ミシェル・ベロフのスーパーピアノレッスン
少々早く帰宅できたので、NHK教育テレビで19時25分から放映された「スーパー・ピアノレッスン」<<フランス音楽の光彩>> 講師:ミシェル・ベロフを見ることができた。先週から始まっていたらしく、「亜麻色の髪の乙女」は見逃してしまったが、今日は、ラヴェルの「水の戯れ」だった。(以前、ヴァルター・クリーンのモーツァルト、ゲルハルト・オピッツのベートーヴェンなどが放映され、最近では、ピリスのレッスンもあったが、今回のはアントルモン、ルイサダ、トラーゼなどが出演していたシリーズのようだ。)
もちろんこんな高度なテクニックを要する曲は弾けたものではないが、御年55歳にもなったベロフが、自ら実演を交えながら若い女性の生徒に手厳しいレッスンをするのは興味深かった。レッスンを受けている生徒とは言え、素人の耳ではテクニックや音には違いはあるものの、それなりに弾きこなせてはいるのだが、ベロフは、「ホルンのイメージ」、「金管楽器の鋭い音」などの音色的なインスピレーションから、ペダルの踏むタイミング、クレッシェンドなどなど細かく指示を出していた。最後に先生本人の模範演奏があったのだが、フランス?の古いあまり広くない館での録音のためか、以前の冴えたベロフの演奏には聞こえなかった。とはいえ、すっかり右手の故障からは回復した模様で、うれしい。
この後も、フォーレ、サティー、ドビュッシー、メシアンなど興味深いレッスンが繰り広げられるようで、楽しみだ。
なお、放送のあと、ベロフの弾くバルトークのピアノ小品集を聴いた。1970年代のベロフだが、冴えた音はすごい。次にサムソン・フランソワの「水の戯れ」を聴いてみた。こちらは、指回りは確かにたどたどしいが、一編の詩の朗読を聴いたような余韻が残った。
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