カテゴリー「名曲探偵アマデウス」の17件の記事

2008年11月18日 (火)

事件ファイル #18 喪われた王女を求めて ~ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」

事件ファイル #18 喪(うしな)われた王女を求めて ~ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」 依頼人 ディープ内藤   (高橋ひとみ) 職業 女流ミステリー作家

日曜日の夜放送されたものをビデオ録画し、月曜の夕食時に鑑賞。今回は野本由紀夫氏は登場しなかったが、番組最後のエンディングロールには、監修者として出ていたようだ。

出演:筧 利夫,  黒川芽以,  高橋ひとみ,  【演奏】野原みどり,  【VTR出演】作曲家…藤井 一興,  フランス文学者…鹿島 茂,  版画家…山本容子,  【語り】阪脩

ドラマとしてのストーリーは少しプアだった。寒いギャグが多かったり、変な効果音が使われたりで。

しかし、この6分ほどの小曲の謎には結構迫れていたように思う。ベラスケスの描いた王女マルガリータという説や、ルイ13世に嫁いだスペイン王女という説、ラヴェルがこの曲を捧げたアメリカ大富豪の娘にしてラヴェルの才能の高く評価したポリニャック大公妃ではないかという説。子ども好き、子どもっぽかったラヴェルがおとぎ話、メルヘンのお姫様をイメージしていたかも知れないとか、逝去した最愛の母の姿だとか。

音楽的には、ラヴェル自身が、形式的に見るものがないと語った24歳の若書きの作品でだが、変奏技法の一種のメタモルフォーゼ(変容)によって主題が、オクターブ上で奏でられ、次に16分音符の刻みが入った形で奏でられることで、「王女の主題」が様々に変容していくことから生まれる印象の変化。そして係留音。中間部主題で見られる空虚五度。中間部第2主題でのドリア旋法調の中世風な響きなど、ほんの6分強の小曲で、いつもムード音楽的に聞き流していた曲が面白く聴けるようになった。

ラヴェルが1922年に吹き込んだ録音が番組で使われたが、テンポは結構速く四分音符=70程度の速度だったようだ。(当初は54程度の指定だったらしい。)

なお、ラヴェル自身がオーケストラ曲に編曲しており、現在はそちらの方を聴く機会が多い。クリュイタンス/PCOの有名な録音や、小澤/BSOの録音。少し変わったところでは、セル/CLOの録音など、テンポ四分音符=54程度のゆったりとした音楽だった。その一方で、サムソン・フランソワは5分台の演奏時間なので60以上だと思うが、伸び縮みのある表情のある演奏で、これも逆説的だが、オーケストラよりも色彩を感じさせるものだった。

ラヴェルは、交通事故後、記憶力が減退し、晩年にはこの曲を聴いて「美しい曲だね。誰の作曲したものだろう」とつぶやいたという。若書きで、音楽の専門家には評価されず、自分では気に入らなかったという曲だが、音楽家以外の芸術家、一般大衆には好まれた曲で、今のその人気は続いている。

番組での模範演奏は、野原みどり氏。テンポは速めで、スクエアな感じの演奏だった。即物主義、非情緒的な演奏スタイルを意識的に取っているのだろうか。コーダの和音もフォルテでしっかり弾いていた。(フランソワはメゾフォルテ程度で余韻がある演奏だった。)

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2008年11月16日 (日)

久しぶりに「名曲探偵」の新事件簿が続く #18ラヴェル、#19サティ

そろそろ新事件簿を放送しないかとNHKの番組表を検索してみたところ、BS2では今日日曜日の夜2008年11月16日(日) 午後11:00~午後11:45(45分)に#18ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』、2008年11月23日(日)午後11:00~午後11:45(45分)サティ『三つのジムノペディ』を放送するようだ。

ところで、この番組の多分実質的なブレーン(監修者)と思われる玉川大学の野本准教授の『はじめてのオーケストラ・スコア スコアの読み方ハンドブック』という題名の本を書店の音楽コーナーで見つけた。立ち読みをしたのだが、番組でも取り上げられていたチャイコフスキーの『悲愴』の第4楽章の冒頭の第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの分奏の部分など「スコアか実演を見なければ気が付かない」点など触れていて結構面白そうだった。

テレビ番組では先日逝去したジャン・フルネの追悼番組が放映される。

2008年 11月17日 (月) 00:40~03:41 追悼 ジャン・フルネ  ラストコンサート」 11月17日(月) 00時40分30秒~02時52分00秒  1. 序曲「ローマの謝肉祭」作品9  ( ベルリオーズ作曲 ) 2. ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491   ( モーツァルト作曲 ) 3. 交響曲 第2番 ニ長調 作品73 ( ブラームス作曲 ) ピアノ : 伊藤 恵 管弦楽 : 東京都交響楽団 指 揮 : ジャン・フルネ [ 収録: 2005年12月21日, 東京文化会館 ] - 出 演 - 伊藤  恵 (ピアニスト) 岩野 裕一 (音楽評論家) 

