ヴォーン=ウィリアムズの誕生日に「グリーン・スリーヴズによる幻想曲」を聴く
10/9/1835 サン=サーンス(Saint-Saens.Charles Camille) 誕生
10/10/1813 イタリアの作曲家ヴェルディ(Verdi.Giuseppe Foutunio Francesco)誕生
10/11/1896 ブルックナー(Bruckner.Joseph Anton)没72歳(誕生:1824/09/04)オーストリアの作曲家
と三日続きで大音楽家の記念日が連続したが、今日は一般的にはあまり知られてない(中学高校の音楽の教科書には登場しない)ヴォーン=ウィリアムズの誕生日だという。(10/12/1872 ヴォーン・ウィリアムズ(Vaughan Williams.Ralph) 誕生 作曲家「海の交響曲」を作曲した)
この作曲家は、上記の「海の交響曲」のほかにも「南極交響曲」などでも知られており、母国イギリスでは盛んに演奏、録音されているようだが、これまで縁があまりなくまともに聴いたことのない人だ。
たた、この「グリーン・スリーヴズによる幻想曲」は、エリザベス一世時代(というと、シェークスピアの活躍した時代でもあるが)の有名な民謡 "Green sleeves" (「緑の袖」)をそのままテーマとしたオーケストラ曲で、そのテーマ自体の美しさもあって人気曲になっている。先日アップしたホームミュージック集(「花のワルツ」)にも、マリナー/ASMF(アカデミー室内管弦楽団)の1970年代の録音が聞けるし、この写真のCDにも1980年代の同じコンビによる録音が収められている。
「緑の袖」の歌詞は、16世紀エリザベス朝の恋歌。シェークスピアもこのメロディーを耳にしたことがあったかも知れない。
ヴォーン=ウィリアムズのこの曲は、彼の歌劇「恋するジョン」の間奏曲として作曲されたものだと解説にはあった。編曲(オーケストレーション)は、非常に慎ましやかで、美しい。
なお、このCDはおそらく「アダージョ・カラヤン」や「グレゴリアン・チャント」のヒーリングブームに影響された企画だと思うが、マリナーらしく中庸で上品な演奏が楽しめるもの。
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» ディーリアス「春初めてのカッコウを聞いて」 マリナー/アカデミー室内管 [クラシック音楽のひとりごと]
この春初めての鶯を聞きました。
気温も上昇してきて、早朝のジョギングには実に気持ちいい季節になりました。
ランニング・ジャケットもベストも着ずに、もう長袖Tシャツ一枚で十分ですな。
肌寒く感じるのは、走り始めの5分くらい。それを過ぎるともうポカポカ、30分のジョグでかなり汗をかきます。
いつものコース、西条ひうち球場の桜はまだですが、今日は鶯が啼いておりました。
いい鳴き声。思わず振り返って姿を見つけようとしましたが、鳴き声が聞こえるだけ。
でもエエ気分でした。
着実に春は来てます。
そこで、... [続きを読む]
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TB有り難うございました。
1988年初出の「ノスタルジック・コンサート」に何曲か加えて、今はマリナー/アカデミー室内管のオムニバス盤として発売されているようですね。ネットで検索しましたら、望さんがあげていらっしゃるこのCDがヒットしました。
こういう小品を振らせたら、マリナーは巧いなと思います。と言うより、こういう作品群にマリナーの本領があったのかなとも思います。
繊細で美しい、爽やかな演奏でした。
有り難うございました。
投稿: mozart1889 | 2006年3月29日 (水) 10:54
mozart1889さん、こちらにもコメントいただき恐縮です。
オリジナル盤は1988年初出とのこと。やはり、アダージョ・カラヤンのより前ですね。
このマリナー盤は、日本では「バーバーのアダージョ」という名前で発売されたものです。表題の他、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」など少々淡白で品のよい音楽が聴くことができ、愛聴しております。
投稿: 望 岳人 | 2006年3月30日 (木) 18:58