ヴァルター/VPO 1955年ライヴ 「プラハ」、マーラー第4交響曲

◎モーツァルト 交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」
マーラー 交響曲第4番 ヒルデ・ギューデン(S) ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ブルーノ・ヴァルター指揮
1955年11月6日 ヴィーン、ムジークフェライン大ホールライヴ録音
DG ヴィーンフィル 150周年 記念集の一枚(ソニークラシカルの好意による収録)
ナチによるユダヤ人への迫害の難を逃れて米国に亡命していたヴァルター(Bruno Walter)は、戦後1948年にヴィーンを再訪し、ヴィーンフィルとの再会を果たした。その後、たびたびヴィーンフィルを指揮したヴァルターの指揮は、1952年5月18日のモーツァルトの交響曲第40番のライヴ(ソニー)、1952年5月のマーラー「大地の歌」のスタジオ録音(デッカ)、1956年のモーツァルト交響曲第25番のライヴ(ソニー)などで聴くことができるが、このヴィーンフィル創立150年記念盤に含まれるモーツァルトとマーラーもヴァルターの得意のレパートリーを聞ける貴重なものだ。
「プラハ」交響曲の方は、ソニー盤の25番や40番の両ト短調の濃厚なデモーニッシュでロマンティックな表現に比べると、古典的な均整感のある音楽に仕上がっていると感じる。
一方、マーラーの第四番は、マーラーの中では編成が小規模で、室内楽的なアンサンブルにより、古典的な演奏がよく聴かれる曲だが、ヴァルターとVPOという、マーラーの弟子とマーラーの楽団による演奏は、透明で耽美的な音響(特に濡れたような艶のヴァイオリン!)を用いながら、突発的な強調やテンポの変化により、結構劇的で表現主義的な表現になっている。ギューデンは、エーリヒ・クライバーの「フィガロ」1955年録音でスザンナを歌った当時のヴィーン・シュターツ・オーパーの名花といわれたソプラノ。
録音は、残念ながらモノーラル。それでも上記のようにヴィーンフィルの艶っぽい音色はよく聞き取れる。
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