KNOPPIX 5.1.1 日本語版
このところWINDOWS VISTA (BRICSに続く新興先進国Vietnam, Indonesia, South Africa, Turkey, Argentinaの略語ではないが)、が売れているとか売れていないとかの話題が喧しい。日本ではあまり売れ行きがよくないと工業会の会長が表明しているが、本家ではXPのときに比べて2倍の売れ行きだとも言っている。
そんな中、この2月は、10年前の初代My PCである古いWin95プレインストールのノートPCに Windows98(upgrade版)でのクリーンインストールをしたり、そこからMSに申し込んでもらっておいたWIN98SEにアップグレードしたりして、この古いマシンで、USBカード経由でUSBメモリや外付けUSB HDDを使えるように悪戦苦闘しながら遊んでいて面白かったのだが、それもひと段落した最近、そのようなアップデートを繰り返しながら世界一の資産家を維持させ続けているWindowsへの対抗的な位置にあるOSとして、いまさらながらLinuxに興味が出てきた。
ブックオフで105円でRedhat Linux7.0のCD付き解説書(2002年版)などを買い入れて少し勉強を始めた。しかし、このRedhatも折角WIN98SEをインストールしたBIBLOを専用機として明けなければスペック的に使えないようだし設定がやはり相当難しそうで無理かと思いつつ、ネットであれこれLinuxの記事をブラウジングしてたところ、以前BLOG記事で起動しなくなったWINDOWS機のデータ救済用に使えるということだけ読んで知っていたKNOPPIXのことを思い出し、改めてwikipedediaなどで検索してみたところ、相当使い勝手があがっていることを知った。そこで公式サイトからのダウンロードにより無料で表題の日本語版が入手できると知り、CD-ROM版のisoイメージファイル約690MB(DVD-R版もあるが相当の容量なのであきらめた)ダウンロードしたが、なんんと約40分ほどもかかった。(後知恵でMD5による検証があることを知ったのだが、そのときは知らず省略したが偶然うまくできていた)。そのイメージファイルを700MBのCD-ROMに Record Now !で焼いてから、hp nx6120をシャットダウンして、恐る恐るCD-ROMブートしたところ、相性があまりよくないと書かれていたノートpcでも簡単に起動してくれて感激した。
Linux本体は、本来カーネルとのことなので、その周辺のWindowsのような多彩な機能を付加した部分はあまり期待していなかったのだが、ブラウザもメーラーはもちろんのこと、フリーのOpen office.org suite (いわゆるスタースイートと同じもの)も含まれており、また、初回の起動時はLANケーブルを抜いていたこともあり、ブラウザを立ち上げてもネット接続できなくてあせったのだが、LANケーブルをつなげてから再度リブートするとDHCPということで今度はすぐにつながり、このBLOGのブラウンジングもできて感激した。
CD-ROMをハードディスクにインストールすることも、USBメモリにインストールしてそこからブートすることも可能なようだ。(これは以前のverから行われていたらしい。)
ただ、心配なのは、セキュリティ面だ。KNOPPIXが起動しているときは、WINDOWS側のファイアウォールもアンチウィルスソフトも動いていないわけで、このようなときにサイトやメールにウィルスやスパイウェアなどが含まれていればどうなるのだろうかという疑問が湧いてきて調べたがなかなか明確な情報がない。
CD-ROMブート時には、RAMディスクの内容が消去されるので、ウィルスにその部分が感染しても被害は広がらないという意見も読んだが、その一方で、しっかりLinux系のセキュリティソフトウェアハウスも存在し、学校教育などではプロキシサーバーなどにインストールしてアンチウィルス対策をしているようなのだ。この辺りが明らかになるまでは、スタンドアローン使用をして、いろいろな機能を試して遊んでみようと思う。
今回の5.1.1 の特徴は、「3Dデスクトップberyl」にあるようで、「起動するために、ブートオプションでboot:knoppix desktop=beryl とコマンド入力」してみたのだが、上記のリンクでYOUTUBE記事で見られるような面白い効果は表現されなかった。
