モーツァルト 木管楽器協奏曲集 カラヤン/BPO
◎モーツァルト
クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 カール・ライスター(Cl)
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 ローター・コッホ(Ob)
バスーン協奏曲 変ロ長調 K.191 ギュンター・ピースク(Fg)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヘルベルト・フォン・カラヤン
1971年8月 スイス、サンモリッツ(サン・モリッツ)、フランス教会
このCDを聴きながら、みー太さんの「みー太の音楽日記」を拝見するとちょうど今日がカラヤンの誕生日だと知り、奇遇だと思った。
サン・モリッツと言えば、確かカラヤンの別荘があった場所ではなかったろうか?夏の休暇シーズンに、避暑地サン・モリッツでのセッションで録音されたものだろう。ソリストは、いずれも有名なベルリン・フィルの首席奏者たち。
ライスターやコッホはもちろん見事だが、あまり聴く機会のない、ファゴット協奏曲が自分にとっては一番面白かった。第二楽章の冒頭などは、「フィガロ」のアリアのようだし、全体としてK.191(186e) 1773年 モーツァルト17歳の作品とは思えないプロポーションのよさを感じる。ファゴットも相当細かいパッセージを演奏しており、聴き応えがある。もっともこの年には、有名なアレルヤが終楽章のモテット「エクスルターテ・イウビラーテ」K.165(158a)なども作曲しており、また小ト短調交響曲第25番K.183(173dB)もこの年の作品なので、そう不思議がることもないのだろうが。ブラインドテスト的にこの曲の年代を聴かれたら多くの人がもっと後年の作品だと回答するのでははかろうか。
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» ああ、ダブリ買い ~ カラヤン/BPOのモーツァルト 管楽器協奏曲集~ [クラシック音楽のひとりごと]
職場の同僚とイオン新居浜ショッピングセンターへ。
目指すはタワー・レコード。久々の出陣であります。
この同僚は盤友であって、まさに盤鬼。バロック以前から現代音楽まで守備範囲が広大で、何でも聴くんですな(何でも買う、つまりゲテモノでも買う。凄まじく買う)。
そんな彼が、タワーレコードでムラヴィンスキーのショスタコーヴィチの8番交響曲を再発したから、是非買えと言うのでついていったわけです。
彼は、フィリップス盤のムラヴィンスキー指揮ショスタコの8番、廃盤で入手しにくい時代に、某オークショ... [続きを読む]
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カラヤンは、ワーキングホリディーに1970年ごろ数年間オーケストラを連れて行ったとなっています。ルツェルンでの音楽祭の前に同地で落ち合うような形だったのではと想像します。恐らくご本人は、ザルツブルクからアルプス越えの飛行で操縦桿を握られて、直接この谷に入って来たのでしょう。
私の記憶では、旧版のブランデンブルク協奏曲などもここでの録音でなかったかと思います。
数年前の8月に、この町で管楽器のコンサートを聞いたのですが、息継ぎが大変苦しそうでした。高度順応充分でないと流石のコッホ氏やピースク氏にも厳しかったのではないかと想像します。
吉田秀和氏が何を書かれているのか、知りたいものです。また指揮者の岩城さんの体調が悪化した様で、ほとんど個人的な思い出もないのですが、病後のやつれられた写真を見て気がかりになりました。
投稿: pfaelzerwein | 2006年4月 6日 (木) 01:05
pfaelzerweinさん、コメントありがとうございます。
サン・モリッツのことは有名なリゾートだという程度しか知らなかったので、そんなに標高が高いのか!とネットで調べてみたところ、面白いことに住宅リフォーム屋さんのサイトにこんな旅行案内がありました。
http://www.smilecareclub.com/travel/index.html
「町の標高が1,856m、スキー場は3,300m」とのこと。
"サン・モリッツ フランス教会" で検索をかけると、カラヤン/BPOの比較的小編成の録音がここで行われているのが分かりました。コメントされたブランデンブルク協奏曲のほかにヴィヴァルディの「四季」、モーツァルトのその他の管楽器用協奏曲、ハイドンの交響曲なども含まれるようです。
http://www.asahi-net.or.jp/~EH6K-YMGS/cond/karajan-dg.htm
アメリカのアスペン(コロラド)も高地だそうですが、管楽器奏者にとっては、高地は順応するまでは息切れなどで大変かも知れないとは思い及びませんでした。編集が加えられた録音とはいえ、そのTPOと演奏の関係も重要ですね。
投稿: 望 岳人 | 2006年4月 6日 (木) 17:42
pfaelzerweinさん
吉田秀和さんのエッセイについては、別なおりに概要をお伝えしたいと思いますが、休筆期間は「商売」を離れて音楽を純粋に楽しめたという主旨のようです。
なお、岩城宏之氏ですが、2年続けて、ベートーヴェンの9曲の交響曲の連続演奏を行うなど、非常にヴァイタリティがある方なので、肝機能障害の検査入院ということゆえ、早い復帰を祈念しております。http://homepage.mac.com/kikuhana/stage/stage05/st05b76.html
http://www.avexnet.or.jp/classics/artist/iwaki.htm
投稿: 望 岳人 | 2006年4月 6日 (木) 22:40
望さま こんばんは
TBを頂き、ありがとうございました。お礼が遅れて、失礼しました。カラヤン氏の誕生日と知りながら、CDを全く選ばなかったことを、少し後悔してますがあの日は、どうもオケよりもピアノ曲が聴きたくて・・・
望さま、ご紹介の曲は私には余り馴染みが無くて、こうした曲も将来聴ける様になりたいと思っております。
投稿: みー太 | 2006年4月 7日 (金) 20:02
みー太さん、いつも記事を拝見しております。
ボルコムという作曲家はどういう方か知らなかったのですが、カラヤンの誕生日ということを教えていただき、トラックバックさせていただきました。
私は、モーツァルトの管楽器の音楽が以前から好みに合いよく聴いております。クッキリとメロディーラインが出ますので、魅力的な音色による旋律の美しさを素朴に味わっております。
投稿: 望 岳人 | 2006年4月 7日 (金) 23:39