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2006年4月20日 (木)

シューマン 歌曲集「詩人の恋」ほか フィッシャー=ディースカウ、エッシェンバッハ

Dichterliebe_fdieskau_eschenbach

◎シューマン
詩人の恋 Op.48
リーダークライス Op.39
ミルテの花 Op.25より7曲
ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)、クリストフ・エッシェンンバッハ(ピアノ)
1974年1月、4月 1975年4月、1976年6月録音 ベルリン

今年は、特にモーツァルト生誕250年のモーツァルト・イヤーが音楽界のみならず取りざたされ、ショスタコーヴィチ生誕100年も比較的云々されているが、意外にもあのロベルト・シューマンの没後150年の年でもあることはあまり喧伝されていないようだ。そういう自分も今日の夕刊をめくっていて、シューマンイヤーのオールシューマンプロというイッサーリスのリサイタルの広告をみて、改めて調べてみたところ、1810年6月8日誕生、1856年7月29日逝去ということで、今年はまさに没後150年なのだ。

このCDに含まれている「詩人の恋」は、学生時代、うまくエアチェックできたので、音楽之友社のポケットスコアを買ってみながら、歌いながらよく聴いた録音だ。今宵、久しぶりに取り出して聞いてみているが、すでに中年になった我が身には、青春の日々の希望と不安に満ちた頃に、身にしみて聞いたこれらの曲への感動は素直によみがえることはない。第1曲「驚くほど美しい五月に」、第7曲「私は恨みはしない」、第12曲「光溢れる夏の朝に」など、懐かしいのだが・・・。

「リーダークライス」にはあまり親しい歌はないが、「ミルテの花」の「蓮の花(はちすのはな)」は、高校の音楽の授業で、音楽の先生の伴奏に合わせて一人一人歌った思い出のある曲だ。私でも弾けるような比較的単純な和声の伴奏なのだが、ベースの動きがなんとも魅力的だ。「献呈」は、詩も曲も情熱そのもののような歌。リストの編曲によるピアノ独奏も、よくアンコールに弾かれる(キーシンなど)。

なお、このCDのパンフレットの水彩画は、フィッシャー=ディースカウ自筆のもの。「モミの木」という題名。

残念ながら、パンフレットP.26 「護符」の詩の後半と第2連以下が省略されているのは、このCD制作時の意図的な省略なのか、単なる落丁なのか。フィッシャー=ディースカウ生誕60周年記念盤なのだが。

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コメント

こんにちは。シューマンの歌曲集「詩人の恋」は、20代の時にずいぶん夢中になりました。歌だけでなく、ピアノ伴奏の詩情がなんともいえません。デムスとの旧盤(LP)で聞いています。エッシェンバッハとの録音もあるのですね。

narkejpさん、コメントありがとうございます。私も20代の頃よくこの歌曲を聴き、歌いました。エアチェックしたのが、このエッシェンバッハとの録音だったのですが、現在のCDよりも繊細な音がした記憶があります。

イエルク・デムスとの録音をお持ちとはうらやましいですね。文春新書の中野雄氏のコメントによると、フィッシャー=ディースカウはそのデムスとの共演盤を最良の出来だと自認していたとのことです。エッシェンバッハも悪くはないのですが、現在の彼の指揮が作る音楽と比較すると相当抑制しているように聞こえます。

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