また、古いFMV BIBLO 133MHz 64MBでCDブート起動してみたところ、ブートに時間がかかるし、途中で止まるしで結局使えなかった。あとで調べると最低128MBのRAMが必要で、その上、SWAPファイル?をUSBメモリやHDDに設定しておくことが必要とのことだ。ただ、5.1.1のような高機能なデスクトップ効果をはずしたKNOPPIXなどもあるようなのでこの古いマシンでも使えるものを探してみたい。
これまで、UNIX, Linuxは難しいというイメージがあったが、確かにこの1CD Linuxは結構使えそうだ。実際愛知県など教育現場でも使われているようだし、仙台の東北学院大学などが中心になって KNOPPIX EDUという教育用バージョンも公開されているようだ(最新の5.1.1ベース)。
これからはまずは、設定のUSBメモリへの保存と、その次はUSBメモリ一本からの起動に挑戦してみたい。これができるようにしておけば、それ一本で世界中の(どこのネットカフェの?)PCで何とか仕事もできそうではないか。
追記:2007/03/30
ポータブルHDD BUFFALO HD-PHGU2/UCシリーズに、仮想CD/DVD機能というものがあり、その説明に「CDからのブートも可能なので、1CDに収録できるOSを入れて、環境ごと持って歩くこともできる」とあったので、ISOイメージをコピーし、BIOSのブートを選択性にしてUSB-CDROMからのブートを選択したところ、初期画面が出てブートが開始されたのだが、途中でCLOOPとかいう単語が多数でてくるエラーメッセージが出てブートが止まってしまった。通常のHDDインストールでのブートとは違うし、また今実証されているUSBからのブートとも異なるので、なんともいえないが、何か方法があれば結構ポータブルHDDからの読み込みも速く、容量も十分あるので、USBメモリよりも便利な場合があるのではないかと愚考する。今の状態ではお手上げだが、これも調べてみたい方法の一つである。
追記:4/18 同じ種類のポータブルHDDからのKNOPPIXの起動を試みられた方のブログを発見。やはり同様の現象で起動がうまくいかなかったようだ。
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こんにちは。「電網郊外散歩道」のnarkejpです。Knoppixは、私もLinux動作検証用によく使います。古いパソコンで、Knoppixで立ち上げて動作オッケーのものは、早速ハードディスクにLinuxをインストールして使います。今使っているFMV6450CL3は、Pen3(320MB),HD(6GB)という古いハードに、VineLinuxをインストールして使っているものです。ADSLモデムにルータを接続し、家庭内LANの状態で使っていますが、Windowsで動作するウィルス等は動作しませんし、ウィルス対策ソフト等は特に使っていません。長期間ずっと接続しっぱなしでは不安もありますが、使う時に電源を入れる通常の使い方では、まず心配はないと思います。VineLinuxの場合、Debian風に
# apt-get update
# apt-get upgrade
でシステムの更新ができてしまうので、たいへん便利ですね。さすがにハードが古くなって来たので、新しいLinux専用マシンがほしいなと真剣に考えています。WindowsXP→Vistaより先になりそうです。
投稿: narkejp | 2007年3月29日 (木) 19:36
コメントいただきありがとうございます。確かnarkejpさんのblogでKnoppixのことを読んだのが、知ったきっかけではなかったかと思います。
UNIX,Linuxはこれまで敷居が高くてオープンソースに興味があってもようやくスタースイート止まりだったのですが、このKnoppixでようやく敷居が下がったという気がします。
セキュリティに関しては、WINDOWS系の世界とは様子が違うようですが、Linux, UNIXサーバーの無防備が感染を広げているというような記事も読みましたので、決して安穏とはしていられないのかも知れないと思っておりまs。
USB一本(2GBほどのもの)一本に5.1.1をインストールするという詳しいサイトも発見
http://cgi.members.interq.or.jp/gold/knet/knoppix/wiki.cgi?page=FrontPage
したので、だんだんUSBメモリ一本でPCを立ち上げるという夢の実現に近づいてきました。ただ、USBデバイスからのブートが可能なPCは意外に少ないようですので、果たしてうまくいきますことやら。
投稿: 望 岳人 | 2007年3月30日 (金) 23:18