ハリー・ポッターシリーズ最終作 発売
第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』は、毎回オリジナルが出版されてから一年以上待たされる日本版に呆れて、英語のペーパーバックを購入して、一応ネットの助けもかりながら通読してみたことがあった。(第6巻では、第5巻があまりに荒唐無稽になってきていたので英語版は買わずに、それでも野次馬根性に負けて日本語版を入手して読んでみたが、ますます文学的な幻想力が陳腐化して、ロールプレーイングゲームのストーリーのようになりつつあるのを感じた。)
さて、英国時間(夏時間)、2007年7月21日午前00時01分(日本時間同日午前08時01分)、第7巻にあたる最終巻(英語版)が全世界一斉に発売されたという。
"Harry Potter & the Deathly Hallows" 直訳すると、『死の聖職者』だが、日本訳の仮題は『死の秘宝』というらしい。
内容が先に述べたように次第に陳腐化していくのと、作者が絡んだ映画、ゲームとのメディアミックスについては批判的なことを書きながら、それでもこの長大な物語の結末を知りたくて、めずらしくネット書店に注文を入れた。UK版のアダルト版(いわゆる装丁がコミック的な挿絵でないやつ)。
おそらく明日か明後日には届くことと思う。英語版だと一応筋書きを追いながら読んでも、日本語の数倍の遅さで、理解度も60%から70%程度なので、なにもそんな苦労をすることもないとは思うが、日本での翻訳権を独占している松岡佑子女史の日本語訳が遅すぎるので、そのような苦労を厭わない人も結構いるようだ。韓国語や中国語でさえ、オリジナル出版から半年程度で出版されるようなので、日本語訳は遅すぎるように思う。それだけ特殊な言語なのか、それとも訳者のこだわり過ぎで遅くなっているのか?静山社という出版社(松岡女史)は、このシリーズのおかげで、スイスに税金を払うか、日本に払うかに迷うほど多額の利益をあげたそうだが、それならば、松岡氏の監訳体制で、下訳を多く使って、短期間で翻訳が日本の書店に並ぶような努力をすべきではなかったかと、いまさらながら思う。
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