ディズニーリゾート訪問記1 ディズニーシー
海の日の三連休を利用してディズニーリゾート(ディズニーシー、ディズニーランド)を訪れた。
2001年の6月に子どもたちがまだ幼稚園生だったころ、試しにという気分で日帰りでディズニーランドに行ってみた。そのときは快晴だったこともあり関東地方の入梅前の猛烈な暑さに閉口し、またアトラクションに乗るための長蛇の列と、当時は入園券と乗り物券が別だったこともあり乗り物券の高価さにも閉口、さらにあまりにもアメリカナイズされた異空間に違和感を覚えてしまった。
その後ディズニーシーが2001年9月に開園したり、近所の知り合いから毎年のようにディズニー土産をもらったりしたこともあり、2001年以来妻が時折行きたいと言っていたのだが、私の方といえば前回のトラウマで行きたいとは思わず、子どもたちもその間成長してディズニーアニメの世界(ファンタジア、プーさん、アリス、ロビン・フッドなどは何度見たことか!)からは相当離れてしまったので彼らも積極性を見せず、妻はフラストレーションをためていたが、今年になってひそかに旅行代理店で宿泊予約までしておいて最近になってディズニーリゾート行きを宣言し、今回の急激な猛暑での熱中症もしくは梅雨末期の大雨を心配しながらの一家揃ってのディズニー・リゾート行きとなった。
7/16(土)起床6:00! 最寄駅発8:00 大井町--りんかい線--新木場 舞浜 9:30頃
大崎から新木場までお台場の地下を行く「りんかい線」が開通したので、それまで千葉方面に行くのに利用していた東京駅での京葉線乗換えよりもショートカットで便利になり、これを利用した。ただ、りんかい線の大井町の駅は地下深く(数十メートル?)、乗り換えに10分程度かかるのと、JRのほとんどの路線からは連続切符を買えないのでいちいち大井町-新木場の切符を330円も出して買わなければならないのが難点だった。(その意味では東横線-日比谷線で八丁堀乗り換えの方が便利なのだが。)また、室内の冷房が効きすぎていた。
さて、この日は雨空どころか朝から快晴で、気温は9時頃には30度を越えていたものと思う。(最高気温は35度だったそうだから炎天下では軽く体温をオーバーだっただろう)
宿泊予約先が非常にリーズナブルなファミリー向けパートナーホテル(東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドの子会社が運営しているファウンテンテラスホテル)で荷物運搬サービスが受けられるとのことで舞浜駅最寄のウェルカムセンターに行ったところオフィシャルホテルの受付のみで、パートナーホテルは「ボンボヤージュ」というショッピングセンターの一階が受付とのこと。炎天下を徒歩で移動して荷物を預けて(2個まで500円、追加1個につき100円なので、コインロッカー利用よりもお得)、再度リゾートラインという跨座式一方通行、周回型のモノレール乗り場へ引き返す。大人200円、子ども100円料金。ディズニーシーへと向かう。
途中東京湾の景色が見られる。船の航跡がくっきりと鮮やか。ディズニーシーの客船、イタリア風の建物群や人工火山が目に飛び込んでくる。ディズニーシー駅で降りて入場口へ。クーポン券を「パスポート」(魔法の王国への旅券という意味らしい)という「入場券+乗り物券」のセットに引き換えて入場。今年でこのディズニーシーは開園5周年とのことで、5周年の掲示がところどころで見られた。
ディズニーシーの建築物は非常に凝ったものが多い。入り口から続く町並み(ホテルと土産物店)はイタリア風。そしてその奥の池の周囲の風景はいわゆる地中海の入り江、ヴェネチアなどを模したものだという。人工的に古びを演出しておりその凝りようには驚かされる。人工環境の極致か。
炎天下の中、中央の高さ数十メートルの人工火山島(向かいの羽田空港からもその姿が確認できる)に向かって進み、最初のアトラクション「海底2万哩(マイル)」を約40分待って体験する。乗り物に乗るまでの待ち行列の慰みにヴェルヌの潜水冒険の世界を再現したさまざまな器具、部屋、地図などなどが陳列されていて驚かされる。このようにこのディズニーシーは、特にディズニーキャラクターやアニメーションにこだわることない演出が多いようだ。
次に向かったのは、アラビアンナイトの世界。モスクや宮殿を再現したアラビア、イスラム風の建物群が非常にものめずらしく、少し感激した。朝食が早かったため早めのお昼をここのカレー類を中心にしたレストランで採る。入り口向かって右側が宮殿のダイニングルーム、左側が庶民的な食堂のイメージだという。カレー類、インドネシア風ナシゴレン、中国風チャーメンなどがメニュー。二階建ての回転木馬(メリー・ゴーラウンド、カルーセル)に二階、一階と乗車後、マジシャンのショーを見物。登場人物が立体映像と組み合わされ面白かった。周囲の町並みもアラビア風にそれらしく作られており、バザールの風景とはこんなものかと異国を旅しているような不思議な感覚を味わえた。
アラビアの世界で楽しんだ後は、人魚姫リトルマーメイドの水中世界へ。その前にヤドカリの乗り物に乗り急速回転を楽しむ。水中世界は地下空間に広大に繰り広げられている。照明も工夫されており、これも別世界へのトリップを味わえる。ここは子ども向きのアトラクションが多く、フグの回転アトラクションの乗ってから子どもたちはフィールドアスレチック風の施設でも楽しめたようだ。
地下を出ようとしたところ、大勢が駆け込んで来たのでもしやと思ったら雨が降り始めていた。折りたたみ傘持参だったので、ここから、中南米の密林を模したエリアに行ったが、インディー・ジョーンズアトラクションは次男が嫌がったのでパスして、ニューヨークの港に行く高架鉄道まで進んだ。(このSFエリアのアトラクションは後回しにしたところ、結局時間がなくどれにも乗れなかった。)
高架鉄道の周辺の未来風の風景からフィレンツェのポンテヴェッキオやアメリカのケープコッドの風景を両側に見て進むと終点は「20世紀初頭のニューヨーク港の風景、町並み」を模した一角。「SSコロンビア号」なる架空の大型豪華客船に乗船し、船首デッキからの風景を楽しみ、冷たいものでも飲もうと、3階の一等ダイニングに入った。もう食事時間が過ぎていたので、飲み物だけにしたのだが、豪華な雰囲気は味わえたがさすがに周囲はコース料理を食べている人が多く、少々引け目を感じて居心地が悪く、少し涼んでから退出した。ただ、ソフトドリンクだけで一人500円!もしてしまった。(なお装飾としてガレ風のトンボをあしらったガラス器が展示されていたが、本物だろうか?)
