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2004年8月14日 (土)

「巨人軍」渡辺「オーナー」の辞任の不可思議

プロ野球選手会が、球団の合併、1リーグ制に反対して、ストライキ権を98%の高率で確立した翌日、その矛先が真っ先に向かうべき人物である、讀賣巨人軍のオーナー渡辺恒雄が、いきなり辞任をした。それも、巨人軍が、大学野球の有力投手に、禁じられている事前接触をおこない、総額200万円もの金銭を与えていたというのだ。それを自らが自首するような形でオオヤケにして、球団社長、代表などの役員(何とわかりにくい制度だろう、無責任体制が如実に表れている)と共に、勝手に辞任した。

まことに身勝手きわまるわがままな言動だ。今回の相手になった投手の野球人生はいったいどうなるのか?金銭を受け取ったことは、その投手にも責任はある事とはいえ、巨大な権力、金力、人気を背景にした球団からの働き掛けをきっぱり拒むことは、20歳そこそこの若者には難しく、彼はある意味被害者の一人だろう。渡辺こそ一雇われ役員の分際で、オーナーという言葉を勘違いし、決して自分の属性ではない巨大な権力、金力、球団人気というものをバックに、自己肥大した、人間としての品性を疑う露骨に恫喝的な言動を繰り広げているのを目にして、最低の人物だと感じていたが、今回のことで、その晩節を最低レベルでそれなりに全うしたといえよう。

だいたい、彼は、讀賣新聞の社長として球団オーナーになるまで、野球のことはほとんど知らなかったそうではないか!巨人人気を背景にした独善主義が、今の球界の低迷を生んでいることにも気がつかない、典型的な裸の王様だった。

ただこの時期に辞任というのは、何らかの背景、周辺圧力があったのかを疑わせるものだ。その道連れにされた学生選手は哀れだ。

少し勘ぐれば、阪神もこの投手に触手を伸ばしていたとのことなので、自ら詰め腹を切ることによって、ライバルも巻き添えにしようとしているのかも知れない。

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