とのことだ。

最近は、アニメーションの「のだめ パリ編」もまったく見ていないし、音楽は聴いていても記事にする気が減退していたりしている。

ちょっと気になったのは、新聞の紹介記事で知った 日系ドイツ人?アリス=沙良・オット という若い女性ピアニスト、彼女は「名門」ドイツ・グラモフォンと契約して、リストの『超絶技巧練習曲』でCDデビューしたという。(小菅優もソニーに『超絶技巧』を入れているが、彼女はショパンの『練習曲集』がドイツのフォノフォルムで絶賛されたのだった。)

ドイツ人と日本人を父母に持つアラベラ・美歩・シュタインバッハーという20代の若手の女流のことを以前記事にしたが、ここに来て父親が欧州人で母親が日本人という音楽家の活躍が目立つようだ。指揮者ではケント・ナガノは両親とも日系人?のアメリカ人だが、準・メルクルは父親がドイツ人、母親が日本人という生まれだったりする。

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2008年10月14日 (火)

事件ファイル #17 喋りすぎる男 ~リスト パガニーニ大練習曲「ラ・カンパネラ」

事件ファイル #17 喋(しゃべ)りすぎる男 ~リスト パガニーニ大練習曲「ラ・カンパネラ」2008年10月12日(日)放送  

依頼人 大下貞夫 (鈴木浩介) 職業 アナウンサー

筧利夫,  黒川芽以,  鈴木浩介, 【演奏】ピアニスト…小山実稚恵, 【VTR出演】音楽家…中川賢一(桐朋学園大学), 【語り】阪脩

過去記事で、リストの『ラ・カンパネラ』が収録されたCDについて書いたのは三件ほどだったと思うが、どの記事の時か、例の無料楽譜ダンウロードサイトのIMSLPで、"La Campanella"をダウンロードしてPCの画面に表示して楽譜を追おうとしたのだが、普通に演奏されている『ラ・カンパネラ』と異なるようで、CDの音楽に合わせて追えないので、不思議に思い調べたところ、現在の最終版の以前の稿だと書かれていた。

2006年6月 6日 (火) フジ子・ヘミング 「奇蹟のカンパネラ」

2006年11月12日 (日) ジョルジ・シフラのリスト ピアノ曲集

2007年9月17日 (月) ガヴリーロフのバラキレフ『イスラメイ』

今回の番組では、何と現在の最終版が第3稿であり、若いときの超絶技巧オンパレードの即興演奏的な第1稿、それに手を入れた(というか全面的に改稿した)第2稿(フラット系)、そして、後年になって第2稿を同名異音によって移調し(シャープ系)、高い嬰ニ音を響かせる現在の形にした第3稿最終版と三つの版があることが、非常にマニアックにも紹介され、あまつさえ、日本有数のヴィルトゥオーゾ(ザ?)である小山実稚恵女史により、全稿の演奏(全曲ではないが)を楽しめるという、非常に贅沢な内容の番組だった。

アナウンサーとしてのしゃべりの超絶技巧を持つスポーツアナウンサー(古舘伊知郎を思わせる)が、上司からしばらく実況放送を休むようにと言われてショックを受け、ベテランスポーツアナウンサーが実況前にリストの『ラ・カンパネラ』を聴いているという話を聞き、探偵事務所に復帰するためのヒントではないかとその謎解きを依頼に現われた。

史上初のピアノ独奏のみのリサイタルを始め、(また、暗譜演奏でも先陣を切ったと言われる)大人気ピアニストのリストが、当初の超絶技巧のオンパレード(アナウンサーとしての技術は凄いが、しゃべりの内容が伝わらず、ただうるさいのとパラレル)を反省し、音楽の内容が聴き手に伝わるように作曲、つまり作曲家として認められるように努力し(第2稿)、さらにさりげなく超絶技巧を聴き手を感動させるため用いた作品を楽譜に残す(第3稿)という過程を、小山女史の実演を交えて探偵が依頼者に解説し、それにより、アナウンサーも自己中なしゃべりの技巧のオンパレードから、超絶技巧を交えながらも、ただ饒舌に留まらない、話の間や内容が伝わるアナウンスができるように意識を変革できたというストーリーだった。

先日、アッカルドとデュトワによる原曲のパガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番を聴いたが、ヴァイオリンによる『鐘』の響きの模倣よりも、グランドピアノの高音の連打による鐘の音の方が確かに聞き応えがある。

