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2004年12月13日 (月)

ゴジラ ファイナルウォーズ

ゴジラ誕生50周年ということで、それを記念した大作「ゴジラ ファイナル・ウォーズ」が公開された。しかし、東宝としては、これがゴジラ映画の打ち止めということだ。土曜日に子ども達と見に行ってきた。

次男が、以前からウルトラマンシリーズなどの特撮ものが好きで、BSでゴジラがまとめて放送されたこともあり、すっかりゴジラにはまってしまい、先日、ハウルを観に行った時に、見たがったので、前売り券を買い、今回観に行ってきた次第。前売り券には、DVDがおまけでついてきた(これは、DVDゴジラ映画全集約10万円也の宣伝用の意味合いが強いが、過去の特撮場面が収録されており、なかなか面白い)。

妻は、あまり興味がないということで、三人で出かけたのだが、シネマコンプレックスは、話題作が何本も公開されていることもあり結構にぎわっていた。ハウルのほかには、Mr. Incredible (敢えて訳せば途方もない男、信じられない奴)などなど。ゴジラは朝日新聞評でも絶賛だったので、結構人気かと思ったが、そうでもなかった。先日観たハウルはほぼ満席だったが、今回のゴジラは5割程度の入りだった。小さい子どもと親という組合せが多かった。

一昨年だったか、ハム太郎と併映されたみなとみらい21を舞台にした「ゴジラ キングギドラ」は全く期待していなかったのだが、久々に観た特撮技術の発展に非常に感心していたし、先日テレビでもやった「東京SOS」も面白かったので、自分としても今回のを是非見ようと思ったのだが、結論的には、ふーんなるほどというものだった。

ゴジラとその他の怪獣たちの戦いや動きは、これまでになくアクションが素早く迫力もあり、ワイヤーアクションを多用したというミュータントたちM機関とエビラとの戦い、疾走するバイクでのバトルもなるほどすごかったが、X星人対地球人の闘争が少々安易で、筋が見えてしまう弊があり、興ざめだった。北村一輝という俳優の演技は面白かったが。また、ミニラの使い方も安易さが目立った。

今回の監督は、映像作家としては期待の人らしく、一部戦車のミニチュアでチープな印象があった以外は満足できたが、ファイナルウォーズという制約からか、有無を言わせぬ骨太の悲劇的ストーリーが感じられなかったのは残念だった。俳優の演技では、以前NHKの大河ドラマで佐々木小次郎を演じたほどのTOKIO 松岡は、チャラチャラしたジャニーズというイメージを全く感じさせない真摯な演技で好感をいだいたが、ヒロインの菊川玲は、違和感をぬぐえなかった。ドラマでも多用されているが、わざとらしい表情やセリフ回しが目立つ。映画の雰囲気に溶け込んでいない。X星人との対決のシーンでのわざとらしいおびえの表情が学芸会的な稚拙さで特に気になった。

なお、新聞評にもあったが、日本のゴジラをリメークした米国版ゴジラが ジラという名前で登場し、そのトカゲのようなイグアナのような奇妙な形態と、マグロしか食わないという習性が 映像とセリフで茶化されていたのはそれなりに面白かった。ただ、その評にあった指摘のこの作品が海外受けするとか、今後も続編のゴジラが制作されるというのは期待しすぎだろう。

今回、最近の何作かのゴジラシリーズを見て感じたのは、自衛隊が相当協力しており、自衛隊のデモンストレーションになっていることだ。軍人的なヒロイズムと、自衛力の重要さが強調されている。

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