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2005年1月31日 (月)

倉本裕基という名前をよく見る

昨夜 テレビ東京のミューズの楽譜という番組に 倉本裕基が出演していた。経歴紹介で、音楽大学出ではなく、東工大理学部の修士課程修了という異色の経歴の持ち主ということを知った。

とにかく「冬ソナ」関連で有名になったらしい。演奏・作曲歴はもう20年以上になるらしいが、日本ではほとんど知られていなかったところ、98年の韓国での日本文化開放とともに、いわゆるリチャード・クレーダーマンやジョージ・ウィンストン並みに韓国で大ヒットし、それが今でも継続中、「冬ソナ」の出演者、歌手なども彼の音楽を愛好しているという。

これまでになかった韓国からの逆輸入という形での、サクセスストーリーだ。

彼の作品は、いわゆる通俗的なセンチメンタル路線で、それがこれまですれっからしの日本人には受けなかったのだろうが、昨日のテレビで、独学とは言え、ラフマニノフの2番やチャイコフスキーの1番を御手の物という感じでサラっと披露したテクニックには驚いた。いわゆる弾けるピアニストだ。それゆえ、ピアノの音色も透明感があるのだろう。

音色と言えば、先ごろ物故した園田高弘氏の演奏を思い出の演奏会ということで昨夜の教育テレビが放送していた。ブラームスの1番のフィナーレ、ショパンの幻想ポロネーズ、バッハの半音階的幻想曲とフーガ、皇帝のサワリを放送した。園田氏はガッチリと弾いているのだが、残念ながらゴツゴツとした印象が強い。映像を見ずともそう感じる。タッチの問題だろうか、均等に鍵盤に力が加わっていないのか、ピアノが整然と鳴っていないようなのだ。あまりに整い管理された音色よりも逆に聞き応えを覚えることも時にはあるのだが。

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