小山実稚恵女史は、とにかく凄かった。嬰ニ音を鳴らしながらテーマを弾く、ニオクターブの跳躍、トリルとオクターブの連打などなど、この『ラ・カンパネラ』の技巧的要求は凄いものがあるが、ピアノを十分鳴らしながら、大変嫋やかな女性らしい優美な『ラ・カンパネラ』を奏でていた。

フジ子・ヘミングのゆったりとしたユニークな『ラ・カンパネラ』も面白いし、シフラの曲芸的なものも、ガブリーロフの余裕のある演奏も面白い(残念ながらキーシンのプロムスでの演奏はピアノが鳴りきっていなかった)が、このような模範的で衒いのない演奏で聴く『ラ・カンパネラ』も面白かった。

パガニーニは、このほかにもいくつかの主題を後世の作曲家に提供しているが、ヴァイオリンの超絶技巧だけでなく、メロディーメーカーとしての冴えもあったのだろう。

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2008年10月 6日 (月)

事件ファイル #16 紬(つむぎ)の里から来た音盤~ムソルグスキー「展覧会の絵」

事件ファイル #15 起死回生のホームラン ~ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」は、いつの間にか、見逃してしまった。2008年 9月28日(日) 午後11:00~午後11:45(45分)にBS2で放送されたらしいが、未だ再放送予定はアップされていない。

今晩は、事件ファイル #16 紬(つむぎ)の里から来た音盤~ムソルグスキー「展覧会の絵」 依頼人 織部 覧 (濱田マリ) 職業 ファッションデザイナー(2008年10月5日放送

(筧利夫,黒川芽以,濱田マリ,【演奏】管弦楽…NHK交響楽団,【VTR出演】玉川大学芸術学部准教授…野本由紀夫,愛知県立芸術大学准教授…安原雅之,日本フィル首席トランペット奏者…星野究,【語り】阪脩) をビデオ収録しておいたのを鑑賞した。

「キエフの大門」のエピソード、実際に黄金の門というキエフの古建築の改築案としてハルトマン(ガルトマン)が応募したのが現在残されているデザイン画だったということは半分は知っていたが、あの音楽の中で、木管楽器群が静かに奏でるメロディーはロシア聖歌を模したものだというのは解説をよく読まなかったせいか、今回なるほどと思った。また、あのデザイン画には、鐘が描かれているが、鐘の音をチューブラー・ベル(チャイム)で鳴らすのは、大門の鐘をそのまま現したものというのに初めて気が付いた。また、途中グロッケンシュピールで、プロムナードのテーマが現われるが、この「キエフの大門」のテーマ自体がプロムナードの変奏だということは、次男も気が付いていたので、それに触れられなかったのは少し残念だった。

ムソルグスキーのオリジナルの楽譜の文字や音符の美しさは驚くほどのものだった。風貌や音楽に似合わず、非常に繊細な性格がうかがわれる。

Bydlo は、愛知県立芸術大学准教授の安原雅之氏により、あっさりと、「ポーランド語で牛のことです。」と片付けられていたのは少々安直だったように思う。NHK出版から作曲家の團伊玖磨が『追跡ムソルグスキー「展覧会の絵」』という本を出しているくらいなので、簡単に片付けるべきではなかったのではあるまいか? 参考ブログ: ombramaifu 展覧会の絵・ビドロ、参考記事: 「展覧会の絵」を聴く3・・・ヴィドロの謎(沼津交響楽団■コラム:「~を聴く」シリーズより)と対立する見解があるようで、このBydloの解釈にも大いに影響してくるものだから。

クーセヴィツキーがラヴェルに編曲を委嘱したのだが、初演は、パリのオペラ座(勿論ガルニエ)で行われたというのは知らなかった。ボストン響との1940年代のライヴ録音を持っているので、ボストン響で初演したのかと思っていたので意外だった。

この夏にサントリー・ホールで、生演奏を聴いてお気に入りになった曲なので、子ども達も熱心に見入っていた。デュトワの指揮N響のコンサートの収録が番組では用いられていたが、やはりナマの迫力は印象的だったらしく、小太鼓がよかったとか、トランペッターにとっては吹き甲斐があるだろうがしょっぱなは緊張するだろうねといっぱしのことを言っていて面白かった。ちょうど、デュトアの指揮モントリオール交響楽団のCDがあったので、少し聴いたが、うまかった。

参照:自己記事 2006年11月17日 (金) ムソルグスキー『展覧会の絵』を聴く

 

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2008年9月17日 (水)

