スメタナ 『我が祖国』全曲 ノイマン/チェコ・フィル
ベドルジーハ・スメタナ
連作交響詩『我が祖国』全曲
ヴァーツラフ・ノイマン指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
<1982年11月5日 東京文化会館 ライヴ>
これも昨年末来入手したディスクとドライブ音楽より。
購入早々聞いたのだが、これまでの愛聴盤のクーベリック/ボストン響盤に比べて少々印象が弱かったため、うっかり購入したのを忘れていた。
改めて今晩聴きなおしてみた。録音データをよく見ると、この連作交響詩の初演100周年の記念してのコンサートのライヴ録音だったらしい。学生時代の友人が、同じコンビのベートーヴェンの第九の東京ライヴをLPで持っていたが、その来日の時と同じ時だったのかも知れない。
演奏は、まさに自家薬籠中の物で、ノイマンにしても、チェコフィルにしても、目を瞑っていても演奏できるほどの作品だろう。全曲初演100周年という記念コンサートという特別の機会でも、肩肘はらず、自然に演奏されている。ただ今回改めて聞きなおしみると、録音が、DDDでやはりDENONのお得意のはずのものだが、少々遠目の席で聞いているような印象を得るため、そのせいもあるのか、もう一つ、訴求力に欠けるというのか、隔靴掻痒的なもどかしさも残るものだ。それで、印象が薄かったのかも知れない。
これに比べると、アメリカのボストン響とクーベリックのスタジオ録音は、明瞭なピントで撮影された高解像度の写真という趣がある。
マーラーの第九では、すっかりとりこになったノイマンとチェコフィルだが、自分にとってはこの本場物の方は、ちょっと物足りなさが残ってしまった。
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