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2006年11月24日 (金)

テレマン ヴィオラ協奏曲、ターフェルムジークなど

Telemann_vilolaconcerto

ゲオルク・フィリップ・テレマン(テーレマン)
 Georg Philipp Telemann(1681-1767)

ヴィオラ協奏曲ト長調

リコーダー組曲 イ短調

ターフェルムジーク(食卓の音楽)より
 3つのヴァイオリンのための協奏曲 ヘ長調

2つのホルンのための協奏曲 変ホ長調 

リヒャルト・エトリンガー Richard Edlinger 指揮
カペラ・イストロポリターナ Capella Istropolitana
 〔1988年6月、スロヴァキア、ブラティスラヴァ、モイゼス・ホール録音〕

テレマンと言うと、在世時は、同時代の大バッハやヘンデルよりも国際的に有名な作曲家だったと必ず決まり文句のように言われる。しかし、現在、彼の作品は主に『ターフェルムジーク』という題名にまとめられた合奏曲集の名前はときおり聞かれるが、その全貌(膨大な器楽曲のほか、オペラ、宗教曲も多数)は綿密な作品表でいつもお世話になっている クラシック・データ資料館 にも、この作曲家の作品表は掲載されていないほどで、吉田秀和の『LP300選』ではミヨー、プーランク、ヒンデミットに通じる魅力があるとはされているが、ほんの1、2ページが割かれているに過ぎない。なお、彼は、ハンブルクで、大バッハの息子C.P.Eバッハの前任者だった。

これまで、NAXOSのCDで、『ターフェルムジーク』の抜粋1枚と今回のこの合奏曲集の1枚しか音盤としては所有しておらず、偉そうなことはいえないのだが、当時それだけ人気があったというだけあり、非常に魅力的なことは確かだ。

食卓音楽に使うなどというのは、当時は実際に楽団を抱えている領主や貴族でなければなしえないことだったが、現代の私達はそのような贅沢が再生音楽のおかげで許されている。勤労感謝の夜、このような音楽を聴きながら食事をするのも乙なものだった。

特に、ヴィオラ協奏曲は、気品のある第一楽章から始まり、普段目立たないヴィオラに活躍の場が与えられる佳曲。リコーダー組曲、ターフェルムジークの2曲もいい曲だ。バロック後期であり、その後の疾風怒濤時代と古典派のちょうど橋渡し的な存在ではあるが、いわゆるギャラント様式(「小さく切り刻まれた華奢な音楽」(キルンベルガー))も示し、深くはないが耳に快いものになっている。

ブラティスラヴァは、ヴィーンのすぐ東隣。地図で確認したらあまりの近さに驚いた。直線で70-80km程度。エトリンガーはそのオーストリア(オーストリーという表記を墺太利国大使館は薦めている)の出身の若手指揮者。演奏団体はこのブラティスラヴァのオケのメンバーのようで、穏やかな演奏を繰り広げている。

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ディスク音楽02 協奏曲」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。テレマンのヴィオラ協奏曲は傑作です。
テレマンの曲を聴いた中では、最も奥深い情感をたたえた
もので、すばらしいと思いますね。
TBさせてもらいました。

同じCDを好んで聞いております。曲も演奏もいいですね!ナクソスのCDはほんとにいいものがあります。これもその一つかと思います。

丘さん、コメントありがとうございます。

トラックバックいただいた記事を拝見し、このヴィオラ協奏曲についての丁寧な解説や「傑作」との評価を読み、わが意を得たりといったところです(^^♪ 本当にいい曲で、「傑作」とまでは言い切れませんでしたが、これからは自信をもって推薦できます(^^)


narkejpさん、コメントありがとうございます。

このNaxos は本当に当たりだと思います。ヴィオラ協奏曲もそうですが、リコーダー組曲の演奏も音色も素晴らしく、ヴァイオリンとホルンの協奏曲でも安心して楽しめました。ライナーノートをよく読んだら、チェコスロヴァキアから分離してからあまり名前を聞かなくなりましたが、スロヴァキアフィルハーモニーを母体に作られた合奏団のようですね。

トラックバックをありがとうございました。最近は、曲に関するトラックバックが少なくなり、楽で平和な半面、少々物足りなく感じることもあります。多様な音楽を聴く動機付けにもなりますので、TBをいただくと、嬉しく思います。それにしても、ヴィオラの音は、いいですね~(^o^)/

narkejpさん、こちらにもトラックバック、コメントありがとうございます。数年を経て、同じCDのことで会話できるのもブログならではの楽しみですね。

当方も、このところスパム以外のトラックバックはめっきり減りました。ブログも他のネットツールに押され気味というのもあるのかも知れませんね。


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