事件ファイル #14 殺しのプレリュード ~ショパン 「24の前奏曲」

事件ファイル #14   殺しのプレリュード ~ショパン 「24の前奏曲」 依頼人 ディープ内藤 (高橋ひとみ) 職業 女流ミステリー作家

毎年恒例というわけではないが、先週は夏ばてで伏せっていた。身体だけでなく、精神的にも疲労がたまっている感じで、やる気も起きない。それまでの数日、自宅から最寄り駅まで歩くのがしんどいと感じたり、通勤カバンがやけに重くなっったと思ったりして、自分でも疲労が蓄積してきたなとはわかっていた。臥せりのきっかけは、夜中に下痢をして睡眠が十分取れなかったことで、その疲れがどっと表に出た感じで、意欲も湧かず三日間寝て過ごした。家においてあった少年漫画を連続して読んで時間をつぶそうとしたが、ときどき睡魔に引き込まれ、三日間相当眠ったし、夜もそれなりに眠れたので、やはり心だけでなく、身体も相当まいっていたのだろうと思う。

この三連休でようやく回復して、ビデオ録画しておいたこの番組を見た。全体的に取り上げられたショパンの『前奏曲集』の楽曲への様々なアプローチ解説は結構面白かったが、探偵物語としては少し行き詰った感があったかなという感想だ。

第4番のもの悲しい曲は、この曲集中唯一 ESPRESSIVO の表情記号が付けられた曲であり、またパリでのショパンの葬儀の際に演奏された曲だという。これまでも淡々とした美しい曲だと思っていたが、この曲で肝心なのは半音階づつずれていく左手の和声だということが、仲道郁代の実演とためし引き(メロディーを速く弾くと「エリーゼのために」の冒頭のよう)でよく分かった。

バッハの前奏曲とフーガ(平均律クラヴィーア曲集)に影響を受けたことは確かだが、なぜ「プレリュード」のみの曲集を作曲したのかは、この曲集のもっとも基本的な謎だが、玉川大学の准教授が私論と断りながら、それぞれの曲が次の曲への前奏曲になっているのではと語っていたのが面白かった。

また、非常に変わった第2曲は、いつまでも調が不安定であり、左手の伴奏部も少し発展すれば現代音楽のようだとの仲道さんの指摘も面白かった。

題名の「殺しのプレリュード」というのは、ミステリー作家に扮する高橋ひとみの書こうとする本の題名だが、これまでもこの探偵事務所の事件をネタにして数冊書いたという設定だ。助手や知り合いが探偵物語を書くという趣向だが、どうもこの辺りが少しストーリー的な行き詰まりだと感じたところだった。

さて、やはりこの曲の中心は、第15番の『雨だれ』で、単純なダカーポ形式のように思っていたが、穏やかな長調の部分が陰鬱な短調の部分に比べて短いというのは意外だった。

そして、最後の第24曲のラストの低音の単音の三音の意味は・・・

取り上げられたのは、10曲に満たなかったのは残念だった。前奏曲というだけあり、どの曲にも物語が付随しているように感じるから。

ショパンのこの曲は、LP時代からポリーニの録音で親しんだ曲だった。ちょうどA面とB面が第12曲と第13曲を分けていて、その変わり目が非常に鮮やかだったように感じていたが、CDになってからは続けて聴けてしまうので、そのような場面展開的な妙はあまり味わえなくなってしまったようだ。

全24曲を聴きたかったので、先にアシュケナージ盤についてもこのブログで記事にしたCDを取り出してきた。そのときも結構面白さを感じたが、今回聴きなおしてもショパンの音楽を堪能することができた。

実演では、仙台での学生時代に中村紘子女史のリサイタルでこの曲を聴きいた。バルトークの「戸外にて」とこの曲が主要プロであり、結構意欲的な演奏だったように記憶している。

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2008年9月 9日 (火)

事件ファイル #13 ドボルザーク交響曲第9番「新世界から」

事件ファイル #13 オフィスを揺るがす郷愁のメロディー ~ドボルザーク交響曲第9番「新世界から」 依頼人 富士山太郎 (山崎樹範) 職業 サラリーマン

8月に放送されたものだが、ビデオ録画をしていながらなかなか見る機会がなく、ようやく昨晩家族と夕食後に見ることができた。

この有名な交響曲の第2楽章と第4楽章を主に取り上げ、第4楽章で循環形式的に再帰する第1楽章から第3楽章までも上手く言及して、全体像を何とか短い時間の中で提示していたのはよかった。

黒人霊歌"Swing low, sweet chariot" と主題の類似だけでなく、チェコ民俗音楽の長短短長のリズムについても触れていて、なるほどと思った。

演奏は、渡辺一正指揮のNHK交響楽団の放送スタジオ収録だったようだが、楽器バランスの強調の関係で、結構面白い音響になっていて楽しめた。多くの演奏が結構マッスになって団子状に聞こえてしまうが、ファゴットがソロ的に一生懸命動いている部分とか、対旋律的な部分とか、相当工夫が凝らされているスコアのようだ。

