ドラえもん映画 のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~
これも少し以前の話。
子ども達と新作の『ドラえもん』映画を見る約束をしていて、前売り券を買っておいたので、公開日のすぐ後に、いつものシネコンに子ども達と私の三人で見に行ってきた。
昨年の『のび太の恐竜』は、オリジナルの第一作を初めてリメイクしたやはり記念的な作品で、ところどころ少しアニメーターの手が足りないのかという省略されたような部分があったが、ストーリー的にはわかりやすく、親愛なる動物との出会いと別れという普遍的な物語で、思わずもらい泣きをしてしまうような内容だった。
今回の七人の魔法使いも、藤子F不二雄存命中のオリジナル長編映画のリメイク版で、オリジナルはまだDVDやビデオでも見たことはなかったが、原作長編コミックでは親しんでいたものだった。
子ども達は、相当熱心に見入っていたが、パラレルワールド的な設定が少々しっくりこないこともあるのか単なる疲れか珍しく映画の途中で居眠りをしてしまった。全体的に決してつまらなかったわけではなかったのだが、子ども達が相変わらず熱心なのとは対照的に私のドラえもんへの関心は段々低下してきているようだ。
毎週、金曜日にも新作アニメーションが放送されており、子ども達が見ていればそれなりに見るのだが、どうも飽和気味な気がする。
そうかと思えば、このドラえもんの原作などが連載されていた『コロコロコミック』という雑誌の創刊30周年ということで、その当時読んでいた大人たち向けの特別版10巻セットが発売されたということで、懐かしがって買う人もいるんだろうとか思う。そういえば、大学時代にも友人がときおりこのコミック誌を買ってよんでいたのを思い出す。ストーリー漫画、劇画は、手塚治虫が戦後の創始者だが、いわゆる江戸時代からの読み本文化の伝統が日本にはずっとあったわけで、馬琴の『八犬伝』などもその挿絵が魅力的だったらしい。その日本の「線画」的なストーリーコミックが次第に世界の「オタク」層にファンを広げていっているらしい。勿論アニメーションは、宮崎駿のアカデミー賞を持ち出さずとも、相当早い時期から欧米アジアに輸出され、その国々の子ども達に大きくアピールしていたし、現在もその状況は継続しているのだろう。
まが、いわゆるビデオゲーム(テレビゲーム)の世界でも、日本発の大ヒットゲームがいくつもある。
一時期、経済産業省あたりがアニメーションやコンピュータゲームを輸出産業にというような構想を掲げたことがあったように記憶するが、サブカルチャーとしてのこれらの文化が産業とまで継続的な発展を遂げ、持続するものだろうか?それも国のお声掛かりでどうにかなるものではないと思う。
ただ、上記のアニメーション、ゲームを見たり楽しんだりした世界の人々が、日本や日本人をどのように知り、感じているのか、そのような大々的なリサーチはないものだろうか。興味がある。
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