れ様(2014.02.13)
- ソチオリンピック 代表選出 おめでとう 山中大地選手(2013.12.29)
- 手持ち可能な楽器(職業用)のEU持ち込み等の規則が改正されたらしい(2013.11.14)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「コンサートは始まる」を20数年ぶりに再読(2015.10.01)
- 小学館 モーツァルト全集のCDを夏の帰省時に持ち帰った(2014.09.02)
- 天の梯(そらのかけはし) みをつくし料理帖⑩(2014.08.11)
- テレビドラマ「みをつくし料理帖」と原作(2014.07.21)
- 村上龍「歌うくじら」 (講談社文庫の新聞広告を見て)(2013.10.19)
「文学」カテゴリの記事
- 小林秀雄「モオツァルト」(2020.08.02)
- ジョージ・R・R・マーティン「氷と炎の歌」シリーズ(2015.09.25)
- 天の梯(そらのかけはし) みをつくし料理帖⑩(2014.08.11)
- 明日公開のジブリ映画「思い出のマーニー」の原作(新訳版)(2014.07.18)
コメント