事件としてのストーリーは、お茶会社が外資に買収され、日本人社員と外国人社員との溝が深まり、相談者である社員は辞表を覚悟しているというもの。その外国人社員たちが、この「新世界から」を聞き、日本人社員に向かって「イッショニ、ガンバリマショウ」というのが不思議で、その謎の解明を依頼にこの探偵事務所を訪れたということらしい。終楽章が「異郷の地でも故郷を忘れず、また異郷の地でなくては適わない経験や素材により、イッショに新しい飲み物を開発しましょう」という語りかけになっているという仕掛けとの解釈だった。このやり方で、循環形式のフランクやサンサーンの交響曲はどのようにストーリー化されるか、興味が湧く。この次の#14はショパンの「前奏曲集」。近日中に録画を鑑賞スル予定。

p.s. 響カノン役の黒川芽以のMay曲探偵ブログ!!というブログを発見した。

追記:2008/09/17

Kubelik_bpo_dvorak9 クーベリックとベルリンフィルのドヴォルザーク『新世界から』を正規盤ではないが、ようやく入手することができ、聴いてみた。ベルリンフィルにしては、鄙びた演奏をするというような評判を聴いていたのだが、どうしてどうして、これまでいくつか聞いて来た中で一番硬派な演奏だと感じた。

ベルリンフィルからこの曲でこのような表現を引き出すのはクーベリックの手腕なのだろうが、とにかく細部まで巧くてあいまいさがないベルリンフィルを十分に鳴らしきっており、特にティンパニの強打とブラスの強烈な響きが、心を抉るような悲痛さを持っているように思った。

この曲も『未完成』同様、人口に膾炙した泰西名曲として、のほほんと聴けるような曲ではないことを思い知らされるような、何か痛切な訴えかけを感じさせる演奏のように感じた。

ノイマン/チェコフィルの新旧の演奏、クーベリックのチェコへの里帰りでのチェコフィルとのライヴ、セル/クリーヴランド管、ワルター/コロンビア響、小澤/SFOなど少し偏ったコレクションで聴いてきて、比較的最近世評の高いケルテス/VPOのCDを聴き、その迫力には打たれたがそれほど音楽的に満足はできなかった。

それが、長らくドイツ民族の支配下にあり(スメタナなどはドイツ語しか話せなかったという)、共産主義政権を嫌いチェコフィル指揮者の地位を捨てて亡命したクーベリックが、東西対立の真っ只中のベルリンで、西側を代表するカラヤンの楽器ベルリンフィルを指揮してこれほど痛切な「新世界」を録音できたのは奇跡的なことだったかも知れないなどと少し大げさなことまで考えてしまうほど、この録音は今更ながらだが、訴えかける力を持ったものだった。上でも書いたが、強力なブラスの咆哮に負けない強靭な弦楽器とその間を縫うように響く木管がなんとも言えずすごく、音響の純度も高い。これほど鳴りのよい「新世界」もそうはない。ブラスなど威圧的なほどだ。

なお、耳のせいかどうか分からないが、クーベリックは、ベルリンフィルでも対抗(両翼)配置にして演奏させているようだが、どうだろうか?右チャンネルから第2ヴァイオリンが聞こえ、全体的に音のバランスが独特になっている。左からはホルンが、右からはトランペットが聞こえ、ティンパニも聞こえる。

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2008年8月 5日 (火)

事件ファイル#12 ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』

事件ファイル #12 神の手を持つ男 ~ラフマニノフ「ピアノ協奏曲・第2番」 依頼人 財前八郎(風間トオル) 職業 医者(心臓外科医)が、8/3(日)の夜11時からBS2でようやく放送されて、そのビデオ録画を今晩やっと見ることができた。

この記録のような感想のようなものも少々義務のようになってきて、少々自分でも食傷気味なのだが、簡単に概要だけを書き付けてみようと思う。

「白い巨塔」のパロディで、財前という心臓外科医がクライアントで登場。10年前にカリスマ心臓外科医として肩で風を切っていたが、手術中のミスを起こし、自信喪失して町の開業医としてこれまでメスを握らなかったが、大学時代の恩師の治療困難な心臓病の執刀を恩師自ら依頼され、その際にラフマニノフ自作自演のピアノ協奏曲第2番のLPを渡されたというのが話しの発端。

演奏と演奏者としてのコメントは、中村紘子さん。指揮は、準メルクル。オーケストラはNHK交響楽団。

コメンテーターとしては、またもや野本准教授と、愛知県芸大の安原准教授。

第1楽章から第2、3楽章まですべての楽章を、推理の材料として使っていたが、面白かったのは、第2楽章の作りが、オケが4拍子で進むのに対して、3連符を4つでそれを4×3で、3拍子として使ったピアノとの「ポリリズム」的な食い違いへの指摘。ゆったりした楽章なので、特にズレという風には感じなかったが、そのような仕掛けがしてあったらしい。

