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2005年4月 4日 (月)

「アメリカ」「アンダンテ・カンタービレ」

BOOK OFFに スメタナ四重奏団のEMIへの録音の「アメリカ」と「アンダンテ・カンタービレ」が陳列してあった。昨年発売時には1300円だったものが、750円。チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番は、全曲通して聞いたことがなかったのと、CDでドヴォルザークのこの名曲を所有していなかったので、迷わず購入。(ボロディンの「ノクターン」の含まれる弦楽四重奏曲もwish listに入っている)

リマスターは、日本人のディレクターが行ったようだ。その所為か、定位と分離がよい代わりに、音色的な魅力が多少失われているように感じる。【5/18】cocohore! で見つけた「新 ・ 音 物 語  確 変 中 !」を読んだところ、このリマスタリングへのより厳しい評価がありトラックバックを送った。

ドヴォルザークの曲は、自分で所有しているスメタタ四重奏団の神戸ライブ盤のLPで第4楽章を聞くと、機関車の疾走する光景が脳裏に浮かんだのだが、この古い録音ではそこまで快調な演奏ではない。年月の経過により解釈が変わったのかも知れない。アメリカのボヘミア人集落で、短期間で完成したこの曲は、全楽章とも非常に魅力的な曲だ。中でも第二楽章はしみじみと訴えかける。

チャイコフスキーの曲は、その第二楽章のアンダンテ・カンタービレという発想記号が、そのまま曲名に転用されたほど、有名な楽章で、他の楽章はほとんど聞かれる機会がない。解説によると、チャイコフスキーの若い頃の作品で、作曲技法に未熟な部分があるために、あまり愛好されていないのだという。今回一度通して聞いただけなので、第二楽章以外はほとんど記憶に残らなかった。

アンダンテ・カンタービレは、あの文豪レフ・トルストイが、実際のこの曲の生演奏を聞いて、涙を流すほど感動したというエピーソードを持つ。まさに、しみじみとした曲である。白樺の葉が黄色く色づいた初秋の宵を思い浮かべる。これこそ「アダージョ・カラヤン」ではないが、癒し、慰めの音楽だと思う。ロシア民謡の昇華とでも言うべき曲で、変に編曲されるより、原曲通りに弦楽四重奏曲で聞くのがいい。

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コメント

トラックバックをいただき、どうも有難うございます。お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
スメタナ四重奏団の「アメリカ」のCDは購入していないのですが、音色的な魅力が失われているとのことで、残念な気がします。
私は、すべてアナログがデジタルに勝ると考えているわけではありません。ただ、できることならCDで、それが録音された当時のニュアンスが伝わってくれれば、うれしいだけなのですが、そういう期待が裏切られるとショックがどうしても大きいわけです。
そういえば、スメタナ四重奏団による「ひばり」は、実にのどかな演奏で、心が癒されます。
当方のブログに、貴ブログへのリンクを張らせていただきたく思います。

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