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2006年7月21日 (金)

昭和天皇の発言メモの発見

「昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に不快感を示し、自らの参拝を中止したとする当時の宮内庁長官のメモが見つかった」

昨日のニュースで、昭和天皇の晩年の発言を当時の宮内庁長官がメモしたものが「発見」され、その中に靖国神社へのA級戦犯合祀に関する昭和天皇の所感が記されていたとのことで、政治的に波紋を広げている。

この発言は、非常に重大なものではあるが、内密に所感として側近に漏らされたものではないのだろうか?現憲法下で、政治的な存在であってはならないとされる天皇の、言動は非常に公的なものではあるとは言え、その個人的な記録のようなものを現在のようにマスコミが騒ぎ、それに対して政治家が論議するというのは、どうも憲法的に異常な事態ではないかと思う。一種の「天皇制」の政治利用に近いのではなかろうか?

ことの是非を問わず、この同じ論法を使うことによって、天皇が後世の政治に大きい影響を与えることが可能となる恐れもあるという意味で二重に懸念される。

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コメント

象徴天皇制の運用は難しいですね。ある種の人にとっては象徴天皇制は精神的な象徴なのでしょう。そうで無い人にとっては、英王室ほどの権威も無い。

BBCなどは英国を見習えというが、もともとそれほどの権勢が無い。権力のある人間は、金を持って世界の何処でもIDを確立している。しかし天皇家は、スイスで城を購入する海外資産も無い。

最近は共和制論者も増えているようですが、皇室も国民もIDが確立出来ないとなると、オープンに議論して行かないといけないでしょう。米国の進駐政策は、こうした状況をある程度見通していたのかもしれません。

このところ、お世継ぎの話題に始まって、天皇制のあり方が一般人の話題に上る機会が増えていますが、今回の問題は、アジアの近隣諸国との関係がギクシャクする中で「突然」出てきたもので、少々とまどいがあります。


日経BP総合サイト で ジャーナリスト 立花隆氏のエッセイが読めますが、7/21付けで今回の問題も取り上げています。

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060721_ketsudan/

立花氏は今回のメモが小泉首相を追い詰める材料になるものとして積極的に評価しているようです。しかし、仮にこのメモの内容がまったく逆の場合にはどのような反応を見せたのかが気になります。政局の分析や予想としてはうなづけるものがありますが、第一級のジャーナリストとしては、天皇の「肉声」の意義を総合的に捉えるという点では、少々近視眼的ではないかと危惧してしまいます。

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