中村紘子女史はエッセイ『ピアニストという蛮族がいる』で、ラフマニノフの手の大きさがある病気に由来することを紹介していたが、その手のレプリカが作られており、それでは軽く12度(ドから上のソまで)を鳴らせるほどの大きさだったことがテレビらしい実証性で紹介されていたのも面白かった。

今回の番組で使われた中村女史の演奏は最近のものらしいが、相当お年を召されたようだ。まだ私が学生だった頃仙台の宮城県県民ホールでリサイタルを聴いたときには、まだ40歳代の美しさを保たれており、舞台マナーも非常にピリピリしていた(ショパンのプレリュード全曲、バルトークの「戸外にて」全曲、モーツァルトのK.331?だったと思う)。それが、すっかり貫禄がついて、柔和になったように見えた。

準メルクルとの共演は、さすがに演奏しなれたレパートリーだけあって、堂に入った演奏ぶりで、特に左手でのベース音の強調はこの曲をよく知り尽くしている感を抱かせたが、さすがに実演の録画だけあり、第3楽章が最後に少しのカットだけで5分以上通しで放映されたが、ミスタッチと、調子の悪いときに聴かれると思うのだが、音が団子状にになるように聴こえるところが聴き取れてしまい少々つらいものがあった。中村女史は、更なる難曲の第3ピアノ協奏曲もレパートリーとしていて、本場ロシアでも演奏をしたことがあるほどだが、さすがに往年の切れが失われてきつつあるのを感じた。

偶然にもこの曲のナマ演奏を、ダン・タイソンとモスクワフィル(指揮:小林研一郎)、ソコロフとレニングラード(第2)フィルにより聴いたことがあるが、巷間言われるように、録音で聴かれるようにはピアノの音は聞こえてこない。オケとピアノが溶け合うことにより、細部の超絶技巧が目立たなくなる。その意味では、細部クローズアップのようなツィメルマン盤のような録音はまさにレコード芸術のなせる業なのかも知れないし、その意味での精密性をこの曲に求めすぎるのは、異常な手の大きさと柔軟さを持った作曲家の意に反しているのかも知れないとも思ったりした。

参考:この曲の自分の記事

追記:ラフマニノフの自作自演盤と言えば、中村紘子女史の夫君で芥川賞作家の庄司薫氏が『僕が猫語を話せるわけ』というような題名のエッセイで、この自作自演盤のLPが宝物であることを書いていたのをふと思い出した。もう30年以上前のエッセイになるだろうか?赤青黒白の四部作を書いた後、このようなエッセイを発表した後、文名をとんと耳にしなくなったが。

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2008年7月15日 (火)

名曲探偵#9『月光』の回をようやく見終えた

7/13(日)夜11時からの 事件ファイル #9 ベートーベン「ピアノ・ソナタ“月光”」 ~狙われた花嫁 ~ 依頼人:曽名田 ひかる(西尾まり) 職業:OL再放送のビデオ録画は、今度は時間のずれもなく収録でき、前回の続き、仲道郁代氏が第3楽章が(表情記号)のピアノがベースで、小出しに爆発(スフオルツァンド)によって劇的な緊張を生み出していると、語るところあたりから見始めた。

激しさ、怒りを思わせるような音楽。強弱の絶妙なコントラスト。

その前、桐朋学園大学の音楽史の西原教授は、この曲の前衛性ということを言っており、1800年代のヴィーンはもっとも前衛や革新的なものを好んだ特異な時代で、ベートーヴェンの革新性もそこではぐくまれたというようなことを語っていた。いわゆる市民革命時代で、主役となったブルジョアたちは従来の音楽では飽き足らなくなったという時代風潮があったという。

さて、仲道氏による第3楽章のレッスンだが、彼女はこの楽章に「焦燥感、苛立ち、決然としていない秘められた熱情」を感じるという。一筋縄ではいかない曲だとのことだ。ピアノとスフォルツァンドの対比のないフォルテだけの冒頭部分を演奏してみてもくれたが、確かにピアノとスフルツァンドの対比の効果がよく分かる。

先日アラウのNo.13-No.15を聴いたが、これらのピアノソナタは、1801年の作品であり、1802年の「ハイリゲンシュタットの遺書」の前年であり、ベートーヴェンが自殺をさえ考え、さらに最愛の女性ジュリエッタを失った年でもあったことも、この「月光」ソナタの内容に影響を与えているとも、探偵は語る。しかし、その「遺書」で、作曲家は、「自分のもてるすべてを出し切ってしまうまではこの世を去ることはできない」と決心をする。過去を振りきり、新たな音楽を作る決意が表れた時期であり、「月光」ソナタの革新性はその前駆とも言えるのかも知れないとのことだ。

