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2005年11月 7日 (月)

パリはなぜ燃えているのか?

パリ郊外で起きた暴動がフランス全土に広がり、パリ中心部にも侵入する様相だという。

きっかけは、アフリカ系の2名の少年が変電所へ侵入して感電死したことによるとの報道だが、なぜこのような事態に立ち至ったのだろうか?

現在の報道によると、暴動の主役は、アフリカ系およびアラブ系の住民らしい。このような暴動に至る背景には、相当なストレスが彼らにかかっていたことをを想像させる。先年の、ムスリムを信仰する女学生が、ベール(スカーフ)の着用を法律で禁じるという、自由と民主主義の祖国フランスらしからぬ立法措置のニュースを聞き、疑問に思ったが、そのような保守的な宗教差別・民族差別的な政治姿勢が、いわゆるフランス植民地支配の負の遺産ともいえる移民層への社会的な差別を助長しているのではなかろうか?

先のロンドン同時多発テロの際にもまったくの無実の非欧州系の男性が、白昼堂々雌伏警察官により追い回されて射殺されるという異常な事件が起こったばかりだ。全世界を覆うイスラム系のテロリズムによる社会不安をこのままにしていてはいけないが、そのよって来る淵源に思いを馳せることが必要ではなかろうか?要するに、貧困とその撲滅である。

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コメント

隣の芝生は青々して見えるではありませんが、フランスの政教分離は何時も素晴らしいと思っています。公での宗教的行為を避けるのは一つの見解と思います。

今回の騒乱の発展は、充分に分析されるべきですが、仰るような貧富の差と社会的な分裂があることは仏国内でもいつも問題として伝えられている事でありました。負の遺産は、多少の犠牲を払ってでも解決していかなければいけないのでしょう。

青年たちの連帯・共感のデモンストレーションも伝えられていますので、災い転じて福となるとなって欲しいと思っています。

いつもコメントをありがとうございます。

宗教と政治の問題は洋の東西を問わず、人の世の永遠の課題なのかも知れないなどと大風呂敷的なことを考えております。

どうも日本の公共放送の報道は最近の中国での反日デモでの報道を見ても、他の報道でも、センセーショナリズムに堕しているようで、公平な報道がほとんど見当たらなくなっているようで、今回もフランス系(白人系)の住民が事態を懸念するインタビューはありましたが、イスラム系、黒人系の人たちへのそれはありませんでした。

>青年たちの連帯・共感のデモンストレーションも伝えられていますので
とのことで、ここでフランスの底力が見られるのかという期待が出てきました。

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