ここを出てニューヨークの町並みを過ぎ、フィレンツェのポンテヴェッキオを過ぎて右に見えるフォートレス・エクスプロレーションズの城塞に入ってみた。ガレオン船には白地に赤十字のコロンブスのサンタマリア号風の旗が挙がっており、要塞自体は中近東に進出した十字軍兵士たちのたてこもる城塞風のようだったが、後で解説を読むと大航海時代、ルネサンス時代を表現したものだという。ここは電動式のアトラクションこそないものの見ごたえのあるものだった。時代考証などはどうかは分からないが、いわゆる海賊船風帆船(ガレオン船だという)の内部を見学できた。また、船や城塞から備え付けの大砲から沖行く船を「攻撃」する真似をできるのも面白いものだった。中世風の要塞城郭の内部を巡りながらさまざまなルネサンス的新発見の興味深いアトラクションを見ることができた。中でも、地動説の巨大模型は自ら惑星を運行できる仕組みになっており、装飾の美しさも素晴らしいものだった。この公式サイトを見ると日本ユニシス社がスポンサーをしているらしく、フーコーの振り子などもあったようだが、見逃してしまったのは残念。
次に、乗り継ぐと園内を一周できるスチームボートに乗り込み(この船は園内のところどころで見かけて是非乗りたいと探したのだが船着場がなかなか見つからなかった。内部はイタリア風)、先ほどは通りすぎた中南米の密林で下船した。
今度は次男も「インディアナ・ジョーンズ」のアトラクションに挑戦してみてもいいということで、「クリスタル・スカル(水晶髑髏)」という恐らくアステカ文明を模した奇怪な宗教遺跡の中を進む。アトラクションに乗る前のこのようなプロムナードの凝りかたにはまったく驚かされる。ただ、非常におどろおどろしいムードのプロムナードは雰囲気の盛り上げにはいいのだが、地震とか火事とかの事故が起こった場合などの避難路はどうなっているのだろうかと現実的な心配が頭をよぎる。(調べたところ「非常口」についての解説ページが見つかった。なるほど。)さすがに大人向けのアトラクションだけあり、家族連れは少なく若者のグループが多い。(身長制限があり、次男はパスした。)
このアトラクションは、ジープ型のトロッコに乗車して映画インディー・ジョーンズ張りの様々はアクションシーンに巻き込まれるというジェットコースター的な受身型のもので、相当刺激の強いものだった。大人にとっては右に左に相当の加速度が掛かるので脱線しないかという現実的な心配をする程度で、歓声や悲鳴をあげて無事帰還できたときにはストレス解消で気分的にもすっきりできた程だったが、幼い少年にとってはガタガタするほどの怖さだったらしく、表情が強張っており、下車した後は少々興奮して機嫌が悪くなったほどだった。なだめるために入ったジャングルショップでお土産を買い、メキシカンなタコス風の夕食をとったのだが、子どもにはあまり合わなかったようだった。
レストランを出るとまた雨が降り始め、薄暗くなってきた。早朝起床と蒸し暑さで疲れ果てたので、水上ショーや花火も見ずに妻がご近所へのお土産などの買い物を済ませたら、ホテルに行くことにした。
巨大地球儀の噴水の前で20分ほど待ち、出口のすぐそばにあるホテル直通の5番バス停に行くと、すでに専用の無料シャトルバスが着いており、15分ほど乗車して浦安市の郊外の、周辺は新興マンションが多く建てられている住宅街に建てられたファミリー向け「パートナーホテル」に着いた。
このホテルは、室内は広く、ソファー兼用の補助ベッドを入れると4人が眠れるようになっており、アメニティーや設備はビジネスホテル並みだが、昨年開業したばかりのため新しく、風呂のバスタブは大きく、トイレは別になっており、結構快適だった。しかし暑熱の名残もあったのだろう、エアコンの吹き出し口の関係で室内の温度にもムラができ、夜間はエアコンの効きすぎを用心して止めたので蒸し暑く、長男と私は睡眠不足になってしまった。(なお、早期予約と連泊特典で、ホテル内のローソンで使えるQUOカードがプレゼントされ、翌朝の食事はこれで購入できたのはお得だった。)
(2日目に続く)
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コメント
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「ひそかに旅行代理店で宿泊予約までしておいて最近になってディズニーリゾート行きを宣言」-
ここからして、ディズニームードになっているので、続きを読むのも楽しみです。
投稿: pfaelzerwein | 2006年7月19日 (水) 23:03
pfaelzerweinさん コメントありがとうございます。
拗ね者的な観点からの訪問記を書こうとしたのですが、結構楽しめてしまい、結局普通の印象記になってしまいました。
投稿: 望 岳人 | 2006年7月20日 (木) 12:41