その意味では、同じ作品番号を持つ第13番も幻想ソナタという意味では革新的と言えるが、第15番の「田園」の穏やかな情緒を、このストーリーの中でどう位置づけるかは少々難しい問題になるように感じた。

ところで、花嫁の元彼による「月光」ソナタのはなむけ演奏は、「大切な女性を失った悲しみから立ち直り、一人で生きていく決意を表し、新しいステージに登る花嫁への精一杯のはなむけ」の演奏だろうという推理が示され、これを聴いて花嫁も吹っ切れたようだった。

仲道郁代氏の第3楽章全曲の演奏は、非常に気合の入った聴き応えのあるものだった。さすがに32曲全曲の録音を果たしただけのことはある。演奏にみなぎる緊張感は、スタジオ収録のテレビ用とは思えないほどの凄みがあった。

ドラマのエピローグとしては、披露宴に飛び入りしたカノン嬢は、花嫁のブーケを受け取り、事務所でアマデ探偵に盛んにアピールしていたが、二人の間柄はどうなるのだろうか、ということなのだろうか。ここでは、モーツァルトの第15番のハ長調の優しいソナタの第1楽章が流されたいたのだが。

Rserkin_beethoven8_14_23_24 音盤は、今晩は、ルドルフ・ゼルキンの録音のものを久しぶりに取り出した。

1962年12月のCBSへの録音。ベートーヴェンを得意にして、先日の青柳いづみこ氏の著書では、ホロヴィッツとゼルキンのバトルで紹介されているように、1920年代からドイツ音楽を中心に活動してきたにも関らず、とうとうベートーヴェンのソナタ全集の録音は残さなかった大変慎重過ぎる(一方では、音楽院での教授やマールボロ音楽祭で多忙だったという話もある)ピアニスト。

特に第1楽章などこの上なく荘重な趣を湛えているし、音色も重厚だ。アタッカで続く第2楽章は、リズム的に少々重さが感じられないではないが、第1楽章の荘重さからガラッと気分を変えている。そして、今回の番組の中心だった第3楽章、粒立ちのよい音でピアノとスフルツァンドの対比が鮮やか。そして、非常に生真面目な音楽を感じる。その演奏を前にして襟を正すような音楽を聴けるということはそうあるものではないように思うが、ゼルキンの場合にはそれがある。ベートーヴェンらしいベートヴェンというのは、このような演奏を言うのかも知れない。

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2008年7月13日 (日)

名曲探偵アマデウス#11見逃したが、今晩は#9をしっかり見よう 

事件ファイル #11 ベルリオーズ「幻想交響曲」 ~恐怖の妄想デート~  依頼人:夢見宅夫(坂本真) 職業: 会社員 BS2では、先週7/6(日)夜11時から放送していたのに、うっかり見逃してしまった。

しかし、今晩 7/13(日)夜11時から 事件ファイル #9 ベートーベン「ピアノ・ソナタ“月光”」 ~狙われた花嫁 ~ 依頼人:曽名田 ひかる(西尾まり) 職業:OL が再放送される。前回の放送のときには、後半部分が番組時間の変更のため録画できておらず、事件の結末も分からずじまいだったので、今晩はしっかり見てみようと思っている。

『幻想交響曲』も、若い頃には結構はまっていて、その後ずっと離れていたが、最近になってまた少し聴く機会が増え、ミュンシュ/パリ管やモントゥー/サンフランシスコ響の名盤や、カラヤン/BPO、プレートル/ヴィーン交響楽団の録音など少し珍しいものなども、以前のクリュイタンス/フィルハーモニア管などと聴き比べたりもしているので、また再放送があればと思っている。

小澤征爾も、師でありBSOの先任者であったミュンシュと同様、ベルリオーズを得意としており、BSOやトロント響との録音があるのだが、両方とも保有していない。先日入手したEMIレーベル録音の小澤征爾の若い頃の録音が、意外にも爽快なものが多く「これなら、この頃の小澤征爾が世界的に注目されたのも無理がないほどの魅力を十分備えた録音だ」と思ったこともあり、『ファウストのごう罰』なども一緒に聴いてみたいものだと思っている。

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2008年6月28日 (土)

名曲探偵アマデウス 事件ファイル#10 シューマン『子どもの情景』

事件ファイル #10 シューマン「こどもの情景」 ~ピアニスト刑事(デカ)、危機一髪~ 依頼人橘(たちばな)明日香 (斉藤由貴)  職業 女優

今週初めの日曜日6月22日のBS2(アナログと表示されるようになってしまった)を録画していたものを、次男の授業参観日が午前中に終り、午後の寛ぎの時間に見始めたのだが、今度は前回の『月光』と違って冒頭部分が録画されていなかった。それで、この「事件」のプロローグが分からないまま、番組を見ることになった。

