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2006年3月 4日 (土)

3月4日はヴィヴァルディの誕生日

imusici_ayo_vivaldi_quatro_stagione◎ヴィヴァルディ ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲集「四季」 Le quattro stagioni
作品8の1から4(Vittorio Negri 校訂)
第1番ホ長調RV269「春」 La primavera
第2番ト長調RV315「夏」 L'estate
第3番ヘ長調RV293「秋」 L'autunno
第4番ヘ短調RV297「冬」 L'inverno

 1959年4月29日から5月6日 ヴィーンでの録音

協奏曲ホ長調RV271 「恋びと」 L'amoroso (Michelangelo Abbado 校訂)
 1957年12月27日から1958年1月10日 ミラノでの録音

イ・ムジチ、フェリックス・アーヨ(独奏ヴァイオリン)

今日3月4日は、ヴィヴァルディの誕生日。
 1678/3/4 イタリアの作曲家ヴィヴァルディ(Vivaldi.Antonio)がヴェネツィアに誕生

ヴィヴァルディといえば「四季」、「四季」といえばイ・ムジチ。イ・ムジチは、本当に何度もこの曲を録音しているが、大ベストセラー&ロングセラーとなったものがこの独奏ヴァイオリンがアーヨの1959年ステレオ録音盤。いわゆるバロックブームの先鞭をつけた名盤とされる。LPでは、この次に録音された、ミケルッチ独奏ヴァイオリンによる同じフィリップスのものを愛聴してきたが、名盤とされるアーヨ盤を聴いてみたくて、このレギュラープライス盤を購入した(現在では廉価盤が出ている)。演奏については、今更云々することはないが、昨今のピリオドアプローチによる刺激的なものとは異なり、またミケルッチ盤のアンチ・アーヨ盤的なマルカート的なリズミカルさとも違い、上品なレガートが特徴だ。

誕生日だということで、詳しく書誌的な情報をこのBLOGに書き写してみたところ、面白いことにいくつか気がついた。まずは、この四季の四曲は、RV番号的には連番になっていない。

RV番号は、「ヴィヴァルディ研究の最新の成果であるリオムRyomによる作品目録」の番号だという。

また、「恋びと」の校訂者にミケランジェロ・アバドとあるのを見てさてはと思い調べて見たところ、やはりあの指揮者クラウディオ・アバドの父にあたる人のようだ。(曲目のところにオランダ語のリンクをはったがwikipedia italiaにも項目があった)ミラノの音楽一族アバド家!

また、逸話としては、あのジャン=ジャック・ルソーが、この「春」を、フルート独奏用!に編曲した楽譜が、フランスで自費出版されていたとの話が、海老沢敏氏の「巨匠の肖像」バッハからショパンへ(中公文庫)に出ていた。海老沢氏がパリの国立図書館でルソーの楽譜に当たっていたときに発見したのだという。録音はないものだろうか?

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コメント

へ~、今日はヴィヴァルディの誕生日なのですか。それは知りませんでした。
ヴィヴァルディ、NHK-FMラジオ「バロック音楽の楽しみ」等で聞いた皆川達夫さんの解説では、同時代のシュッツやテレマンなどと比較するとずっとおちる、というような評価だったと思います。テレマンも素敵な音楽をたくさん書いてて、いいなぁと思いますが、だからといって一方をほめるために他を貶めるというのはどうかなぁ。ベートーヴェンの偉さを知らせるためであっても、たとえばモーツァルトやシューベルトをけなしたりしちゃいけないんではないかい(^_^;)>poripori
私のヴィヴァルディ関連記事をトラックバックしました。

narkejpさん、コメント&トラックバックありがとうございました。

「バロック音楽の楽しみ」は以前はよく聞きました。懐かしいですね。たしかテーマ曲が、フルートによるヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」の音楽ではなかったでしょうか?

トラックバックの記事も拝見しました。12、6、3のセットですか。12という数字は面白いですね。

本日は、記念日ということで、「Gloria」も聴きました。彼の声楽作品も耳に心地よく聞こえます。

今日は。
イ・ムジチ合奏団の「四季」は、アーヨ盤とカルミレッリ盤をよく聴きます。
アーヨ盤はさすがに録音が古ぼけてきましたが、あのレガートは官能的でさえあります。しかも爽やかで美しい「四季」です。
古楽器団体のヴィヴァルディが当たり前のようになってきましたが、ボクはついついイ・ムジチやマリナー、パイヤール、小沢を取り出すことが多いです。

mozart1889さん コメント、トラックバックありがとうございます。

以前、東京ゾリステンという団体がモダン楽器で演奏するコンサートを聴きに行ったことがありますが、生でも演奏効果の高い曲だと思いました。

モダン楽器が楽器を朗々と鳴らす演奏でも、ピリオドアプローチでもどちらでも面白い曲ということは、結構包容力のある曲なんでしょうね。

ところで、LPのミケルッチ盤は、なんとLPサイズの見開き数ページのフルスコアがついていたものでした。それだけサービスできるということはやはりそれだけ儲かっていたのだろうと考えたことがあるという、つい下世話なことを思い出してしまいました^^;

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