バランシンの胡桃割り人形(ビデオ)
2005年12月25日 (日) クリスマスのビデオ鑑賞 という記事で、
George Balanchine's The Nutcracker (Elektra entertainment) について触れたが、2007年の今年も12月24日のクリスマス・イヴに全編を鑑賞した。
2005年のときには、オープニングのスタッフ、出演者の部分で見落としてしまっていたが、何とこの音楽の指揮者は、あのデイヴィッド・ジンマンだった。管弦楽団は、ニューヨーク・シティ・バレエ・オーケストラ。
発売当時は、マコーレ・カルキンという子役の人気を前面に押し出していたビデオの表記や解説だが、その話題性がほとんどなくなった今でも、バレエのビデオとしてそれなりに楽しめる出来なので感心した。
チャイコフスキーの『くるみ割り人形』の音楽は、ディズニーの『ファンタジア』にもストコフスキーとフィラデルフィア管弦楽団のユニークな演奏が収められており、子ども達も幼い頃から親しんでいる。CDではカラヤン/VPO(デッカ)、レヴァイン/VPO(DG)の演奏の組曲版で親しんで来たが、組曲版には『悲愴』交響曲の第1楽章第2主題に通じる下降音型が印象的な哀切感のあるフィナーレの音楽が含まれていないのが少し物足りないのをいつも感じてしまう。たまにこのような全曲版に触れると、このチャイコフスキー的なPathos(ペーソス)のあるセンチメンタルな音楽が聞けるのがうれしい。
注意:このDVDはリージョン1(日本のプレーヤーは一般的に2なので再生できない可能性あり)
なお、あのE.T.A.ホフマン(Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 1776-1822)の原作 "Nußknacker und Mausekönig(1816)"「くるみわり人形とネズミの王様」は、ポプラ社版の世界名作文庫 W-51 (ISBN 4-591-08348-9) 大河原晶子訳「くるみわり人形」などで読むことができる。ただし、チャイコフスキーは、この原作を直接参照したのではなく、デュマによる翻案を参考にしたらしい(wikipedia)。
« J.S.バッハ 『クリスマス・オラトリオ』(ガーディナー)を聴く(1of6) | トップページ | J.S.バッハ『コーヒー・カンタータ』とドリップコーヒー »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- ケルビーノの palpitar は palpitation のことだった!(2014.09.23)
- 肉、油(揚げ物)を好きなだけという、糖質制限食の「モットー」は(2014.09.03)
- 二つのニュース(2014.08.05)
- ジブリ映画『思い出のマーニー』鑑賞(2014.08.03)
- 明日公開のジブリ映画「思い出のマーニー」の原作(新訳版)(2014.07.18)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「コンサートは始まる」を20数年ぶりに再読(2015.10.01)
- 小学館 モーツァルト全集のCDを夏の帰省時に持ち帰った(2014.09.02)
- 天の梯(そらのかけはし) みをつくし料理帖⑩(2014.08.11)
- テレビドラマ「みをつくし料理帖」と原作(2014.07.21)
- 村上龍「歌うくじら」 (講談社文庫の新聞広告を見て)(2013.10.19)
「生活・レジャー」カテゴリの記事
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます(2017.01.01)
- 第5回音楽大学オーケストラフェスティバル 第2日 ミューザ川崎(2014.11.26)
「ディスク音楽01 オーケストラ」カテゴリの記事
- ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」 ベルリンフィルによる録音のいくつか(2024.01.14)
- 2015年暮れの第九(読響とN響)のテレビ放送を聴いてトスカニーニを聴き直した(2016.01.03)
- 第6回音楽大学オーケストラフェスティバル(ミューザ川崎 2015/12/6 最終日)(2015.12.07)
- 第6回音楽大学オーケストラフェスティバル(ミューザ川崎 2015/11/28)(2015.11.29)
- 「コンサートは始まる」を20数年ぶりに再読(2015.10.01)
« J.S.バッハ 『クリスマス・オラトリオ』(ガーディナー)を聴く(1of6) | トップページ | J.S.バッハ『コーヒー・カンタータ』とドリップコーヒー »
コメント