今回の演奏者も仲道郁代さん。解説も玉川大学の野本准教授の出演。

斉藤由貴と言えば、私自身はそのドラマを見ることはなかったが、確か「スケバンデカ」シリーズに出演していたのではなかっただろうか。それで、ピアニストデカというのだろうが、何しろイントロ部分を見ていないのでなんとも言いようがない。彼女は、先々週まで放映していたNHKの木曜日ドラマの『バッテリー』(原作 あさのあつこ)という少年野球ものの主人公の口うるさい母親役を演じており、その素のままで演じているような口うるさいオバサンぶりには、若かりしアイドル女優を知っているものにとっては結構驚きだった。閑話休題。

ところで、この『子どもの情景』というピアノ曲集については、このブログでもケンプ、ホロヴィッツ( )、アルゲリッチアシュケナージブレンデルなどで直接間接に取り上げたことがあったり、あの有名な『トロイメライ』が収録されており、ピアノ演奏技術的にもそれほど高度ではない曲もあり、つまみ弾きするのに一応楽譜も持っていたりして、古くからのなじみの曲集だ。オムニバスLPの『トロイメライ』は確かケンプのものだったと思う。

さて、番組だが、この女性刑事を演じる女優が、舞台でピアノを弾くことになったが、子どもの頃のトラウマなどが原因でピアノを弾けなくなり、天出探偵と、カノン助手の事務所に相談にやってきたということらしい。その謎を解くのは探偵の任務というよりも心理カウンセラーが適任ではないかと茶々を入れたくなったが、仲道郁代さんの模範演奏は、端正で細やかなものでなかなか素晴らしいものだった。先週の『月光』もそうだが、いわゆる「弾けている」ピアニストだと思った。

この番組の特徴であるアナリーゼ的な部分では、第1曲のシソファミレの動機(音型)が、全曲に統一感を与えているというのが第1ポイントだったようだ。演奏としては、第1曲『見知らぬ国々と人々』、第3曲『鬼ごっこ』、第4曲『おねだり』、第9曲『木馬の騎士』、第10曲『むきになって』とドラマ仕立ての中で演奏され、その後国立音大の藤本一子さんがシューマンにおけける文学と音楽の結びつき、暗示的な題名というようなことを話していた。

曲中の白眉であり、シューマンの最も知られたメロディーとされる『トロイメライ』(白昼夢と訳された:いわゆる Daydream believer に通じる)の分析が番組的な主眼で、これにより女優のトラウマが解消されたようだが、その辺が筋書き的に飛躍があったのか、よく理解できなかった。この曲は、諸井誠『名曲の条件』(中公新書)でも取り上げられていたが、その解説よりもこちらのテレビ解説の方が分かりやすく、メロディー冒頭のドの音(途中で転調するが)の長さが初めは四分音符、次が八分音符、最後が前打音(装飾音符)というように短くなっていく不規則性によりファンタジーを生んでいる巧妙な技といような解説だった(ような気がする)。

最後に、仲道郁代氏の演奏が流され、テロップで、第1曲(6度の音程 シとソ が全曲を結びつけ)、第7曲トロイメライ(白昼夢)ではヘ長調が主調だが、途中に重要なハ長調の和音が重要で印象的であること、第12曲『子どもは寝入る』、第13曲『詩人は語る』で途中カデンツァレチタティーヴォが出るが、このカデンツァレチタティーヴォで引用される音楽のことについては触れらていなかったのは、少し手抜きだろうか?それとも見落としか?(幻想小曲集の第2曲「飛翔」の引用:1830年代後半のシューマンの人生と創作(1836年~1839年)の項)

このようなミニチュアールの曲集においても仲道郁代氏の演奏が聴き応えがあったのが、収穫だった。

追記:2008/06/29

最近、シプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris)のTeldec レーベル録音で、この曲集が収録されたCDを入手した。このほかにOp.82『森の情景』, Op.124『アルバムの綴り』 (Albumblatter)[全20曲]が収録されているもの。輸入盤で、録音日時、ロケーションが記されていないが、マルP, マルCが1986年とあるので、その頃の録音だと思われる。ヴィルトゥオーゾで知られるカツァリスの演奏なので少し構えた気分で聴き始めたが、技術の余裕のためもあるのだろうが、大変叙情的で透明感のある仕上がりに聴こえる部分と、ヴィルトゥオーゾの血が騒ぐのか第9曲など少々煩いほどの音響の部分が交じり合う。ただ、本来聞き逃すような声部を独自の解釈で拾い上げるようなこともしているのがちょっと面白い。

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