昨日の動物関係のテレビ番組 都会のコウモリ、カナダのシンリンオオカミ
◆昼時の民放の番組で、東京の目黒の廃屋に棲みついたアブラコウモリ、千葉の海岸沿いの石灰石洞窟のユビナガコウモリを10分ほど紹介していた。コウモリ好きの長男が喜んでみていたのだが、一般的にコウモリのイメージは悪く誤解が多いようなので、蚊などの「害虫」を大量に捕食してくれる「益獣」というようなコメントがあるかと思って期待してみていたら、男性キャスターがコウモリは「保護動物なんですよね」と言っただけで他の出演者の反応がなかったように、少々猟奇的な怖いもの見たさの中途半端な番組に終わっていたのは残念だった。都心の廃屋と千葉の石灰石鉱山跡のコウモリをつなげて紹介しているのも意図が不明瞭だ。
プロナチュラリストの人が、以前コウモリウォッチングの会で使ったことのあるコウモリの発する高周波の周波数を下げて可聴音に変換する装置を使っていた。
なお、上野動物園で、いろいろな種類のコウモリを観察することができる。
◆夜7時半からのNHKの動物番組では、カナダのシンリンオオカミ(タイリクオオカミの亜種)を特集していた。黒毛のオオカミが登場したが、初めてみた。番組の解説によると、数匹の子どものうち1匹の毛色は黒になるのだという。オオカミの鼻面の長い鋭い目、しなやかな体躯、長く垂れた尾などをじっくり見ることができた。また巣穴ではうまれたばかりの子オオカミが非常に可愛かった。オオカミの子はなぜあれほど可愛いのだろうか。このような映像が撮れたのはオーロラの見えるカナダ北部に入植している農家の男性がオオカミ一家と偶然に親しくなったことによるのだという。カリブーを追っての冬の旅の間にオオカミ一家はバラバラになり(子どもたちは独り立ちまたは一匹オオカミになってしまった?)という過酷な旅の模様も紹介されていた。
番組の中間で、オオカミは害獣かどうかというコーナーで、親しい上野の国立科学博物館のオオカミの剥製の映像が登場した。
子どもたちとは、オオカミと犬の関係は、ちょうどイノシシと家畜の豚のような関係なのだろうか?と話したら、結構納得していた。
つまり、現在の有力な学説では、犬はあれほど多様な形態サイズがあるのに、すべての品種がタイリクオオカミの亜種であり、DNA的な区別もあまり意味を持たないのだという。そのため犬とオオカミの交配は可能であるし、馬とロバの間の子であるラバとは違い、その子同士でも繁殖が可能なのだが、それとイノシシと豚もまったく同じ関係のようだから。イノシシが家畜化されたのは、世界各地で見られた文化だが、その時期については、各文明で相当差があるようだ。そのついでに豚の野生的な怖さ(レスター博士への復讐)についても話題になった。
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