「ファンタジア」の「月の光」
ディズニー映画の「ファンタジア」は、ビデオで発売された頃、ちょうど長男に見せるのにいいかと思い購入した。それ以来子ども達のお気に入りで何度見たことか。
1940年作品ということで当時としては最先端のステレオ効果だったはずの左右チャンネルからの音出しが今となっては不自然なプレゼンスであるし、映像はデジタル技術により非常に鮮明でノイズもあまりないが、音質としては非常に音は貧しいので、音楽観賞上はつらいものがあった。
昨年とうとうVHSビデオのリーダーテープの部分が切れてしまった。しばらくして、DVDで廉価発売されたと知り早速購入した。こちらは映像のほか、音質にも手が入れられており、相当聞きやすい音質になっている。今日は春は名のみの風の寒さの一日で、外出もせず、宿題の終わった子ども達と一緒に楽しんだ。
ところで、このDVDには、映像特典として、本編では公開されなかった ドビュッシーの「月の光」(ストコフスキーによるオーケストラ編曲)が、相当入念な復元作業を施され収録されている。本編を何回も見たせいもあるが、この「月の光」は非常に新鮮だった。本編はどちらかと言えば少々子ども向けのアニメーションである(とはいえ「春の祭典」の恐竜の動きは当時の研究者に高い評価を得たものだそうだ)が、こちらは非常に洗練されたものだ。水墨画的な東洋趣味も感じられる。オーケストラ演奏もストコフキー的な豪奢さを控え、ドビュッシー的なオーケストレーションをうまく演奏している。
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