ゴッホ展を諦め替わりに科学技術館
土曜日は午前中に銀座に用事があり、4月2日と同様、折角出掛けたのだからということで、今度は大人向けの北の丸公園の国立近代美術館で開催中のゴッホ展に行くことにした。東京駅の丸の内南口に無料のシャトルバスの乗り場が設けられており長蛇の列ができていたが、それでも1回待っただけでギュウギュウ満員の小型バスに乗れたので北の丸公園まで行ってみた。大人気ということは聞いていたが、入場までに45分から1時間待ちだという(ちなみに、ティラノサウルス・レックスのスーが展示されている恐竜博も1時間待ちとのこと)。もともと子どもは気乗り薄だし、パリのオルセーに展示されているゴッホの作品は間近に見たことがあるしということで、今回はパスしようという相談になり、子ども優先でその近所にある科学技術館に行くことにした。途中、国立公文書館なるミュージアムがあり、徳川幕府の文書類を無料公開していたが、今回はパス。
科学技術館は中学校の修学旅行で訪ねたことがあり、面白い形の建築物だという記憶はあったが、展示についてはあまり覚えていなかった。今回改めて訪ねてみたが、最近の田舎にもある科学館や先日の国立科学博物館の新館の新しさに慣れていることもあり、その古びが気になった。ただ、どういう経緯か入場料が無料の日にあたっており(企業の招待日だったようで一般人もそのおこぼれに預かったのかも知れない)、ちょっと得をした。期待していたロボット関係の展示はほとんどなかったが、技術分野ごとにそれなりの展示がしてあったので、子ども達には結構好評だった。
バスで東京駅から堀端をぐるっと回って来るときに、どうも皇居方面への門に一般人が普通に入っていくのをみていたので、もしかしたら帰りに散策できるかと期待していたのだが、科学技術館を出るのが少し遅くて、入門は締め切られていた。後で調べたところ、あの徳川幕府の江戸城の本丸のあった「東御苑」(ひがしぎょえん)という江戸城の中枢部が、曜日と時間帯を決めて一般公開されているのだという。惜しかった。それでも立派な石垣と深い堀の景色が見事なコースを東京駅まで小一時間掛けて散策しながら帰り結構楽しかった。毎日新聞社、気象庁などの建物を見ながら、丸の内方面に向かうと遥か南には桜田門の警視庁、東京タワー、六本木ヒルズなども望めた。皇太子のご成婚記念で作られたという噴水公園で少し遊び、丸ビルの地下を見物して東京駅に着いた頃は脚が棒のようだった。
ちょっと疑問に感じたのは、国立近代美術館の建物。あまり建築家の意思を感じさせないもので、口が悪いがその辺の学校の体育館のような屋根と形だった。上野公園の博物館やホールなどの建築物群はそれなりの由緒のあるものだが、この国立近代美術館の杜撰さにはどういう背景があるのだろうか?
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東御苑はお奨めです。
入り口はいくつかあるようですが、大手門から入ると百人番屋とか言う警備担当の武士(確か忍者の末裔に当たる)の詰め所があります。
門や番所の構成は、大阪城や二条城と類似しています。
園内は草木が楽しめます。また、有名な松の廊下跡もあります。そして、天主台の跡に登ることができます。
何の建物か忘れましたが、一見ガウディ風の建物もあります。
科学技術館ということは平河門が入り口でしょうか。ここは「ぎぼし」が立派で美しいです。
ちなみに、御苑は金曜日は休園日(もしかしたら月曜も)ですのでご注意を。
投稿: sakaiy22 | 2005年4月25日 (月) 23:56
いつもコメントどうもありがとうございます。
公園や博物館の写真など楽しませてもらっています。
昔の江戸城の本丸が今は東御苑と呼ばれているんですね。濠の外から見たあの一角は何やら普通ではない雰囲気でしたが、かつて天守閣や大奥、例の松の廊下のある御殿などがあって、様々な歴史的な事件が起こったと思うと感慨深いものがあります。
そう言えば、オフィス街の大手町も丸の内も江戸城に関係のある地名ですね。全国各地の城下町の大手町と東京の大手町の関連性が今更ながら認識できました。今度再訪の機会があれば散策してみたいと思います。
投稿: 望 岳人 | 2005年4月26日 (火) 16:20